オックスフォード通信(237)スーパーマーケット事情

日曜日には買い物というのはどの国でも同じ事のようです

自宅のあるサマータウンには、S&M(少し高級)、Coop(一般的)、Sainsbury(一般的)、Tesco(コンビニのように長時間営業)と4つもスーパーがあり便利なのですが、郊外にでるとWaist Roseという少し品のいいスーパーがあります。今日の日曜日、天気も良かったのでドラブがてらドイツ系スーパーという触れ込みのALDIまで出かけてきました。

高速にのる必要もないのですが、無料ですのでA34に乗ってほんの2マイル、そこから5分程度で到着となりました。場所的にはオックスフォード駅 (GWR)の西側に当たります。

少し大型店舗、例えば、Currys PC World(は大きかったです、アップル製品をはじめカメラ家電とあらゆるものを販売、ヨドバシカメラ風)やThe Oxford Wine Companyやお馴染みのArgoなどがあります。

車でないと来れないこともありますが、日曜日ということもあり家族連れで賑わっていました。お目当てのALDIですが、サマータウンのスーパーよりは大型ですが商品は雑においてあるし(積んであるという感じ)、それほど安価でありません。でも見て回るのは興味深いです。

面白いは卵です。サマータウンのスーパーでは日本のような10個パックにお目にかかったことがないのですが、ここでは逆に10個パックが多くおいてありました。Blue eggというのがあったのでブランド名だと思っていたら中をみると本当に卵が薄青かったので少し不気味でした(購入せず)。サツマイモもどこで取れるのか巨大なものが並んでいます。

街はもうクリスマスへまっしぐらという感じでクリスマスのプレゼント、飾り付け用品だけでなく、アドベントのお菓子などもおいてあります。そうそう写真にもあるようなクリスマスプディングも売っていました。こちらはインスタントという感じでとても美味しそうには見えなかったのですが、クリスマスの定番なのでしょう。

空は澄み切っていてとても爽やかな日曜日でしたが、寒さは随分冬らしくなってきました。若ゼミ4回生の卒論も佳境を迎えているのでそそくさと帰って彼女達のドラフトに目を通すという日曜日でした。

(2018.11.19)

★今回の教訓:スーパーマーケットでは必ずお酒のコーナーにも立ち寄る。そして必ずといっていいくらいアサヒ・スーパードライが大瓶と小瓶で販売してある。営業力の力なのか。f:id:wakazemi:20181118130055j:image

オックスフォード通信(236)ジャパン対イングランド

ラグビーのテストマッチをラグビーの聖地といわれるTwickenham Stadiumで観戦してきました。

前々から予定していたわけではなく、試合があることを木曜日に知って急いでチケットを探して言ってきました。その関係でチケットは郵送ではなく、ロンドンのStubHubのチケットピックアップで受け取りとなりました。 £70に手数料を込みにすると二人で £220しましたが、それ以上の感銘を受ける経験となりました。

Twickenham Stadiumにはロンドン市内からTottenham Court Road駅からピカデリー線に延々と乗りHounslow East Stationで下車。地下鉄車内からすでにバラのマークのイングランドのトレーナーを着た人達が目立ちはじめます。一緒についていくといいことがあると思い(Google Mapでは徒歩30分)付いていくと無事、無料シャトルバスに乗れました(その人達にスタジアムに行くのかと聞くと私達も行き方を知らないとのこと)。

Twickenham Stadium は8万人収容というラグビー専用の巨大スタジアムです。バスを降りるともう人の波がスタジアムに向かっています。本当はグッズを買いたかったのですがメインのショップはスタジアムの反対側ということなのでミニショップを見ましたが、マフラーはきっとこれからも使わないだろうということで公式パンフのみでその他は断念。

足早にスタジアムの中に。席は全然埋まっていなくて本当に8万人も入るのかと思っていましたが、試合開始5分くらい前になるとほぼ満席に。後に掲示板に本日の観客が8万1千人と表示されていました。4階くらいまである客席が本当に埋まっています。

