オックスフォード通信(276/89)パリ紀行(3)バルセロナとパリ

昨日、オルセー美術館に行ってみて少しビックリしたことがあります

それはオルセー美術館の中でピカソ展をやっていたことです。まあ、美術館の中で展覧会というのはあり得ないことではないのでしょう。でも本当にビックリしたのは、バルセロナのピカソ美術館で見たかった一番の絵画がこのピカソ展インオルセー美術館で展示してあったことです。

絵も旅をするのだなあ、と思いつつ、実は、ピカソ自身も同じように旅をしていたのだと思い出しました。若きピカソはバルセロナで腕を磨き、頭角を現すなかでパリにその活躍の場を見いだしました。このバルセロナとパリは対照的な街なのかもしれません。

バルセロナは太陽が主人公のような明るい地中海をイメージする街です。そこにいるだけで太陽が応援してくれているような明るい気持ちになれます。一方、パリというと同じ12月でも気温が10℃くらいも低く、考えはどんどん自分の内側に指向するような気持ちになります。パリでは大らかさよりは真剣さ、踊り出すような明るい気持ちよりはじっくり考え抜くような事に向いている街だと思います。

ピカソも画家としての成熟度が高まるにつれて、パリという街で新たな画風を見いだそうとしたのかもしれません。しかし、マネやモネ、ルノワールといった印象派の画家達にはそのような深刻さが見いだされません。ひょっとしたら彼らはパリではなくて、フランスでも南仏のマルセイユやニースで絵を描いていたのかもしれません。

バルセロナとパリは好対照なおもしろい街だと思います。

仕事をするのに住む街を変えることは贅沢なことですが、できればやってみたいものです。私は断然、バルセロナ派です。冬のこの時期にオックスフォードでいうところの夏があるのは素晴らしいです。

何もしなくても、バルセロナにいるだけで幸せな気持ちになることができます。

(2018.12.28)

★今回の教訓:といいながら冬のパリも美しい。シャンゼリゼ通りのライトアップは息を呑むよう。このような美しさと寒さはよくマッチするような気もする。

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