オックスフォード通信(番外編: 368)フランクフルト空港の難

自動小銃を構えた警察官に囲まれました

今回のフライトは、ロンドン→フランクフルト→関西空港、というルートです。少し心配だったのが荷物です。以前にも書かせて頂きましたが、行きと異なり帰りはロンドン→羽田直行便が予約できなかったため、ルフトハンザとANAの共同運行での帰国となります。

1年間外国に滞在するとさすがに荷物が多いです。船便4箱、航空便1箱をロンドンのヤマト運輸で先に送付しました(考えたつもりだったのですが、重量オーバーのため、結果的に船便5箱、航空便2箱になりました)。スーツケースは2つに、入らなかったものを段ボール1箱にいれ、その他機内持ち込み荷物2,デーパック2という態勢で帰ってきています。

ラッキーだったのはチェックイン(預け入れ)の荷物です。ルフトハンザでは預け入れは一人1つまで、重量は23kgとなっています。いろいろと工夫をしましたがどう考えてもスーツケースが重い。案の定、カウンターでは26kgの表示が(2つとも)。おまけに+1。係員の女性は荷物を組み替えたらとすすめますが(高いよう – – -と脅かされました)、組み替えようがありません。高くても払うからということで手続きをすすめ、支払いの段階で電話で確認したところ、スペシャル・チケットなので追加料金は不要とのこと。ラッキー。日頃のおこないがよかったのかと思いました。係員はあなたは何者?みたいなセレブを見るような目つきに。卒業生でANAで働いているAさん達が手を回してくれたのかとも思ったのですが、ANAとの共同運行(ルフトハンザにとっては)で、私のチケットはもともとANA発行ですので、ANAのルール(一人2つまで)が適応された模様です(でも重量オーバーが無料になったのはよく分かりません)。

すごく気をよくして、TAX Refundを忘れずに済ませ( £18税金が返ってきました)、セキュリティーチェックへ。このヒースロー空港のセキュリティーチェックでは、キャリーバッグの荷物が不信ということで、その場で全部をチェックされました(5分程度)。これは私自身はじめてのことだったのでムカッとしながら我慢していました。

さて問題は、問題のないはずの乗り継ぎのフランクフルト空港のセキュリティーチェックです。もともと乗り継ぎで国外に出ていないのでチェックがあることすら知りませんでした。機械に荷物を載せる前に「Any electricity?」と言われましたので、ラップトップをいつものようにトレーに載せて本人も機械のセンサーのところへ。この時点で他の空港と異なるセンサーに違和感を覚えました。映画「Total Recall」のような大きく、最新版という感じのセンサーです。何か、このセキュリティーチェックの「やる気」を感じてしまいました。

そして、トレーに載せたデーパックとキャリーバッグがいつまで経っても出てこない。次第に、モニターの所に係員だけでなく自動小銃を持った2名の警察官もあつまりモニターを見つめています。私の前の男性の荷物がひっかったのだと思っていました。遠目に、何か、電線を巻いたコイルのようなものが映っていましたので、私とは関係ないと思っていました。するとさらに警察官が集まり、一時全てのブースのベルトコンベアがとまりその場に緊張感が走りました。

この時点でも私は全く関係ないと思っていたのですが、当事者と思われていた(私に)2名の男性は、君達の荷物は他のベルトコンベアに載せたからということで別の所に。残ったのは、6-7名の警察官に囲まれた私だけ。えええ、私の荷物?

Any electricity?といわれて懐中電灯が入っているけれどと事前に言ったときにはいいよ、という返事でしたので何も電気関係は入っていないはずだったのですが、1年間の滞在で使った携帯型プリンタ、Apple TV、SSDハードティスク、それに大量のケーブル。ヒースロー空港では問題にならなかったのでいいと思っていたのですが、これらはElectricityに該当するということで問題になったようです。最後には警察の責任者風の男性が来て、なぜこんなに沢山のケーブルがあるのだ、など恐い顔で詰問されます。それまでにも名前、生年月日、パスポート情報(カバンの中)などいろいろと質問。多分、遠目にみたら本人以上に大変な状況だったのでしょうね。最終的には10名を越える警察官が厳しい顔をして私を取り囲んでいました。

特に問題になったのが、パナソニック製の携帯型ウオッシュレット。これは以前にも書いた(はず)ように他のすぐれものにその役割を奪われこの3ヶ月くらいはほとんど使っていなかったのですが、持って帰ろうとキャリーバッグに入れていました。訳の分からない棒状のものは疑惑を深めたようです。仕方が無いので、中の棒を伸ばし用途を説明する羽目に。半分くらいの警察官は理解したようですが残りは???という感じです。もともとトイレにウオッシュレットがない国でそのポータブル版など説明を聞いても分かるはずはありません。

今、ほっとしてビールを飲んでいますが、一時は帰国便に間に合わないのでは・・・と危惧しました。総計40分程度。最初は冗談?と思ったのですが、全編真剣なやり取りになってしまいました。

でも疑惑が晴れてよかったです。

★今回の教訓:フランクフルト空港でelectricity?と言われたらひげ剃りも(これも問題になっていましたが、すぐに疑惑は晴れた)カメラもハードディスクも何もかも別トレーに出すこと。これから行かれる方はご注意を。

考えてみると、パリ駅のイギリス税関に続く尋問。これもまたいい経験と言えるか。

(2019.3.28)

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オックスフォード通信(番外編: 367)インベントリー・チェック

イギリスのフラットの退出(チェックアウト)は独特です

入居も大変だったのですが、チェックアウトする場合にはいくつかの手順を踏まなければなりません。今回お世話になった、FindersKeepersからは1ヶ月前にTo-doリスト(週ごとに分けてある)が送られてきます。

その一例は以下のようなものです。

2-3 months before your tenancy ends

Confirm your final inventory check appointment time with your contact

Ask telephone/broadband/satellite suppliers to temporarily stop the service and give them your new address

Arrange for your mail to be forwarded by Royal Mail

1-2 months before your tenancy ends

Book your pre-checkout appointment with your contact

Book for your carpets to be professionally cleaned by a carpet cleaning company **hiring a carpet cleaner or doing this yourself is not acceptable**

Book cleaners: general; oven; upholstery; windows

Book gardeners

As appropriate:

Take down curtains for dry cleaning (if required) and get re-hung *get receipts*

Order oil/coal/wood to replace stocks as necessary

Arrange for septic tank to be emptied *get receipt*

Arrange for chimneys to be swept *get receipt*

1 week before your tenancy ends

Check through your inventory and put everything back in order

Replace damaged or broken items if possible

Replace blown light bulbs and extractor filters

Replace batteries as necessary for smoke alarms, doorbells, CO detectors and telephone handsets

Arrange access for your professional carpet cleaner *get receipt*

Ensure refuse has been collected and your bins are empty

As you leave

Leave heating on constant at 15° (between October and March)

Turn off immersion water and heating (between April and September)

Check that all windows and external doors are shut and locked wherever possible and internal keys are left on worktop in kitchen

Set alarm if applicable

Handover all keys, remote controls units and parking permits to Finders Keepers

特にこの中でもクリーニングが問題です。今回、1年間の居住で室内はもちろん土足ということはありませんでしたのでかなり綺麗だったのですが、この不動産業者(letting agency)の規定で(ひょっとしたらイギリス全体?)プロの清掃業者に依頼をしてカーペットのクリーニングをしてもらわなければなりません。最初は自分でしようかと思ったのですが、プロに依頼をして領収書をチェックアウトの際に提示しなければならないということで、自分ですることは断念して、あらかじめ送られてきたリストから1社選んで委託することにしました(結果的に転職してしまったのですが、FindersKeepersのSimonに良さそうな業者を教えてもらいました。そして来てくれた業者もSimonでした。Simonに縁があるようです)。