その内1000人くらいはいたでしょうか、日本人の姿も目に付きます。写真を撮ってもらった男性はわざわざ東京からこの試合のために来られたとのこと。

席に着くと、イングランドサポーターに四方を囲まれる感じで、いろいろと絡まれます。特に前に座ったいい感じのおじさんには前半の試合中まで何かとちょっかいを出してきます。>Do you like egg chasing? と聞いてくるので何のことやらと聞き直すとrugbyのことをegg chasing, chaing eggsともいうとのこと。まあイングランドが勝つけどジャパンも頑張りなといった余裕の口ぶりです。口惜しい。

ところで試合の始まる前のセレモニーにはこころを打たれました。国歌斉唱はいいとして(ここでもそのおじさんが日本の国歌はどんあもんだいなどと茶々を入れてきます)、最初に、Promsの最終日にも歌われた Jerusalem(エルサレム)が斉唱 されたのです。この歌詞については以前このブログでも書いた事がありますが歌詞の中にChariots of Fireがでてきます。この段階で本当に来て良かったと思いました。生で聞いたのは初めてです。もちろん全員起立しての斉唱です。

さて試合はというとこれまでジャパンは一度もイングランドに勝ったことがなかったので、しかも昨年までのヘッドコーチのエディー・ジョーンズがイングランドのヘッドコーチになっていますのでまず勝ち目はないだろうと期待していなかったのですが、ジャパンの動きは前半開始4分でトライ・ゴールを決められたものの機敏でイングランドを圧倒していました。トライも2本、茶々をいれてきたおじさんも知らない間にどこか違う席に移動しています。まわりのイングランドファンも静まりかえり、所々にいる日本人が大歓声をあげるという異例の展開になります。

それでも時々チャンスになるとイングランドの応援歌(Swing Low, Sweet Chariot)が地響きのようにスタジアム全体に鳴り響きます。これは効きます。この歌の効果でしょうか、SHの田中が後半から交代したせいでしょうか、ジワジワと追いつかれついには15-30で敗退。

惜しかったなあと思います。チャンスはいくつもあって、逆に相手の得点もほんのちょっとしたチャンスからのものでした。今日の試合に限っていえばジャパンは十分勝つチャンスがあったと思います。そのわずかなチャンスをどちらが生かしたかということで、もう少し正確に言うとそのわずかなチャンスをどちらがうまく作り出し、チャンスと思えば全員がそこに集中する、この差かもしれません。チャンスの種はどちらにも平等にあったように思います。

論理を飛躍させるつもりはありませんが、8万もの人が集まって手に汗を握るのは、楕円形のボールに象徴されるようなどちらに転ぶか分からないチャンスを上手く生かそう、逆にピンチはいかに防ごうとするか、それは人生の縮図ともオーバーラップするからこそ夢中になるのだと思います。

ジャパンは後半そのチャンスを作り出そうとする気持ちがほんのすこしだけ弱かったように思います。イングランドは Swing Low の後押しもありうまく運を生かしたように思います。

しかしそれにも増して格段の体格差をものともせず、果敢に立ち向かうジャパンには勇気づけれられました。SHの田中などはグランドで走っているすがたはさながらイングランドが大人とすれば子どもの大きさ。その中で互角以上の戦いができるのですから、ジャパンの士気の高さと戦術の巧みさは素晴らしいものがあります。

あのおじさんも知らない間に戻ってきて、残念だったなとハイタッチを求めてきます。右横の女性はコッソリと服のラベルがアサヒスーパードライだと見せてくれて、おじさんしつこいねのようなニヤリとした顔をしてくれます。試合には負けたものの、左横のカップルも(こちらは真剣に)惜しかったと一緒に試合を振り返りました。でもイングランドの人達は礼儀正しくかつ人なつっこくいろいろと話をしてくれて楽しいひとときでもありました。

