オックスフォード通信(236)ジャパン対イングランド

ラグビーのテストマッチをラグビーの聖地といわれるTwickenham Stadiumで観戦してきました。

前々から予定していたわけではなく、試合があることを木曜日に知って急いでチケットを探して言ってきました。その関係でチケットは郵送ではなく、ロンドンのStubHubのチケットピックアップで受け取りとなりました。 £70に手数料を込みにすると二人で £220しましたが、それ以上の感銘を受ける経験となりました。

Twickenham Stadiumにはロンドン市内からTottenham Court Road駅からピカデリー線に延々と乗りHounslow East Stationで下車。地下鉄車内からすでにバラのマークのイングランドのトレーナーを着た人達が目立ちはじめます。一緒についていくといいことがあると思い(Google Mapでは徒歩30分)付いていくと無事、無料シャトルバスに乗れました(その人達にスタジアムに行くのかと聞くと私達も行き方を知らないとのこと)。

Twickenham Stadium は8万人収容というラグビー専用の巨大スタジアムです。バスを降りるともう人の波がスタジアムに向かっています。本当はグッズを買いたかったのですがメインのショップはスタジアムの反対側ということなのでミニショップを見ましたが、マフラーはきっとこれからも使わないだろうということで公式パンフのみでその他は断念。

足早にスタジアムの中に。席は全然埋まっていなくて本当に8万人も入るのかと思っていましたが、試合開始5分くらい前になるとほぼ満席に。後に掲示板に本日の観客が8万1千人と表示されていました。4階くらいまである客席が本当に埋まっています。

その内1000人くらいはいたでしょうか、日本人の姿も目に付きます。写真を撮ってもらった男性はわざわざ東京からこの試合のために来られたとのこと。

席に着くと、イングランドサポーターに四方を囲まれる感じで、いろいろと絡まれます。特に前に座ったいい感じのおじさんには前半の試合中まで何かとちょっかいを出してきます。>Do you like egg chasing? と聞いてくるので何のことやらと聞き直すとrugbyのことをegg chasing, chaing eggsともいうとのこと。まあイングランドが勝つけどジャパンも頑張りなといった余裕の口ぶりです。口惜しい。

ところで試合の始まる前のセレモニーにはこころを打たれました。国歌斉唱はいいとして(ここでもそのおじさんが日本の国歌はどんあもんだいなどと茶々を入れてきます)、最初に、Promsの最終日にも歌われた Jerusalem(エルサレム)が斉唱 されたのです。この歌詞については以前このブログでも書いた事がありますが歌詞の中にChariots of Fireがでてきます。この段階で本当に来て良かったと思いました。生で聞いたのは初めてです。もちろん全員起立しての斉唱です。

さて試合はというとこれまでジャパンは一度もイングランドに勝ったことがなかったので、しかも昨年までのヘッドコーチのエディー・ジョーンズがイングランドのヘッドコーチになっていますのでまず勝ち目はないだろうと期待していなかったのですが、ジャパンの動きは前半開始4分でトライ・ゴールを決められたものの機敏でイングランドを圧倒していました。トライも2本、茶々をいれてきたおじさんも知らない間にどこか違う席に移動しています。まわりのイングランドファンも静まりかえり、所々にいる日本人が大歓声をあげるという異例の展開になります。

それでも時々チャンスになるとイングランドの応援歌(Swing Low, Sweet Chariot)が地響きのようにスタジアム全体に鳴り響きます。これは効きます。この歌の効果でしょうか、SHの田中が後半から交代したせいでしょうか、ジワジワと追いつかれついには15-30で敗退。

惜しかったなあと思います。チャンスはいくつもあって、逆に相手の得点もほんのちょっとしたチャンスからのものでした。今日の試合に限っていえばジャパンは十分勝つチャンスがあったと思います。そのわずかなチャンスをどちらが生かしたかということで、もう少し正確に言うとそのわずかなチャンスをどちらがうまく作り出し、チャンスと思えば全員がそこに集中する、この差かもしれません。チャンスの種はどちらにも平等にあったように思います。

論理を飛躍させるつもりはありませんが、8万もの人が集まって手に汗を握るのは、楕円形のボールに象徴されるようなどちらに転ぶか分からないチャンスを上手く生かそう、逆にピンチはいかに防ごうとするか、それは人生の縮図ともオーバーラップするからこそ夢中になるのだと思います。

ジャパンは後半そのチャンスを作り出そうとする気持ちがほんのすこしだけ弱かったように思います。イングランドは Swing Low の後押しもありうまく運を生かしたように思います。

しかしそれにも増して格段の体格差をものともせず、果敢に立ち向かうジャパンには勇気づけれられました。SHの田中などはグランドで走っているすがたはさながらイングランドが大人とすれば子どもの大きさ。その中で互角以上の戦いができるのですから、ジャパンの士気の高さと戦術の巧みさは素晴らしいものがあります。

あのおじさんも知らない間に戻ってきて、残念だったなとハイタッチを求めてきます。右横の女性はコッソリと服のラベルがアサヒスーパードライだと見せてくれて、おじさんしつこいねのようなニヤリとした顔をしてくれます。試合には負けたものの、左横のカップルも(こちらは真剣に)惜しかったと一緒に試合を振り返りました。でもイングランドの人達は礼儀正しくかつ人なつっこくいろいろと話をしてくれて楽しいひとときでもありました。

8万人の観客がどうやって帰路につくのか興味津々でしたが、交通整理も上手くできていて(行きはなんとこの日に合わせて一番最寄りの駅を持つ South Western Railway がストライキをしていて電車は不通でしたが、帰りはReading(レディング)経由でOxfordまで割とスムーズに帰ってくる事ができました。最も帰りの電車は乗客が東京の通勤電車みたいだと言うくらいすしづめ状態でしたが。

(2018.11.18)

PS. 練習している時に、近くに来たリーチに「リーチ、ガンバレ!」と叫んだら親指を立てて答えてくれた。

★今回の教訓:会場には Try fo change の言葉が。確かに、人生も変化を求めてトライを重ねてゆくのだと思う。私自身にも気合いの入ったいい試合を見たと思う。ジャパンに感謝。
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