女子大の就職率は本当に低いか?

今年の就職状況は、昨年にもまして厳しい。それは、ゼミメンバーの中で現在活動中の人数がかなりの数にのぼることからしても確かだ。新聞紙上でも、ショッキングなタイトルで過去半年以内に何回か繰り返し述べられている。

し かし、「ちょっと待てよ」と思う。確かに、共学よりも女子大の方が就職率は現在のところ低い。しかし、これは男女まぜこぜにした共学と女子大を比べている わけであって、共学に通う女子学生と女子大の学生を比較したわけではない。でも、新聞を読んだ人は、そうはとらないだろう。女子大に行くと、就職ができな いかもしれない、そのような恐怖感をもってしまうのではないだろうか。これは単なる偶然か?陰謀と考えるのは下図の勘ぐりかもしれないが、いずれにせよ、 新聞記者には自分の書いた記事の影響がどのように及ぶか、じっくり考えて欲しいものだ。

私は、この就職問題に関してははっきりとこう考えている。…つまり、男子の方が女子よりも就職がよいというだけで、共学か又は女子大かという差はな い。企業は、企業自身の生き残りをかけて最小の戦力で最大の効果をあげようとしており、そのとき「男性の方が女性よりも役に立つ」という昔ながらの偏見が 頭をもたげているにすぎない。… むしろ、私は女子大の方が社会で活躍している人は多いのではないか、とおもう。同志社女子大学の広報誌のヴァインでも毎回OG訪問をしているが、実に魅力的な仕事をしている人が多いのに驚かされる。

ただ、問題なのは、この女子大で学ぶことの良さをいかに説明するか、ということだ。新聞に話を戻せば、いままで女子大擁護論を理路整然となされた記事を見 たことがない。女大で学ぶまたは教えるものにとっては、これは教育・研究とならんで重要視しなければいけない三本柱のひとつかもしれない。

問題の根の深さを一つ:「私がいま女子大で教えていなければ、この様なことを考えたか?」答えは、否である。つまり、女子大に関わるものから行動を起こさなければ、どこからも女子大の意義を再認識する動きはないだろう。

あのヒラリークリントンも女子大の出身なのだ。

(1999.  2. 5)

Similar Posts:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です