8万人の観客がどうやって帰路につくのか興味津々でしたが、交通整理も上手くできていて(行きはなんとこの日に合わせて一番最寄りの駅を持つ South Western Railway がストライキをしていて電車は不通でしたが、帰りはReading(レディング)経由でOxfordまで割とスムーズに帰ってくる事ができました。最も帰りの電車は乗客が東京の通勤電車みたいだと言うくらいすしづめ状態でしたが。

(2018.11.18)

PS. 練習している時に、近くに来たリーチに「リーチ、ガンバレ!」と叫んだら親指を立てて答えてくれた。

★今回の教訓:会場には Try fo change の言葉が。確かに、人生も変化を求めてトライを重ねてゆくのだと思う。私自身にも気合いの入ったいい試合を見たと思う。ジャパンに感謝。
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オックスフォード通信(234)晩秋のオックスフォード

ゼミの卒業メンバーがオックスフォードを訪問してくれたので一緒に秋のオックスフォードを散策しました

2期生のMさんのFacebookによるとボストンはすでにマイナス20℃ということですが、オックスフォードはまだそこまでは寒くないのですが(恐らく真冬でも日本と同じくらいの寒さだと期待しています)、秋の訪れは早く既に晩秋の装いです。

クライスト・チャーチカレッジの meadow(メドウ)につながる散歩道は落葉しているせいで回りの風景も良く見渡すことができます。舗装もしていない道を散策するのもいいものです。さすがに鴨や鵞鳥は寒さのせいか姿が見当たりませんがリスを見つけることができました。

クライスト・チャーチカレッジではダイニングルームの見学をしたのですが、この時期それほど観光客も多くなく、ゆっくりと見て回ることができます(とはいえ、団体客は2組同じ時間帯にありました)。どのカレッジの食堂も見事ですが、このクライストチャーチカレッジは映画ハリーポッターの食堂のモデルにもなっただけあって威厳と栄光をはっきりと感じることができます。正面いはエリザベス1世の肖像画の横にイングランド王ヘンリー8世の肖像画が鎮座しています。

このようなダイニングルームで朝・昼・夕食を食べるとどんな気持ちになるのでしょう。存在が意識を決定するといわれますが、素晴らしい環境は人間性の陶冶にも学問研究への刺激にも大きなものがあるのでしょう。

中庭の噴水やその中庭を見下ろすように立ち尽くすトムタワーも回りと上手く調和しているように見えます。

現在、4回生ゼミ(18期生)は卒論と格闘していますが、今回オックスフォードに来てくれた2人もまた5年前のこの時期に七転八倒しながら最後には素晴らしい卒論を仕上げてくれました。卒論が終わった後にはこのような穏やかな時もやってくるものです。2人とオックスフォードの街を散策しながら5年前のゼミのメンバーひとりひとりの姿を思い浮かべていました。卒業時に大学は卒業してもゼミはおわらない、と私の話を締めくくったのですが、あらためてそのように思います。しんどいことを一緒に乗り越えたからこそ、いや大変なことをゼミとして達成しようとしたからこそ互いに帯する尊敬の念が生まれるのだと思います。

そう考えると学問研究は学問研究自体に意味があることに加えて、学問研究をめぐる人間関係を育む豊かな芸術であるようにも思います。

彼女達はこれから結婚や仕事の更なる発展など人生の転機となることがあろうかと思いますが、少し遠くを見据えて淡々とそして時に熱く、自分のゴールを達成して欲しい、そんなことを晩秋のオックスフォードを一緒に回りながら考えていました。

(2018.11.16)

★今回の教訓:オックスフォードの紅葉には黄色はあるが赤系統がない。それはそれでもキレイだが秋には紅葉の紅系の色が欲しいものだ。f:id:wakazemi:20181115150134j:image

オックスフォード通信(222)冬の花火、Guy Fawkes Day

公式には5日ですが週末ということもあり金曜・土曜日の晩(11/3/4)に花火が上がっています

Guy Fawkes Day とは1605年にカトリックの復権を狙ってプロテスタントに反旗を翻し、爆弾を仕掛けようとしたGuy Fawkesが逮捕されたのを記念して始まったお祭りだそうです。Guy Fawkesは処刑されたそうですが、このお祭りでは彼を見立てた人形 (effigy) や木の塊に火を付けて燃やすそうです(オックスフォードではSouth Parkでそのお祭りが開かれているようですが寒いのでいくのを止めました)。またこれに合わせて花火がイングランド中で上がるそうです。

