オックスフォード通信(79)ビアトリクス・ポターの世界

K先生にお誘いいただき湖水地方に来ています。

ピーターラビットで有名なThe Lake District ですが、オックスフォードに来てから知り合いになった東京のD大学のK先生の車に同乗させていただいています。オックスフォード→バーミンガム→マンチェスター→(リバプール)→ランカスターと快適な車の旅(途中2回サービスエリアで休憩)、そして Near Sawrey に到着しました。

K先生はピーターラビットについて日本で多くの本を執筆されたり(何冊も本をいただきました)、展覧会の監修をなさるなどピーターラビットの権威です。にも関わらず物腰も話し方も丁寧で優しく、ピータラビットの本に出て来るNationa Trust Hill Top を中心に案内をしていただきました。

湖水地方については同志社女子大学名誉教授のS先生からイギリスに行ったら必ず行くように厳命されていたのですが、こんなに早くしかも一年で一番イギリスが美しいという季節に訪れることができて幸運に思っています。特に、普通なら通り過ぎてしまうところもK先生の学識溢れる明快な説明で Beatrix Potter の世界に浸ることができました。ありがとうございます。

いくつが発見があるのですが、一番驚いたのが Potter のものを見る力です。生誕150年が2年前ということですから江戸時代末期から明治時代のことです。その時代に生きていた人たちが同じ風景を見ていたのになぜ彼女だけに、ウサギの物語が聞こえてきたのでしょう。不思議です。Hill TopのBeatrix の家の展示にも書いてありましたがそれはPotter が豊かな自然の中に美しい物語を見つける「見る力」を持っていたからだと思います。なぜ彼女だけにできたのか。

恐らく、誰もがそう思っていたのだと思いますが(自然は美しい、そこに生きる動物にも躍動感が溢れていると)、それを彼女の中にある何かとうまくつなげたのだと思います。それは絵が上手かったとか、そもそもそれだけの生活の余裕があったとか、いえるかもしれませんが、月並みな言葉で言えばそれが天分だったといえるのでしょうが、私はなぜか彼女が毎日を生き生きと生きようとしていた気持ちだったのではないかと思います。時代が時代でインターネットも何もない時代ですが、Beatrixが大事にしていたというい庭を見た時に、なぜか彼女の楽天的な気持ちが伝わってくるような気がしました。おそらくK先生という最高の先達がいなければそんなことにも思いも寄らなかったと思うのですが、自然の中に美しいものを見つける力は人生に対する明るい気持ちを持っていなければ(その相乗効果もあると思いますが)生まれなかったのではないかと思います。

夢を見つけ、物語に紡いだこと、それはプリンスエドワード島で見た Montgomery のAnne of Green Gables に出て来る輝く湖や恋人の小径にも通じるものがあるように思いました。

これだけ多くの人が繰り返し訪れるところに普遍的価値を感じずにはいられません。

PS. 今日は日本にいる子供達の誕生日です。Happy Birthday!

(2018.6.14)

★今回の教訓:一見平凡なものに価値を見出すことができる人がいるのはなぜだろう。ポターだけではないはずだ。
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