オックスフォード通信(52)Oxford University が世界一の秘密(6)ローテク!?

この2日にわたってオックスフォード大の先生方の本の出版記念セミナー&出版予定記念学会に行ってきました(両方ともあのOxford University Press からの出版、写真はその本社社屋です。大学の近く、Jericho という地域にあります)。

さすがオックスフォード大の先生の出版は多いようです。昨日のセミナーはイギリスとアメリカの学校でどう教えるか、本日はアジアにおける短期間での社会進歩、についてでした。本日の学会はこれから本が出る予定のものでそれぞれのチャプターについて一日かけた学会形式でしたが(私は最後の3時間のみ参加)、昨日のは本が出版されたあとなのでどれほど多くの人が詰めかけているかと思ったのですが、コの字型のテーブルに座れる程度の人数なので15名程度の参加者でした(その内、5名が共著者、1名が司会、なので純参加者は9名程度)。改めて以前にも書いたように人数は関係ないのだなと感じました(通信、37参照)。

昨日特に感じたのは、パワーポイントは使うものの文字が順番に出てくるような効果はもちろんのことスライドショーのリモコンすらない状態です。スクリーンも小さく字が読めるかどうか定かでは無い状態です。同女でこのパターンで授業をすると、スライドショーの字が小さくて見えないと非難ごうごうの嵐になるところです。その代わり、語りが長く、語る、語るという感じです。あたかもスライドはほんの付け足しで補足資料ですよ、という感じです。同女でこのパターンで授業すると語りが多くて授業のポイントが分からないと授業アンケートにひどい評価がなされます(経験者)。

私はイギリスがいいとは決して言っていません。これもまたスタイルの違いなのだな、と改めて感じます。

ただイギリスパターンの場合、残念ながら人によって理解しやすい話し方とそうでないものがあるのは否めません。昨日で5名のリレー式のプレゼンテーション、本日も計10名くらいのプレゼンターがいましたが、もちろんこの分野の専門的な背景知識(コンテント・スキーマ)が無い状態で参加していますので、例えば、昨日であれば apprenticeship(教師の見習い期間)と言った単語を聞いて瞬間的に思い浮かべられないと話についていけないのは事実なのですが、イギリスに来てからカナダで感じた以上に話し手によって理解しやすい英語とそうでない英語の落差が大きいように思います。これは私の耳が衰えたのかも、とも思うのですが、同時に日本で視覚情報に頼りすぎた生活をしていたからかもしれないと思っています。

振り返ってみると日本ではテレビを見ていてもテロップが出て理解のダメ押しをされることが多くあります。耳よりも目に訴えるのがテレビかもしれませんが、必要以上に視覚過多、音声過小なのかもしれません。授業では先生がパワーポイントで明確に提示し、逆に音声情報だけに頼って理解することは少なくなっているのかもしれないと思うのです。

終わった後の効果を考えると音声中心の方が記憶に残りやすい気がします(メラビアンの法則に反しますが)。また、音声中心の場合は聞きながらメモが取れるのが利点です。パワーポイントであると顔をあげたり(パワーポイントを見る)下げたり(ノートを取る)と認知のための工程が多いのも事実です。極端に言うとずっと自分のノートを見ながら話を聞くこともできるので触発されていいアイディアが浮かぶのも音声中心のいいところです。

私は皆さんご存じのように、マックを信奉し(このブログももちろんMacBook Proで書いています)、ハイテクが大好きなタイプですが、いわゆるハイテクではないローテクも面白いと感じる日々でした。(2018.5.18)

★今回の教訓:分野は違え、いろいろなセミナーに参加できるのがオックスフォードの魅力。参加することで得られる知見は様々。参加することに意義がある。

PS. 明日はロイヤルウエディング。ウインザー城からの生中継に注視したいと思います。

PS. 最近コメントを頂くことが増えてきました。うれしいです。引き続きどうぞよろしくお願いします。(反映されるまでに最長1日かかります)
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