フラットは幸い3F(イギリス的には2F)にあるため昨晩も今晩もベランダから花火が上がるのが綺麗に見えました(ちょうど木の葉っぱが落葉して見やすく好都合です)。しかし、妙なお祭りだと思います。花火はいいとして bon fire (たき火)にしてGuy Fawkesが逮捕されたのを祝うとは。

私からするとプロテスタントもカソリックもキリスト教で多少の宗派が異なるだけのように見えるのですが、イギリス国教会のローマカトリックに対する並々ならぬ執念を感じます。しかし考えてみると北アイルランド紛争(20年前の1998年に一応の終結)はプロテスタント(北アイルランド住民)とアイルランド(カトリック)の戦いでもありました。普通に考えると北アイルランド地域はイギリスから独立してアイルランド に併合されるのが筋だと思うのですが、それを許さなかったのが宗派の違いなのでしょう。おなじ宗派の中の違いの方が、仏教とキリスト教のように大きく異なるよりも協力しにくいのは他の枠組みの中でも頻繁に見られるパターンです。

ただおかげで季節外れの花火を楽しむことができました。

花火は日本と同様の打ち上げ花火ですが、やはり連発の技に関しては日本に一日の長があるようです。

ちなみに、Hi, guys! のguyはこのGuy Fawkesに由来するという説があるそうです。

イギリスは折しもBrexit、EUからの脱退を巡って混沌としていますが、その言い出しっぺの張本人のBoris Johnson の人形をこの日、燃やすところもあるようです。

新聞Gardianもクリスマス特集を組んでいました。まあ、本格的な冬の訪れを告げるお祭りなんでしょうね。

(2018.11.4)

★今回の教訓:そういえば外国でみる花火はニュージーランドのお正月以来。花火はどこでみてもいいもの。

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オックスフォード通信(221)Resilience

Resilience(回復力)に関するContinuing Education棟で開催のセミナーに参加してきました

まあ、オックスフォードは行っても行ってもはじめての学部や建物ばかりでスマートフォンの地図を見ていくのですがなかなか行き着きません。本日も余裕を持って出かけたはずなのに到着は1分前でギリギリでした。

アットホームなムードでコーヒーとクッキーを頂きながらのセミナーです。ただトピックが日本が数々の災害からいかにResilience(回復力)を持って復興してきたのかというものだっただけにいつもよりも集中してお話をお聞きしました。

Resilience はsustainability(持続可能性)と並んでいろいろな分野で重要なキーワードになっています。特に環境問題や災害復興の分野では定義は難しいものの(何かとよく似ています)有効なキーワードであると説明されていました。

本日のセミナーには参加していた日本人は私一人だったのでもし誤解があるのなら指摘させていただかないといけないという変なプレッシャーもありました。少し普段とは違うマインドセットになりました。

話は雲仙普賢岳の火砕流の話から始まり、なぜか阪神淡路大震災を飛ばして東日本大震災の話になりました。

恐らくロシア系の研究者で現在はオックスフォードにポストを持っている見識のある研究者だと思うのですが、事象の報告と、建物の復興=Resilienceというやや表層的な見解に終始しているようにも思いました。実際に現地に足を運んで調査をしておられる点は評価できるのですが、なぜ復興したのかという、Resilienceの部分についての見解をもう少しお聞きしたいようにも思いました。

今回、あらためて、私達日本人は世界でも飛び抜けて、火山や地震、災害のの多い国に住んでいることを再認識させられました。併せて債務の飛び抜けて多いことや人口減についても言及されておられました。オックスフォードで日本についてのレクチャーを受けるとは妙な気持ちです。