Indigoという業者名のSimonはどうも個人経営のようで、引っ越しの前日に一人でやってきてみっちり2時間半、カーペットのクリーニングをしてくれました。よくテレビショッピングで宣伝しているようなお湯を噴射してゴミを浮きだたせて吸い取る、それの巨大版のようなマシンを持ってきました。オックスフォードは3-4階建てくらいの建物が多いので、そのような建物にはリフト(エレベーター)がついていることはほぼないので、機械自体を持って上がるだけでも大変です(地上にマシンをおいておいて長いホースを伸ばすという手もあるそうです)。

性格の良さそうなSimonは30才、3人の子どもがいるそうで、オックスフォード郊外に住んでいるのが楽しいそうです。コツウォルズを回っていると言っている意味がよく分かります。どのような小さな町や村にもパブ、教会、スーパーマーケット、この3点セットは揃っているのであまり不自由しないとのことです。 £120ですから約18000円くらいの経費です。

そして、インベントリー・チェック。200項目にも渡るチェック項目表がありました。特に今回は家具付きのフラットだったため項目が多くなっていたようです。とてもとても細かくて、例えば、スプーンは4個あるか?ワイングラスは2つあるか?というチェック項目にチェックを入れていきます。まわりの皆さんからもこのインベントリー・チェックは厳しく大変だと聞いていたので2-3日前にはチェックをはじめました。実は入居の際にもチェックしているので「事前ー事後」というセットになっています。よく研究でも質問紙を利用しますが、30項目くらいを超えると集中力が切れてきます。段々面倒くさくなってきて、あまり考えずにチェックマークをいれてしまったりします。

そして当日。インベントリーチェックでは、スプーンが1本紛失、ワイングラスが1個破損、キッチンのシンク下のドアの取っ手が取れてしまっている、電球が切れているものが6-7個が問題というところでした。そして、前日になって、ベランダの窓枠が剥がれてしまっていることを発見。これは私の責任外のはずですが、どうやって話をしていこうか、考えあぐねていました。

インベントリーに訪れたのは若手女子社員のJさん。細かく見るけど気にしないで、と訳の分からないことを言いながら30分くらいかけて各部屋を見てゆきます。そして、協議。すると、最初から無かったはずのイスとか電気スタンドがないと。それはおかしいと、話をしていると、Jさん間違えて1年前のチェックリストを持参してしまっていました。形勢逆転ではないが、いい感じになってきました。しかも、こちらのチェックリストを見せろと言わないので、どこが問題だと私が思っているかJさんには分からない。自己評価をさせればそれを開示させることは重要です。話をしているとJさん、電球だけで他のドアのノブがないことやスプーンなどは見逃しているようでした。ベランダには出ようともしませんでしたの、窓枠の問題も見つけることができるはずはありません。しめしめ。ただ、General Cleaningといってバスルームなどの全般的な清掃は必要となるそうで(Simonは要らないと言っていたのですが)、電球とそのクリーニングのみでチェック終了。サインをして、後日、精算となりました。少し拍子抜けという感もあったのですが、無事終わってよかったです(FindersKeepersに連絡しないで下さい)。

ただ、このチェックがすごいと思ったのは家中のものを200項目以上に分けてリストアップしていること。しかもそれぞれを1-2行で端的に説明しているところです。これはもう執念とも思えるくらいです。

これからイギリスでフラットを借りる方のご参考になれば幸いです。

PS. 結果的にオックスフォードでアパートを探すなら、物件の近くにあるFindersKeepersが最適だと思います。対応は親切できめ細かく(例えば洗濯機が壊れたというと修理したり、最終的には新品を入れてくれた)、多くの物件を知っています。最初は分からなかったのですが、私が当初飛び込みで相談していた不動産業者は主として家の売買を専門としているところでした。

★今回の教訓:万全の準備は重要。

(2019.3.28)

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オックスフォード通信(最終回)旅の終わりは旅のはじまり

いよいよ本日早朝、イギリス・ヒースロー空港・ターミルナル2より出国することとなりました

この間、多大なご支援を賜った皆様に感謝申し上げます。

まずこのような機会を与えて下さった同志社女子大学に、そしてVisiting Resarch Fellowとして招聘して頂いたオックスフォード大学R先生に、健康面のサポートを事前に入念にしてくださったS先生、F先生、私の代わりに多くの授業を担当してくださったI先生、A先生、N先生に、いつも温かくサポートして下さった英語英文学科の先生方に、事務的な面でサポートして下さった英語英文学科研究事務室の皆様に、またいわば同伴者としてこの1年、一緒に学んできたi-Seimnarの若ゼミ18期生に、そして自分のことのようにこのイギリス行きを応援して下さった若ゼミの歴代の卒業生の皆様に感謝申し上げます。私がオックスフォードに行くことによっていい刺激を受けた、と。嬉しかったです。

そして何よりもこの1年、長年勤めた仕事を断念し、一緒にイギリスに来てくれた妻に感謝します。日頃忙しくあまり話をすることが多くなかった分、毎日午後7時にはそろって一緒に夕食を食べ、いろいろな話をすることができたことは私の人生の大きな財産になったと思います。

また、オックスフォードでいろいろな場面で、まさに一期一会でしたが、出会いいろいろな話をしてくださった研究者、教授、大学院生、オックスフォード在住のイギリス人、日本人の皆様に感謝します。

考えてみると本当に多くの人の支えがあってこの1年を過ごすことができたと思っています。

不思議なことですが、オックスフォードにいて、自分自身の小学生の頃の事がふとしたときによく頭をよぎりました。昔の古い家、火事で焼けてしまう前の綾部小学校の風景。何かジグソーパズルを見るように頭にその風景が浮かび、次に新しいピースがでてきて風景が完成するという具合に。恐らくこれまでとは異なる脳の部位をこの1年間使ったので違う場所が刺激を受けたのかもしれません。

刺激というと、イギリスは丁度Brexitのついての議決が続いている真っ最中です。丁度この原稿を書いている最中に、441-105でBrexitを4/12か5/22まで延期することが決まりました。イギリスのような長い歴史を持つ国も激動の時期を迎えています。

私もこれまでとは「1mm」くらいですが、異なった発想で4月からの仕事に臨みたいと思っております。

あらためまして、この1年間「オックスフォード通信」をお読み頂いた皆様に感謝申し上げます。

この通信は一旦ここで休止符を打たせて頂き(時々、スピンオフ版も構想しております)、帰国後は、オックスフォードの視点から日本や大学、同志社女子大学、授業について書き綴ることを計画しております。

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

若本夏美

★今回の教訓:旅の終わりは旅のはじまり(「旅芸人の記録」1979、テオ・アンゲロプロス監督)。

(2019.3.28)

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オックスフォード通信(365/00)さらばオックスフォード!

ひとは何を目指して生きるのでしょう

オックスフォードではいろいろなことについて考える機会がありました。もちろん、よく生きること、社会に貢献できるような生き方をすることは重要だと思います。でもそれ以上にその人が生きがいを感じたり、楽しいと感じたりすることが生きている中にあることが重要だと思います。

と、ここまで書いてこれもまた少し違うようにも思います。オックスフォードの中心街のコーンマーケットでほぼ一日中、ギターの弾き語りをしている方がいます。大抵ボブディランの風に吹かれて(Blowin’ in the wind)を歌っています。なかなかいい声で歌詞が心に響きます。

この歌声を聞いていると何かを目指して生きて行くことが間違っているのかもしれないと思えてきます。目標とか考えすぎると大切なものをその過程で見逃してしまうのかもしれません。

イギリスでは自分の意図と関係なく多様な生き方を目にしてきたように思います。そのような中で、強く感じるのは日本人は本当は幸せであるはずだということです。変な言い方ですが、現在の経済・社会状況を世界的にみると日本はかなり好条件の恵まれている環境にあると思います。なのに、なぜか、幸福感が漂ってこない。

それは目標を立てすぎたり、人と比較をし過ぎたりしていることもあると思いますが、何よりも、間違ったこと、それが多少であってもそこに目が行きすぎて、多少の反対のよくできていることに目が向いていない事だと思います。ひと言でいうと、日本のいいところ、同僚のいいところ、友だちのいいところ、学生のいいところ、子どものいいところ、親のいいところを見ようとしてないところに問題があるのではないかと思うようになりました。

