英語の学習開始年齢は何歳までか?(臨界期)

「英語教育」(大修館書店)1998年6月号で『外国語学習と年齢』という特集を組んでいます。いわゆる臨海期 (Critical Period)といわれ、何歳までに英語など外国語学習をはじめないと発音など習得に問題が残るか、という興味深い問題です。冒頭の静岡大学白畑先生も書 いておられますが、この答えをめぐっては「もう遅いのか」という自分へのあきらめと、その分自分の子供へ「過剰の期待」をかけ、小学校へ行く前から英会話 や塾へ通わせるという結果になります。

さて、この特集の中で特に興味深いのは、浜松医科大学の植村研一先生の談話です。脳神経外科のお医者さんだけあって、脳の働きから非常に説得力のある説明となっています。ポイントとして以下の3点があげられるでしょう。

言語の理解はウエルニッケの野に各言語の領域ができるかどうかに関わっている。そのためには、まず聞くことからはじめなければいけない。
デジタル情報を扱う左脳ではなく、アナログ情報の右脳を使う方が忘れにくい。
5才頃臨界期はやってくるから、それまでに日本語だけの環境ではなく幅広い音を聞かせるべきだ。

医者という立場または、脳の研究家という立場で発言されると、「そうですか」と言わざるを得ないところがあるのですが、「聞くところ」からはじめるというの は、確かに理にかなった教授方法なのかもしれません。今後、英語教育にも脳を意識した研究の必要性を感じさせるものでした。

(1998.  5. 23)

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