終わった後、中国からの大学院生2名と地震の怖さはイギリス人には分からないだろうなと話をしていました。逆に言うとイギリスに住んで7ヶ月、やや暑い、11月にしては寒いということはありますが、これと言った災害のないのがイギリスなのだと実感しています。

世界から注目されているからこそ世界の英知を集めたResilienceの在り方が今後も議論されるといいと思います。

(2018.11.3)

★今回の教訓:Resilienceは第二言語習得の分野でも、大学教育においても重要なキーワード。いろいろとインスピレーションが湧く言葉だ。f:id:wakazemi:20181102174625j:image

オックスフォード通信(219)Trick or Treat

イギリスの Halloween は控えめです

昨夜はハロウインナイトで自転車で走っていると仮装をした子どもの姿があちらこちらで見かけれられました。多くは親と一緒でしたが中には子ども3人くらいで歩いている姿も見うけられました。恐らく、”Trick or Treet” と各家を回っていったのだと思います。

ただ面白いのでは、2-3日前からテレビでも、子ども達が回ってきてもいい家庭には、”Hello, trick or treat welcome here” 来て欲しくない家庭には、”Sorry, no trick or treating here” のポスターを貼りましょうというCMが流れていました(TVのニュースだったかもしれません)。

このハロウインというと26年前にアメリカで起きた痛ましい服部君事件を思い起こします。このTrick or Treat は地域が安全でないとできない行事だとあらためて思います。昨夜のように小さな子ども達だけで歩いて回れるというのはイギリスというよりはオックスフォードが住みやすい街である証拠なのでしょう。

私が見ていないだけかもしれませんが、こと大学生に限るとオックスフォード大の学生が仮装をして街を歩いているという姿は見かけませんでした。カレッジの中ではそのような行事が行われているのかもしれませんが(Halloween Dinnerというカレッジディナーが組まれているところもあったようです)。

昨日は午後は半日の博士論文のワークショップに参加してきました。私以外の15名ほどは博士課程の大学院生で、博論のタイムラインや気をつけなければならないことについて真剣かつリラックスムードの議論が展開されていて私も楽しく3時間を過ごさせていただきました。同志社女子大学大学院でもオリエンテーションやコロキアムを通して論文の書き方についてのガイダンスが開かれていますが、いろいろな学部・学科から参加者が集まっての議論も興味深いものがありました。会場が化学学部であったこともあり私以外は100%理系のみなさんでした。

ただ理系といえどもデータだけでなく言語で書かなければならず、冗長性を排除していかにクリアに書くのかという議論は重要だと思いました。

いよいよ11月。オックスフォードは秋の深まりというよりは冬が深まっていく感じです。雪こそ降っていませんが、2日前にはベランダにある鉢植えに溜まった水が凍っていました。頭は凍らないように柔軟に行きたいと思います。

(2018.11.1)

★今回の教訓:昨日集まった博士課程の大学院生の中からいつの日にかノーベル賞を取る人もでてくるのだろう。

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オックスフォード通信(216)晩秋のCotswolds

グロスターシャー州のBourton-on-the-Water(バートン-オン-ザ-ウォーター)までドライブしてきました

オックスフォード自体は蜂蜜色の昔ながらの壁を基調とする家々が点在する、いわゆるコッツウォルズと呼ばれる田園地帯には含まれていないのですが、車で30分くらい走ると、小さな村のどこかに行くことができるところに位置しています。

本日は午後から天気がよくなってきたのでガソリンを入れる必要もあったので、A40をひたすら西に約40分走ったところにあるBourton-on-the-Waterに行ってきました。今私が乗らせていただいている車は21世紀初頭に制作されたものなのです。安定感はあるものの加速はあまり良くなく、70マイル/h(時速約110km)を超えると少しハンドルに振動が感じられるようになるので、なるべく60マイル(時速約100km)くらいで走るようにしているのですが、片側2車線の場合いはどんどん抜かされてゆきます。このスピードで一緒に走ってくれるのはトラックか後ろにキャンピングカーを連結した車くらいです(昨日のように雨の夜にはこのタイプの車が前を走ってくれるとついて行くことができるので目が楽です。おまけに車のテールランプが上にも付いているので、それに合わせてハンドルを自然に操作することができます。バスは駄目です。猛スピードで走って行きます)。イギリス人のスピード狂にはついてゆけません。もっとも道はほぼ真っ直ぐでトンネルもラウンドアバウトのせいでほぼ信号もありませんのでスピードは出ます。