特にテレビの影響は甚大です。ゴシップ的な内容はイギリスではほぼ取り扱われることがありません。それを得意とする新聞をのぞけば新聞でもテレビでもゴシップネタは目にすることはありません。ゴシップとは極論すればスタンダードからの逸脱だと思います。日本はその逸脱の幅が極端に狭いようにも思います。それが窮屈に思ってしまう原因なのかもしれません。

よくグローバル社会とかグローバル化と言われますが、世界と比較して日本の優れたところをもっと互いに認め合い、そこに自信をもつことこそがそのひとつの方法ではないかと思います。

いよいよ本日、オックスフォードを離れます。Before Oxford (BO) とは異なる視点をもってAfter Oxford (AO) の日々を過ごしてみたいと思っています。

このブログもオックスフォード通信 1号からこの365号まで何とか続けることができました。これも皆様の温かいご声援のおかげと感謝しております。このブログを書きながら自分で発見することも多くありました。特に、ブログを書くことよって、1日1日を大切に過ごすことができたように思います。これをひと区切りとして更なる発展の道を探ってみたいと思います。引き続きご支援賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。

★今回の教訓:あらためてイギリスは奥深い国だと思う。と同時に英語も面白い研究分野であると改めて実感。

(2019.3.27)

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オックスフォード通信(364/01)研究の完成!

この1年間取り組んできた研究に一応の結論がでました

これほどひとつのことに時間をかけて取り組んだのは18年前の博士論文以来のことです。このような機会を頂いたことに感謝するとともにオックスフォード大学で共同研究者としてこの1年間、一緒に議論を重ねて下さったR先生に感謝してもしきれない想いです。

数えてみると本日のミーティングでこの1年間17回もミーティングを重ねたことになります。博士課程学生の指導やご自身の授業や学内業務で超多忙であるにも関わらず、いつも真剣かつ誠実に建設的な議論をして下さったことを幸せに思います。特に、誰に対してもフェアかつ共感的態度をもって接しておられる姿からは、私よりも年は一回り以上お若いですが、研究の中身以上に多くのことを学ばさせて頂いたと感謝しています。

研究にひと区切りが付くと、不思議なものでオックスフォードの街並みがより一層美しく迫ってくるように思いました。今日は天気も良く、春が近づいたと思えるようなポカポカ陽気でした。

帰国すると多くの仕事が待っているようです。しかし目には見えませんが大きなお土産を持って帰ることができるように思います。

豊かな知的空間であるからこそこのように研究を楽しく進めることができたのかもしれません。今度はそのような場を日本や同志社女子大学に小規模でも構築する努力をすることが私の責務だと思っています。ただあまり気負うと大抵失敗するので、1mmくらい積み上げるくらいの軽い気持ちでやってみたいと思います。

★今回の教訓:研究が線路の一本とするともう一本は、i-Seminarであったことはもちろんだ。若ゼミ18期生の真摯に学ぶすがたがあったからこそ私も研究を頑張ろうと思えた。まさに教えながら学び、学びながら教えるということだろう。

(2019.3.26)

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オックスフォード通信(363/02)Bodleian Libraries

今回のオックスフォード大学での在外研究で一番多くの時間を過ごしたのがこのボードリアン図書館です

ボードリアン図書館とはオックスフォード大学のほぼすべてのカレッジや学部にある図書館と中メインの図書館の総称です。所属していた教育学部の図書館にも随分とお世話になったのですが、特にOld LibraryとRadcliffe Cameraは多くのインスピレーションが沸いてきた場所でした。

Old Libraryにはハリーポッターの映画にも出てくるDuke Humfrey’s Reading Roomと言われる閲覧室があり主に人文系の歴史的なレファレレンスが並んでいます。ボードリアン図書館ツアーでも回るコースになっているのですが、私は最初、ここには特別の許可がないと入ることができないと思い込んでいていつも羨望の眼差しで見ていたのですが、この図書館で働いておられる日本人のMさんがたまたま受付(監視係?)をしておられる時に伺うと、私も閲覧室に入る資格があるとのことでそれからは何度も入らせて頂き、じっくりと思索させて頂くことができました。

ただ、このDuke Humfrey’s Reading Roomは特別な場所で、もともとボードリアン図書館内は全ての写真撮影は禁止なのですが、特にここは厳しい場所です。一度、あまり知らずにここを通りかかって写真を撮ったところ係員から厳しく注意を受け、写真の削除をさせられたこともありました(知りませんでした・すいません)。

またこの閲覧室に入るには(となりのWeston図書館も同様ですが)、持ち込む荷物を透明の袋に入れ替えそれ以外のカバンなどはロッカーに預けないと入ることが許可されません。ラップトップのケースも不可でコンピュータを取り出した状態でないとだめです。これは盗難防止のためだと思いますが、ロンドンの大英図書館のReading Roomも同様の措置がとられています。

しかし、このDuke Humfrey’s Reading Roomは素晴らしい場所です。ほどよく薄暗く、回りを多くの偉大な先人の絵が取り囲みます。この場にいると自分が歴史的にはほんの短い時間を生きていることを実感するとともに、知が歴史的につながっていることを感じます。

誰も物音を立てることもなく静かに豊かな時間が流れていきます。

同様のことはこのOld LibraryとGladstone Linkというトンネルでつながっているラドクリフカメラも同様です。外から見ると素晴らしい景観ですが、内部は更に一層、知の殿堂・知が産まれる所という感じがします。写真を撮ることが許されていないのでお見せできないのが残念ですが、この場で構想を練ると質の異なるアイディアが浮かんでくるのが不思議です。

入場にも退場にもIDカードでチェックをする厳重さですが、その面倒くささを乗り越えた先には豊かな空間が広がっています。日本でもこのような場所を探したいと思います。

★今回の教訓:図書館のありがたみを実感したこの1年間。日本でも図書館をもっと有効に使いたい。

(2019.3.25)

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オックスフォード通信(362/03)Movie Theatre

Green Bookという映画を観てきました

あまり期待をせず、日本に帰る前にWestgateのCruzon(映画館)で一本見て帰ろうと思っただけだったのですが、期待以上に心を静かにしかし確実に揺さぶる映画に出合うことができました。

こちらの映画館はゆったりしていて、上映前にワインやビールを飲みながら待つこともできますし、座席には小さなテーブルがついていますので、飲みながら映画を観ることもできます。このような非日常的なところからエンタテインメントが始まっているのだと思います。

私は175ml(その次は250ml)ですので一番小さなサイズのホワイトワインを注文して30分くらいロビーのソファで映画について想いをめぐらせていました。サービスだったのかかなり大目に入っていたので飲みきるのに時間がかかってしまいました。まだグラスを片手に座席までは行く度胸(?)がないので、本編が始まる時間をあらかじめ聞いていたので、その少し前に座席に着きました。

少しビックリしたのは、ほぼ一杯だったからです。今年に入ってからははじめてですが、昨年は何度もこの映画館に来ているのですが、いつもまばらで、ひどいときにはお客さんの数を数えられるくらいでした。土曜日の夕方ということもあったのかもしれませんが、さすがアカデミー賞の作品賞のインパクトは大きいようです。

割とあっさりとしたCMや映画の予告編の後(日本の映画館はやり過ぎですね、これでもか・・・というくらいいろいろなCFが入ったり上映予定の映画の予告編が多すぎたり)いよいよ始まりました。

Green Bookとはホテルのリストを載せた冊子のことで、Dr Shirley がイタリアからの移民のTonyを運転手に雇って特にアメリカ南部でのピアノトリオの演奏に回るというストーリーです。時代は1960年代ですので、黒人差別がひどく、同じレストランで食事ができないとかトイレが別になっていると理不尽なことが多くあるのですが、映画としては徐々に芽生えてくるShirleyとTonyの友情を軸にカラッと描いています。特に、一度も食べたことがなかったケンタッキーフライドチキンをTonyがShirleyに勧めるシーンは面白いところでした。イタリア系移民社会の人情深く、義理堅いところが黒人差別をものともしないところ、またどのような差別にも毅然としているShirleyにも共感できるところです。

