オックスフォード通信(302/63)ブリュッセルはフランス語の世界

ブリュッセルではフランス語をよく聞きます

旅行者の人達のドイツ語やスペイン語を除けばほぼフランス語の世界といってもいいかもしれません。ユーロスターのような国際電車でもベルギー国境を越えると、それまでの英語・フランス語の車内放送が、フランス語・英語の順番に変わります。

ブリュッセル市内はというとほぼフランス語の世界です。レストランでもホテルでも最初はフランス語、そしてこちらがフランス語ができないと悟ると瞬間的に英語での会話に切り替わります。

イギリスでこれまでずっと英語の世界に浸ってきただけに、フランス語中心の世界は少し衝撃でした。パリのようにもともとフランス語の総本山であればそうでもないのですが、ベルギーのような回りをオランダ、フランス、ルクセンブルクなどの囲まれている国でフランス語がほぼ日常会話を占めているのは興味深い事実です。そして必要であれば、英語も話すということです。分かりにくいかもしれませんが、私が言いたいのは英語を神聖化もしていないし、英語が話せることがそれほど大したことでもないという認識がすごいということなのです。いわば、英語は one of them に過ぎないということです。言い方を変えると、必要がある人には英語で会話しますけれど私達はフランス語に誇りを持っていますよ、という認識が新鮮だということです。これらはよく考えると、EU諸国に共通の特徴かもしれません。

一方、ブリュッセル市内でお話をする機会のあったみなさんは全て必要最小限の英語は話せる印象です。これは日本人が目指す英語のモデル、国際語としての英語 (English as a globa lingua franca) として適しているのかもしれません。

今回の旅はブリュッセルのみということなので、街を歩いたり、美味しいものを食べたりとゆっくりの旅行となりました。まずはベルギーというとビールということで、Grand Place に面するパブで3色のビールとムール貝を頂きました。イギリスではビールとワインが半々かレストランではむしろワインの方が多く飲まれているような印象でしたが、ベルギーではビールが飲まれている姿をよく見ました。しかもアルコール度数が6-7%くらいの強めのビールです(日本のビールは4-5%)。

これはイギリスと比べてもグンと寒い事が影響しているのでしょう。寒いところではアルコール度数が高くないと寒くてやってられないのでしょう。しかもレストランやパブ内は禁煙というのがイギリスと共通のことのようで、恐らく氷点下になっていたと思いますが、そのような寒さの中でも息が白くなりながらタバコを吸い、ビールを飲んでいる人達(ほぼ男性)の姿をよく見かけました。

オックスフォードでもそうですが、目を背けることができないのがpanhandlerの人達です。オックスフォードの街中にも中心部の角のいくつかに座っている人を見かけるのですが、ブリュッセルでは特に多く見かけたように思います。今晩は寒かったせいか、警察官が一斉に出動してどこか(恐らくシェルター)に移動するように指示をしているようでした(フランス語が分からないので恐らくですが)。日本でもホームレスの人達を見かけることはありますが、panhandlerの人達をみかけることはありません(映画「砂の器」ではありましたが)。ブリュッセルの地下鉄の中にもプラカードを持った人がpanhandlerに来ることもありました(これはパリとよく似ています)。それだけ移民の人達が多いとか貧富の格差が大きくなっていることの表れなのかもしれません。日本でも所得差が大きくなっているのは事実ですが、このような姿で、目にすることは多くないだけに目にする度に衝撃を受けます。特に氷点下の寒い中、子どもを連れた人達も毛布にくるまって座っている姿を目にします。

ベルギービールやムール貝を頂いたり楽しいことが多いのですが、いろいろな事を考えさせられるのが旅のいいところかもしれません。

★今回の教訓:英語は日常界隈程度少し話せるといいのかもしれない。ただそれは国民の一般レベルの話だが。専門的に話す必要のある人は+α必要なことは間違いないが。国民レベルで考える際には、必要な英語はそれほど高くなくていいと思う。グローバル化という言葉は高いレベルの英語を想像させるがそれほど頑張らなくてもいいのかもしれない。それよりも母語や自国の文化に誇りを持てることの方が重要だろう。

(2019.1.23)

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