黒人差別と正面から戦うのではなく、差別がある社会でも毅然と生きようとするShirley。それを守り抜くTonyの人間味のあるところに心が揺さぶられます。人はスローガンでなく友情で動くのだと感じ入らされる好映画に出合うことができました。

この映画は日本語も英語も字幕なしでみると、よりShirleyとTonyの言っていることが心に響くと思います。

★今回の教訓:いい映画は見終わった後にもウイスキーのように成熟していくものだ。いいものとはそういうものだろう。一時の感傷に終わらないところがいいことの証明だ。

(2019.3.24)

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オックスフォード通信(360/05)Queue考

イギリス人は行列が好きです

好きです、とうのは変な言い方ですが、何かあるとまず行列を作り、しかも静かに文句を言わず並びます。得意と言った方がいいかもしれません。

オックスフォードからロンドンへ行くには、最終的に、バス、しかも (Oxford) Tubeバス(X90よりも格段に安く £15で往復できる)で決まり、と思っていました。24時間走っているし、バスの中はまずまず快適です。

イギリス滞在も残り僅かとなってきましたので、本日は、資本論を書いたカールマルクスのお墓がロンドンにあるというので、これは行っておかなくてはと思い、朝一でTubeバスに乗ってロンドンに出かけています。マルクスについては機会があったから書かせて頂きたいと思います。

問題は帰りのバスです。折角なので(これが多い)いつものMarble Archからではなく、そのひとつ先のNotting Hill Gateから乗ろうと考えました。これは、乗る前にパブで一杯ビールを飲もうと思ったからです。Marble Archは名前の通り大理石の凱旋門がハイドパークの横にあるところですので、残念ながら回りに手頃なパブがありません。

いい感じのパブをNotting Hill Gateのバス停近くで見つけて、さあそろそろ帰ろうと思ったのが午後6時くらいです。すでに3-4人並んでいます。金曜日の夕方ということもあり、人出が他の曜日よりは多いのか、また時間的にも混む時間帯なのでしょうか、なかなかバスが来ません。

行列(Queue)は徐々に伸びていきます。しかし誰も文句をいうでもなくジッと列の中で立って待っています。Tubeバスは15-20分に1本と謳われていますので、そろそろ来る頃なのですが30分経ってもまだ来ません。でも誰も文句も言わずジッと並んでいます。若干私の後の2名の女性は少しブツブツ言っています。ようやくバスが来たのですが「Sorry, coach is full」との文字が。

はじめて見ました。ひょっとしたらいつもMarble Archから乗っていましたので、この表示はいくつかのバス停では出されていたのかも。

日本なら「エー」とかため息が漏れると思うのですが、文句を言う人もいません。まあ、仕方ないね、くらいです。ただ先ほどの2名の女性は頭がきれるのか、このままでは次のバスも満員で乗れないかもしれないと思ったのでしょう(実際、次のバスは5名しか乗せてもらえませんでした)、反対側のビクトリア駅行きのバスが到着すると小走りで道を横断して(危ない!)運転手に交渉して無料でバスに乗り込んでいきました(たぶんです、反対側からその様子を見ていました)。

確かにそうする方が賢いと思ったのですが、このQueue文化ではそれはCheating=ずるいことのように思いました。その二人は行列では私の後だったのですが、そのバスでMarble Arch に先回りすることによって、次のバスでは2名分の座席が足りなくなることになります(事実そうなりました)。

面白いので回りを観察していましたが、それについて文句を言う人も、それについていく人も誰もいませんでした。代わりに、私の前のカップル(私が来たときには既に並んでいた)はバスに乗れなかったことで発想を変えたのか、Queueを離れ、向かいのイタリアンのレストランに入っていきました。

更に、40分くらい経って次のバスが来たのですが、5名だけ乗れるとのこと。どうするか見ていたのですが、ここでは案外たまたまバスの乗降口の前にいた人はスルスルと乗り込んでいきます。それは違うだろうと思い、前から並んでいた女性2名に順番をゆずり、幸運にも私の番が来たのでバスの乗り込むことができました。

そのスルスルとというところでも、大声で誰かが文句を言ったりするでもなく、不満の声があがるわけでもありません。日本ならそれはズルイ!とつかみかかる所までは行かなくても叫んだり、近くの人とボソボソと言ったりすることでしょう。

淡泊なのかそれとも達観しているのか、それとも大方上手くいっていれば細かいことはいいとしようとするのか、Brexitまであと1週間となっても誰もわめいたり(MP=国会議員はどこの国でも別です)せず事の行方を見守っているように見えます。

不満というものを述べることはこの国ではあり得ないことなのでしょうか。日本とは異なる風景が広がっています。

★今回の教訓:Queueは間違いなくイギリス文化を象徴するキーワード。誰か論文を書いていないかな。少なくともイギリス人はあまり焦ったりイライラしたりはしないようだ。Queueを作ることが合理的な問題の解決方法ということなのだろう。オックスフォードに帰ってきて市内バスに乗ろうとすると長いQueueが。列の最後はどこかと探すと女性が少し離れて立っていた。Are you in Queue? Yes, of course. Queueを飛ばさなくてよかった。

(2019.3.22)

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オックスフォード通信(357/08)リチャード3世

ロンドン・グローブ座でシェークスピア劇を見てきました

とはいえ、グローブ座で公演がされているのは4月から10月までの半年のみでその他の時期はSam Wanamaker Playhouse (寄付者の名前)という室内劇場でおこなわれています。午前11時からのグローブ座のGuided Tourに参加した後、午後1時からの公演という流れで参加しました(1時間半+15分の休憩+1時間)。

グローブ座のツアーも中々興味深くその歴史から現在3代目となっている建物のいわれについても詳しく教えて頂きました。創建当時、ロンドンの人口は20万人程度、城壁で囲まれた(シティーもここから)割りと小さな範囲で、当時のテムズ川の川幅は現在よりも広く、市民は対岸に住んでいてそこから船で劇場にやってきていたようです。夜になると治安が悪くなるので演劇は昼間のマチネでおこなわれていたのことです。

ロンドンの街を歩いていて、例えばビッグベンの辺りに、住所を表す看板に、City of Westminster とあるのを不思議に思っていたのですが、以前のロンドン市の領域は説明の通りぐんと狭い地域だったため、国会議事堂のある辺りはロンドン市に含まれていなかったようです。当時の区域割りを忠実に踏襲しているのにもビックリします。

グローブ座はグランドレベルが1ペニー、上に高くなるにつれて1ペニーずつ料金が上がっていったようです。同じ場所に再建されていませんが大きさと形は同じだそうです。当時で3000人、現在のグローブ座で1500人が収容人数の上限だそうです。当時は体格も現在のように良くなく、背格好も小さかったため現在の倍の人数が入場することが出来たそうです。

見学した際、たまたま地元の中学校の演劇ワークショップの発表会が開かれていました。子どもと思えない堂々とした態度で演じているのに感銘を受けました。

リチャード3世は、暴君として好き放題していた王様が従兄弟のヘンリー4世にその座を追われ最後は殺害されるという割とシンプルな筋書き。ただ演出は凝っていました。まず役者は役柄に関係なく全員女性でした。不思議なのは見ている内に男性女性ということが全く気にならず、王様ならそのまま王様に見えてくるのが演出の妙ということなのでしょう。音楽は生演奏で要所要所で効果的な音楽を響かせていました。舞台装置は前面に竹の壁が作ってあって、イングランドやアイルランドではなくて、アフリカかアジアのどこかの場所設定のような雰囲気がでていました。本当のロウソクだけで照明効果を上げていたのも特徴的です(日本ではできないかもしれません)。

Wanamaker Playhouseはとても小さな劇場で、その割には人数は割と沢山入れるようですが、舞台と観客席がとても近いのが印象的です。

リチャード3世を2時間半見てて、王という種族ははかないものだと思いました。平家物語にも通ずるものがあります。トップの座にいるものはその時には多くの人がちやほやするのでいい気になりますが、いずれその座を追われることになります。これは王に限らずトップの座に君臨するものの定めと言ってもいいかもしれません。その座を滑り落ちたリチャード2世に人間的な側面が多く見られるのが面白いところです(王の座にいるときには王という立場にその人の人間性がのっとられているかのようです)。王と違って普通、殺されるところまではいきませんが、NISSANのゴーンさんをみているとリチャード3世と似たような運命をたどっているともいえるかもしれません。

1616年にこの世を去ったシェークスピアですが、死後400年を経てもその言葉や筋書きにハッとさせられるのは、音楽のベートーベンと同じ偉大さがあるのでしょう。

PS. 演劇には教えられることが多い。Shakespeareが “All the world is a stage” というように私達は自分の人生を演じているだけなのかもしれないと思える。映画 “About time” でも示唆されているように「2度目の経験だと思って何事にも当たると落ち着いて対処できる」と思います。人生は舞台と実は同じ事を言っていることに気づきました。何事も役者が演じているだけのことかもしれません。それが成功しようとしまいと、関係ないのです。

★今回の教訓:同志社女子大学英語英文学科の教員としてはいずれいかなくては・・・と思っていた聖地のひとつグローブ座。案内してくれたEさんも役者なのでしょう、セリフ、いや説明の言葉がハッキリと聞き取りやすいだけでなく、顔の表情も自然に作っておられた。グローブ座はインパクトがある。

(2019.3.19)

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オックスフォード通信(356/09)i-Seminar 卒業式・学位授与式

本日は若ゼミ18期生の卒業式です

本日、ご卒業の17名の皆さん、ならびに英語英文学科を卒業されるすべての学生の皆さんに心よりお祝いを申し述べます。

同志社女子大学のご卒業おめでとうございます!

ゼミのメンバーには シンプルですが、“Congratulations!” と “Well done!” という言葉しか思い浮かびません。18年間の割と長いゼミの歴史の中で私が不在というある意味では最も危機的な状況でしたが、最も成功したゼミのひとつになりました。

先日、オックスフォード大のK先生とパブでビールを飲みながら、先生にとってはパラドックスが研究の大きな鍵を握っているというお話を伺いました。パラドックスは社会学だけでなく教育の世界にも当てはまりそうです。

まさに「教師がいないことが一番いい効果を産んだ」というパラドックスが当てはまる一年だったのかもしれません。私がいない分、責任感と当事者意識をそれぞれのゼミメンバーが持つなかで、互いに協力・サポートをしながら、卒論提出という栄光のゴールを勝ち取ったのだと思います。従来の私がいて卒論を完成した場合と比較して格段にその達成感は高いものになったと思います。自己効力感だけでなく、ゼミというグループに対する集団効力感も高くなったのでしょう。

毎年思うことですが、特に今年の18期生を見ていて「若者の可能性は素晴らしい」と思います。私の好きな映画『同胞(はらから)』(山田洋次監督)の最後に演劇を招聘した村の青年部のメンバーに河野さん(倍賞千恵子)が「若者の可能性ってすごいのね。この仕事をしていていつもそう思うけど、今回特に実感したわ・・・」とつぶやくシーンがあります。まさに同じ気持ちです。

そしてこの映画で河野さんが青年部のみんなを突き放すなかで、それぞれが成長していったことを思い出します。若者は突き放してこそ成長するのかもしれません。ほったらかしでもいけませんが、過保護も成長を妨げるのかもしれません。若木は嵐に育つ、という例えもあります。困難を乗り越えたところに大きな成長が待っているのだと思います。それはこれからの人生においても同じであると思います。

18期生は教師としての集団指導のありかたについても輝かしい示唆を私に与えてくれました。教師のサガではありますが、そのように大きく成長したゼミメンバーが卒業してゆくことは喜ばしく、誇らしいことではありますが、一方で一抹の寂しさも募ります。

この若ゼミ18期生を2年間担当させて頂いたことを誇りに思います。

すばらしい学生諸姉に出会うことができました。

すばらしい2年間を一緒にすごすことができて幸せに思います。2年間のすべてのプロジェクトに意味があったと思っています。満足感で一杯です。

18期生、ひとりひとりを誇りに思っています。

「旅の終わりは新しい旅のはじまり」でもあります。涙をこらえ、笑顔で17名のゼミメンバーを同志社女子大学から送り出したいと思います。

最後になりましたが、この2年間、若ゼミ18期生をサポートしてくださった皆様に感謝申し上げます。若ゼミの卒業生のみなさん、ありがとうございました。大川写真店様にはいつも綺麗な写真を瞬時に焼き増しして頂いております。本年もありがとうございました。若ゼミ18期生の授業をこの1年日本で担当してくださったS. Kathleen Kitao教授、TAとして1年間、親身になってゼミのアシストをしてくださった加藤澪さん、ありがとうございました。そしていつも深い理解と温かいサポートしてくださったゼミメンバーのご家族の皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

そして、これからも、いつも、

Never miss an opportunity to be fabulous!

PS. 卒業記念パーティーの後半、i-SeminarらしくLINEビデオをつないでくれました。リアルタイムでお祝いをいうことができて良かったです。This is Seminar 18 signing off!

★今回の教訓:「若ゼミの2年間を終えて」というエッセイ(非公開)を17編読ませて頂いた(2月末提出)。どれも力作で涙なしには読めなかった。世界一のゼミだと思う。

(2019.3.18)

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オックスフォード通信(341/24)同志社女子大学と人のつながり

大学でのつながりはいいものです

もうすぐ、若ゼミ18期生の卒業式ですが、このようなゼミメンバー同士のつながりもとてもいいものですが、大学を介したつながりもいいものです。

通信340にも書かせて頂きましたが、母がヒースロー空港から日本に帰る際、同志社女子大学ご出身でX航空にFlight Attendantとしてご勤務のSさんにはひとかたならぬお世話になりました。

月に数回搭乗されるということですが、母の乗るフライトにたまたま偶然搭乗されたとは思えません。きっといろいろとやりくりをして頂いたのだと思います。チェックインのアシストをして頂いたり、北極圏上空を飛行時には母にオーロラまで見せてくださったようです。

実はSさんと私はそれほど年も離れておらず、ひょっとしたら大学時代にどこかですれ違っていたかもしれません(私が一浪で入学していますので3年ほど重なっています。しかも後半の2年間は同女の西北、寺町今出川に下宿していました)。2年前に同志社女子大学英語英文学会が50周年の記念同窓会を開催した際にYさんを介して御紹介頂いたのがご縁です。

大学を起点にしたこのようなご縁は人を言葉では言い尽くせない幸福感を与えてくれます。それもこれも同志社女子大学にそれだけの求心力があるからだと思います。20代前半をすごした貴重な大学、その名前を聞く度にいろいろな思い出が蘇ってくるのだと思います。それは私もまた同様です。

大学を起点にいろいろな人間関係が作り上げられていくことはとても嬉しいことです。これからもいろいろな場でそのようなことがあるといいと思います。ゼミメンバー同士のつながりはもちろんのことです。

★今回の教訓:人と人のつながりほど人を幸せにしてくれるものはない。そのような人間関係を大切にしたい。

(2019.3.3)

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オックスフォード通信(335/30)オックスフォードが世界一である理由(12)

何度目かになりますがクライストチャーチカレッジを訪問しました

来訪者がある度にこのクライストチャーチカレッジをご案内してきましたが(恐らくこれが最後かも)、その中で必ず行くのがダイニングルームです。映画ハリーポッターの食堂のモデルになったところで、一歩足を踏み入れるとハリーポッターの世界に入ったような、時空間を超える感覚に陥ります。

クライストチャーチカレッジのダイニングでは食事をしたことがないのですが、Keble College, Waddahm College, Linacre College, Kellog Collegeでは朝食や昼食、夕食を頂く経験が何度かありました。昼食は外で食べることがあっても、朝夕をこのカレッジで食べる特に学部生は恵まれていると思います。カレッジの中に住んでいることが(少し離れたところにドーミトリーを持っているカレッジも多くあります)学業に直結していると思います。

日本語でも寝食を共にするということばがありますが、特にご飯を一緒に食べる意味は大きいと思います。ただ食べるだけでなく、食べながらいろいろな話をします。それが日常的にあるわけです。

日本の大学でもコンパをすると(最近では飲み会ということもありますがあまりこのこの言葉は好きではありません)一気に学生同士の中が良くなるのを感じます。教員でもそうです。これはお酒が入っていなくても、ご飯を食べるというところから変な緊張感が薄れるからだと思います。また食べることについてはそれぞれが面白い経験やクセを持っているので話すとっかかりが何かあるのが特徴だと思います。

私の所属する大学の学科でも3年前から新入生オリエンテーションを宿泊型に変えて、一泊二日で京都市内の宿に泊まって研修を行ってきました。それが学業にどう直結したのかというと数字ではまだ表しにくいところがあるのですが、学生同士が自然といろいろな話をする機会を多く持っているのを目撃してきました。それ以上に笑顔をよく目にします。

食べながらコミュニケーションする、これは洋の東西を問わず、真理だと思います。オックスフォードも正直なところ面倒くさいことをやっていると思いますが、かたくなにこの伝統を守っているところに世界一の秘訣があるのだと思います。

学びはとってつけたような議論の上に成り立つのではなくて、ご飯を一緒に食べたり、飲んだりしながら、それぞれの生活体験の上に少しずつ根付いてくるものではないかと思います。映画マトリックスのような知識の注入はあり得ないのでしょう。

面倒くさいことが実は大事なのだと、クライストチャーチカレッジを散策しながら感じていました。

★今回の教訓:効率主義を100%否定するわけではないが、回り道のようなことが実は大事なのだと思う。日本で近年流行のアクティブラーニングも実際、学生を巻き込んだ議論という面倒な作業が中心だ。でも議論を巻き起こすための方法を教室内だけで探しても難しいかもしれない。オックスフォードのように寝食を共にすることには実は大事な意味が含まれている。

(2019.2.25)

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オックスフォード通信(334/31)ゼロのゼロはゼロ

グリニッジ天文台(Greenwich observatory)に行ってきました

世界標準時の基準となっている場所として小学校の頃に習ってから一度その場所を訪れてみたいと思っていた願いが叶いました。天気もイギリスに来てから最高と行っていいくらいの快晴かつ小春日和で、テムズクリッパー(mbna thamnes clippers)というボートに乗っていても(ロンドンアイからグリニッジまで約50分のテムズ河の船旅です。といっても途中から猛烈なスピードで飛ばすのでモーターボートに乗っているような感じです)に乗っているときも、グリニッジの船着き場から天文台までの散歩道もとても気持ちのいいものでした。

頂上まで約10分くらい。天文台は小高丘の上にあります。この丘からはロンドン市内を一望することができます。願わくはタワーブリッジなどがみえるといいのですが、ロンドン東部のビル群やコンサート会場のO2など。でも絶景には間違いありません。

そして、東経西経を分ける世界標準時の線。もっと長いものかと思っていたのですが、案外短いもの。列を(queue)を作るなと注意書きに書いてあるのですがどうしても一番前で写真を取りたいもの。後を見るとかなりのキューができています。線上に乗るか、東西に足をまたぐか、いずれにしてもこの小さな天文台が世界の基準時を作っているのだと思うと感慨深いものがあります。ここでもイギリスは自分達の基準を世界の基準としているのです。

日本標準時の明石天文台との違いは標準時の時計がないこと。係員に聞いてみたのですが、あるとしたら入り口にある24時間時計くらいのものらしいです。そこには、1 yard, I feet, 1 inchの基準の長さが鉄で提示してありました。これはイギリスの基準の長さというものなのでしょう。

どこからどこまでが西で東かという基準も時間をどこをゼロとするかも、はじめに作ったからそうなったわけで、別の基準があっても言い訳です。自分自身も含めてその基準となった場所を見に行こうとするわけですから不思議なものです。グリニッジでなくてもロシアでもインドでも中国でも良かったわけでそこには合理的な理由は全くありません。逆に、任意にある場所を決めたということはすごいことだと思います。またそれを信用させる仕組みも。

大正解と大不正解はコインの裏表なのだな、ということが、いい天気に照らされながら、頭の中を巡っていました。

★今回の教訓: 基準になった場所を見に行くのは大事なことだ。そこには何もないことが分かるから。

(2019.2.24)

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オックスフォード通信(290/75)新年会

St. Antony’s College にあるNissan Instituteの新年会に参加させて頂きました

私はカレッジに所属していませんので本来は参加できないのでしょうが、Nissan Instituteのセミナーに足繁く通っている中でI先生をはじめいろいろな先生方とお話する機会が増えてきたこともあり、ご招待していただきました。

ポトラック形式の新年会でしたので、夏に(!)友人のIさんがやって来た時に持ってきてくれた稲荷を使って、妻がいなり寿司を綺麗に仕上げて一緒に出かけました。こう書くと自然ですが、日本であれば大学の新年会に家族で参加することはまずないように思います。

St. Antony’s CollegeにはNissan Instituteが有る影響で著名な日本人社会学者K先生をはじめH先生(同志社大学のビジネススクールのメンバーでもあるそうです)など多くの日本通の先生がおられます。またK先生のもとで博士論文を書いている日本人大学院生や私のようなサバティカルで所属している日本の大学教授もおられ、ちょっとした日本グループが形成されています。

普段のセミナーと異なりこのような場面ではつい本音が出るのがおもしろいところです。会も終盤という頃に、自然と数名の日本人が集まり、老後の話で盛り上がりました。その中で議論の中心になったのは、学者にとっても有意義な60代の過ごし方はというものでした。

年齢的に学内外の役職が回ってくることもあろうかとおもうけれど、それはなるべく遠慮するべきであるというのがその場の結論でした。自分の好きな本を読んで、自分の好きなことを書く(このブログもそうかも?)、好きな時間に好きなことができる時間的余裕があることが重要だというものです。

在外研究という日本の大学のしがらみから一切解き放たれてる状態ですので、研究とはほぼ無縁の業務・ペーパーワークに終われるあの忙しい毎日をすっかり忘れていたのですが、ここオックスフォード大学では、ほとんどの先生がそのような雑務に追われることなく、自分の好奇心が向くままにゆったりと過ごしておられる姿と符号するような気がしました。

自分の好きなことを追求するからこそ返って生産性が高く質の高いいい研究ができる。そのような60代はいいものだと、得心しました。この新年会に来て良かったなと思いました。これから10年間のロードマップが見えたような気になりました。変な功名心に駆られることなく、自分の研究の集大成をする、そのような10年間を何とか実現したいと思います。ご協力を!

(2019.1.11)

★今回の教訓:明日は父の誕生日。生きれていれば95才。まだまだ父を超えられない。

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オックスフォード通信(288/77)About Time

久々に映画 About Time を観ました (Netflix)

一番好きない映画は?と聞かれたら、最近ではこの映画をあげると思います。よく見るとロンドンの風景がたくさんでてくるということもありますし、主演のRachel McAdams や父親役のBill Nighy が好きだと言うこともありますが、テーマがとてもしっくりくるところが一番いいのだと思います。

映画の最後の方でDadがTimにHappinessの法則を教えるシーンがあります。その一、毎日を普通通りに生きること、第二、その毎日を2回目は楽しく何かに気づきながら生きること。そしてTimはそれを統合して、タイムトラベルをしなくても、人は人と一緒に毎日をタイムトラベルしている、その貴重な時間をまるで2回目の人生のように丁寧に生きることこそが人生のHappinessであると悟ります。

私は他の人から見ると、人以上に楽しく生き生きと生きているように見えるかもしれません。正直なところ、そのような実感はないのですが、この映画を観て、Timが悟ったのと同じ事を考えながら生きてきていると思いました。

人生に後悔することはないのですが、悲しく思うことはあります。2年前、義理の母を亡くしたこと、昨年父を亡くしたこと、そして今日、14年間家族として一緒に生きてきた愛犬のマルが虹の橋を渡りました。正直なところ小さい頃から犬が嫌いだった私にとってはじめて可愛いと思える犬でした。赤ちゃんのころにやって来たというのが良かったのか、愛らしいビーグル犬というのが良かったのか、いずれにせよ自信をもって愛犬といえるマルでした。

イギリスに来ることが決まった際に本当は飛行機の中で死んでもいいから連れてこようと思ったのですが、検疫が半年もあることを知って、一緒に来ることを断念しました。幸い、自宅から車で40分のところにある「老犬ホームのアン」さんに預かって頂くことができました。そこは老犬ばかりが預けられているいわば犬の老人ホームなのですが、冷暖房完備で一日に何度もランに出して頂き、24時間態勢で面倒を見てもらってきました。

2年前の夏に一度立てなくなりもう駄目かと思ってからの奇跡の回復を見せたマルでしたが、腎臓が悪くなっていて、昨年の9月に一度危篤状態に陥りました。この時はもう駄目だと思い、大阪に住む子ども達にもお見舞いというか会いに行ってもらったことがありました。獣医さんには腎臓のこの数値で生きていることが奇跡と言われながらそこから奇跡的に毎日を生きてきていました。あんさんは、入所している犬たちの写真やビデオをFacebookに毎日紹介してくださっていたので、その写真をオックスフォードでみるのが日課として楽しみにしてきていました(特に妻)。

年も明け、いよいよ帰国が視野に入ってきましたので、どうやって迎えに行こうかと話をしはじめていました。すると丁度本日、アンさんから朝はご飯を食べたけれど夕方は寝たままで食べないと連絡がありました。

2年前に死にかけた際にもご飯だけは食べていましたので、ビーグル犬がご飯を食べないことの重大さは良く認識していました。その連絡があってしばらく経って、せめて動画を送ってもらうように頼もうと言っている際に、日本時間の夜7:50に息を引き取ったとの連絡がありました。

朝には立ってご飯を食べていたので犬としては理想的なピンコロなのかもしれません(縁起でもないですが私も天界に帰る時にはこのパターンがいいです)。眠ったまま苦しむこともなく、最後に大きく2度息を吸って虹の橋(この表現アンさんのマネをしています)に向かったそうです。アンさんからは誰に迷惑をかけることもなく大往生だっと言って頂きました。

家族として一緒に楽しい経験をしてきただけに悲しみはひとしおです。特に、その場にいられず外国でその報を聞く方が辛さが増すのだと思います。できればその場にいてやりたかったと思うのは正直なところです。

このブログがアップされる頃、アンさんが京都北白川の動物霊園に連れて行って荼毘に付して頂くことになっています。アンさんには本当にお世話になりました。アンさんのところで手厚く面倒を見てもらわなければ、また他のワンコとも交流しなければこんなに長生きはできなかっと思います。マルも犬冥利に尽きると思います。老犬ホームあんさんに心から感謝しています。

About Time のように一緒に生き生きと人生を楽しめてきたのもマルのおかげだったと思っています。若ゼミでいうと4期生の頃からですので本当に長い人生を一緒に生きてきたと思います。時々生意気で逆ギレすることもありましたが、それも今となってはいい思い出です。今はマルに感謝の言葉しか見当たりません。変な言い方ですが、でも、またどこかで会えることと思っています。

マル、ありがとう!

老犬ホームアンさんのHPにある動画

(2019.1.9)

★今回の教訓:時間はあっという間に過ぎ去ってしまう。だからこそ楽しく大切に生きたい。

オックスフォード通信(280/85)Happy New Year, 2019!

皆様、新年明けましておめでとうございます。

本年は60周期で回ってくる干支の記念すべきイノシシ年ですが、あまり気負うことなく、自分で選択できるものを大切に選びながら、しなやかに柔らかいアプローチでゴールを目指したいと思います。

人生には自分で選択できないこともあります。それについてああだこうだと言ってみても仕方ないことです。それよりも、自分の選択できるオプションを増やし、その中で可能性を広げることことのほうが楽しく、最終的によい結果を生むことが多いです。

人生は経験をたくさん積むことと同時に「後から」考えるとその経験がどのような意味を持っているか考える事だと思います。その時にはガッカリすることも後から考えるとどうでもいいことであったり、違う意味合いを持つこともあると思います。一時的な浮き沈みに一喜一憂することは仕方ないことですが、それに拘泥されすぎずに、遠くを見つめて、地道に愚直に経験を積み重ねることが重要だと思います。

私にとって、後からとは、まず、6年後の同志社女子大学を退職する年、そして11年後の同志社女子大学を完全に去る時であると思っています。それまでは、ひとからまだバカなことをしていると言われようが、自分が興味があって重要だと思うことあれば、猪突猛進するつもりです。

2018年度サバティカルの機会を頂き、オックスフォードで研究に専念させて頂きながら、これまで25年間の大学教師生活が何となく Connecting the dots してきたことを実感しています。と同時に、最初は不便だと感じながら進めていたインターネットゼミ(i-Seminar)を通して、これまで無理だとかできないと思っていたことは、自分がそういう壁を自分で作っていただけであって、多様な可能性が世の中には存在することを感じさせてくれるものでした。

世の中に、研究に、教育に、仕事に、自分自身に可能性を見いだせる限り、青春は終わらないと思っています。青臭い言い方ですが、この青臭いことが言えなくなったときに、世の中とはそのようなものだとかそうなっていると一見達観したような顔をして実は老いてゆくのだと思います。

すばらしい学生と同僚に囲まれる、世界で最高水準の教育・研究環境にある同志社女子大学で、自分の Can do リストの幅を拡げたいと決意しております。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

イギリス・オックスフォードにて

(2019.1.1)

★今回の教訓:「一生勉強・一生青春」とは相田みつをさんの言葉。いつもこの言葉がこころからはなれない。

オックスフォード通信(269)18期生卒論提出完了!記録更新!

若ゼミ18期生が卒業論文を無事全員提出いたしました

Congratulations!

全員そろっての提出を祝福するとともにここまで若ゼミ18期生をご支援くださった皆様に心より感謝申し上げます。

特に、本年ご自身のゼミに加えて毎回の若ゼミのゼミにご参加頂き、また冬合宿にも参加し学生に貴重なコメントをお与え下ったり、一貫して若ゼミをサポートして下さった、S. Kathleen Kitao教授に感謝申し上げます。また、通常の業務以上に多くの仕事をいつも快く引き受け、ゼミメンバーの良き相談役としてゼミをサポートして下さったTAの大学院2回生加藤澪さんに感謝申し上げます。また、i-Seminarを実行する上で必要となる機材を見つける度にアマゾン→事務室受け取りの順で購入してきましたが、スムーズにゼミに受け取りができるようサポートして下さった英語英文学科研究事務室の皆様、何かにつけてご支援頂いた事務長の池ノ内寛二様、事務室の三浦真由子様に感謝申し上げます。

それにも増して、この1年、インターネット利用のゼミという新しい試みを温かく見守り下さったご家族の皆様に感謝申し上げます。時に、ゼミメンバーが不満や不安を口にすることもあったと思います。家族の皆様がいつもよき相談役としてこのゼミが発展するようにアドバイスをしてくださっていたことと思います。本当にありがとうございました。

多くの人の支えで若ゼミ18期生、17名が12月21日、15:52分、提出期限、68分前の歴代最速記録更新する形で卒業論文を提出いたしました。

ゼミメンバーのみなさん、おめでとうございます!どうぞ楽しいホリデーシーズンをお過ごしください。

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(2018.12.21)

オックスフォード通信(246)新しいフレームワーク

Martin Schoolで開催された先端科学と人間との関係についてのセミナーに参加してきました

実は、オックスフォードの最初の学期(Term)は今週で終わりです。これは1タームが8週間のためです。Martin Schoolのセミナーは都合2回しか参加できなかったのですが、今日はしめくくりのセミナーとなりました。Martin Schoolの特徴は広い視点から科学の役割について考えるところです。本日のセミナーも人が産み出してきた科学を生かしてゆくのは社会科学(social science)の役割であるという視点からいくつかの観点が提示されていました。

特に面白かったのは、新たなテクノロジーが発明され導入される際には必ず成功(success)と問題点(challenges)が同時に生まれてくるという点です。当たり前のことではありますが、メタ認知することはこれまでなかなかありませんでした。R先生はその差(gap)をいかに少なくするか、そこに社会科学の役割があると提案します。

このsuccessとchallengeのセットはテクノロジーに限らず人の生き方についても当てはまることが多くあると思います。逆に言うとsuccessだけ、challengeだけということはない、ということです。だからこそ、オックスフォードでよく聞く用語である、resilience(反発力、回復力)が必要となってくるのでしょう。

その中で新たなフレームワークが生まれてくるのだと思います。

ここまできてやっと、私の研究だけでなく、私の大学の教師としての仕事にも新たなフレームワークが必要であり、私は実はそれを探しにオックスフォードにやって来たのだということが分かってきました。

折しも、2019年度の新4回生ゼミ、新3回生ゼミのメンバーもほぼ決まりました。現ゼミメンバーである18期生の様々な取り組み、例えば、オープンセミナー(本年度は結果的に開催したのは若ゼミだけだったそうだ)、インスタグラムでのゼミの活動の紹介、ホームページでFAQの公開などが多くのゼミメンバーを若ゼミに惹きつけた原動力になっていたと思います。彼女達が生き生きとゼミで活動する様子に、自分達の未来を見たのだと思います。

私も過去に拘泥することなく新たなテクノロジー、新たなフレームワークを纏いたいと思います。

(2018.11.28)

★今回の教訓:いつも記録を付けているロンドン限定・モレスキンのノートも半分を超した。

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オックスフォード通信(228)i-Seminar Winter Overnight Special(インターネット関連編)

冬合宿に同志社びわこリトリートセンターに来ています

この時期の合宿は若本ゼミの伝統行事で3期生からスタートしていますので、今年で実に16回目となります。さて、もちろん生身では参加できませんので、インターネットの接続状況が一番の気がかりでした。

この18期生は春合宿(本年3月)に一度来ていてWifi接続状況がよくなかったことをTAをしてくれているKさんが私にリマンインドしてくれました。そこで有線LANケーブル接続を考えたのですがMacBookの問題点はUSB-Cの口が一本しかないことです。有線と充電、最低2本のジャックが必要となります。そこで購入を検討したのがUSB-C用のアダプタです。

最終的にはSatechi V2 マルチ USB ハブ Type-C パススルー(充電 4K HDMI出力 カードリーダー USB3.0ポートx3)というものでした。これに更にミニジャック用(Type c 変換 アダプター ジャック 変換 ケーブル 2 in 1 イヤホン 充電 アダプター タイプC 3.5mm ヘッドホン 変換 ケーブル 通話対応 音楽聞きながら充電 (シルバー))を購入し、Bluetooth対応のBOSEスピーカー(研究室配備済)がつながらない際に有線で出力できるよう万全の体制で臨みました。

結果として有線LANはマックではつながらない(リトリートセンターの問題)、スピーカーへの優先接続はそもそもミニジャック用のアダプタがUSB-Cアダプタに上手く接続できないということで今回購入した2点はほとんど出番がありませんでした。

ただ、Wifi接続は素晴らしく向上していて大学で接続するよりも安定していました。2日間、約9時間のセッションで止まったのは2-3回のみという優れものでした。音声は無事、Bluetoothから出力できたのですが、Facetime-Bluetooth接続の問題点も出て来ました。それはBluetoothスピーカーから音声を出力する際、大学の教室で行っているApple TVと比較して1秒程度のずれが生じることです。すると、私が話す(この時はオックスフォード側Macのスピーカーは自動的にOFF)→リトリートセンター・・・ズレ・・・1-2秒経って私が話をしたことがBluetoothスピーカーから流れる、すると毎回ではないのですが、この自分の声がリトリートセンター側で話をしたこととしてリトリートセンター→オックスフォードへ送信されるという状況が生まれてしまいました。

手短にいうと、自分で話したことを聞きながら次の話をする、自分が話をしたことを1-2秒後に聞きながら話し続けるという奇妙な状況がうまれてしまうということです。これはとても話しにくい。特に、英語で話をしていると、自分の話した英語をつい、聞いてしまうので話し続けられなくなってしまいます。この奇妙な状況はまた別の目的で利用することもできると思うのですが、究極の選択として、自分が話をしている時にはスピーカの音量をゼロにするようにしていました。

こうすると話し続けることはできるのですが、聞いている人の反応が全く判断できずこれもまた話しづらい事実を認識しました。

とはいえ、最初はインターネットで参加することすら駄目だろうと思っていましたので大成功といっていいと思います。
こうやって合宿ですらインターネットで参加できる時代になったのだと、先日のCerf さんの講演を思い出していました。

(2018.11.10)

★今回の教訓:コミュニケーションしている際には自分の話した声を0.000X秒くらいのズレ(骨伝導)で聞きながら話をしているが、インターネットを介すると時にその誤差が大きくなりコミュニケーションできにくくなる。f:id:wakazemi:20181114011956j:image

オックスフォード通信(210)i-Seminar 第20回目: 卒業アルバム

本日のゼミは卒業アルバム用ゼミ写真撮影でした

毎年のことですが、全員そろって写真を撮ることが最大の目標。次が撮影場所の工夫。卒アル委員のNさんとMさんが粘り強く学生支援課と交渉を重ねてくれたおかげで、通常立ち入り禁止の楽真館ラーニングコモンズ屋上での撮影をすることができました。越ケ谷さんも立ち会いありがとうございました。

長年、アルバム写真を撮って頂いている長浜スタジオさんとインターネットでお久しぶりの挨拶をさせて頂いてから、ラーニングコモンズ教室内での撮影。ゼミメンバーの配慮が行き届いていて、私もインターネット経由で教室内集合写真に参加させて頂きました。

イギリスに行くことになってからこのゼミ写真が気がかりの種でまさか参加できるとは思っていなかったのでインターネットの威力をあらためて認識したよりも、私も入れてあげようといろいろと苦心してくれたゼミメンバーの温かい気持ちに感動しました。おかげさまでこれまでのゼミで撮ったことのないようなユニークなゼミ写真を撮ることができました。

屋上にも携帯経由で連れて行って頂き、ゼミの集合写真風景をLINEビデオ経由で中継して頂きました(最初は教室の荷物番をしていたのですが=大魔神のように(知らないか)教室の大スクリーンに私の顔を中継して誰も入ってこないようにしていただけ)。

久々にみる京都の北山は綺麗でした。大文字山、比叡山もくっきり。いい天気で小道具の風船も効いていて最高のゼミ写真撮影となりました。その素晴らしい背景にゼミメンバーの最高の笑顔が映えました。みんないい顔をしていました。

秋はこれから本番ですね。スポフェス、SP、冬合宿、EVE、そして卒論の完成・提出が待っています。この笑顔でゼミを世界一に押し上げていきたいです。

Never miss an opportunity to be fabulous!

PS. 本日よりワカモトナツミHPから「若ゼミインスタ」「若ゼミFAQ」のリンクをオープンしました。来年度若ゼミに興味のあるひともそうでない人も是非ご覧下さい。

(2018.10.23)

★今回の教訓:写真はいい。と再認識した一日。卒論のフィードバックをコマ目に、一方チャプター毎にフィードバック方法を変化させることが必要。
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