今日はA40のBurfordを少し超えたところから北にハンドルを切り、丘陵地帯を20分くらい走りました。恐らく北海道を走っているような雄大な風景が目の前に次々に現れてきました。なだらかな丘、紅葉した木々、コッツウォルズの優しい黄色い家々。運転しているのでじっと凝視はできませんが、美しい自然の中をドライブすることは人を幸せな気持ちにしてくれるものです。

折しも、今日は昨年天界に帰った父の命日。運転しながら父との思い出が頭の中にどんどん浮かんできました。美しい自然が呼び起こしてくれたのかもしれませんが、父の懐かしい声が聞こえるようでした。年老いてからはそれほどたいした話はしていなかったかもしれませんが、父に話をすることがどれほど重要であったのか、今になって再認識しています。「まあ、元気で頑張りなさい。」という言葉にどれほど励まされてきたか分かりません。

Bourton-on-the-Waterは以前一度訪れているのですが、観光客は減ったと言ってもかなりの人ででした。カフェも一杯で、以前と同じレストランでSunday Roast、今回はラムで試してみました。晩ご飯がいらないくらい(食べましたが)の量です。

美しい自然の中で豊かな時間をすごすことができた日曜日になりました。

PS. そういえば、土曜日の深夜にサマータイム(Daylight Savings Time)が修了し、時間が元の時間に戻りました。つまり、1時間進めていたものを戻すことになりました。この作業は午前2時に行われ、午前1:59の次がもう一度午前1時になりました。このようなことに変な興味を持つ性分なので起きてじっと見ていました。SONYのラジオ型時計は自動で、携帯も、パソコンも自動で時間が修正されていました。SEIKOの腕時計は電波修正がイギリスではできないので手動、そしてフラットの暖房用ガスのタイマーがなぜか修正されず(触ると壊れそうなのでそのままにしてあります)。今日は1時間遅くまで寝ることができたのですが、朝はいつもよりも明るく、夕方はいつもよりも早く暗くなりました。日本との時差も1時間広がって+9時間となりました。明日は早起きです。

PS. ガソリンは133.9のように大きく金額表示がしてありますが、これは1リッターあたり、133.9 penceということです。リッター約200円ということですね。日本に比べると割高です。

(2018.10.29)

★今回の教訓:車を譲って頂いたK先生は毎週末コッツウォルズに出かけていたとおっしゃっておられた。その気持ちが分かるような。

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オックスフォード通信(215)Match Day: ヨシダとムトウ

サウザンプトン (Southampton) までサッカー・プレミアリーグの試合を見に行ってきました

オックスフォードから真南に南下すること約2時間、イギリスの港町サウザンプトンがあります。本日ここで、Southampton 対 New Castle の試合が開催されました。ホームのサウザンプトン には吉田麻也、ニューキャッスルには武藤 嘉紀、日本人対決が実現するかと話題になり、ロンドンからも3台のJALパックのバスがやってきていました。

残念ながら吉田の出番はなく、武藤もシュートチャンスはあるものの、両チーム無得点で試合は終わりました。

しかしこのフットボール(イギリスではサッカーとは言わない。ラグビーはrugby又はrugby football)をイギリスの人、特に男性と男子の子どもがどれほど愛し、その愛が世代を超えて世襲されているのかを感じることができました。フットボールは車の運転とならんでイギリス人が無邪気に本性を現すことのできるところかもしれません。

大きな声援。サウザンプトンは聖者が待ちにやって来たのメロディーの “We March On” をチャンスで大合唱、負けじとアウェイのニューキャスルも大声援なりブーイングなり、この観客の盛り上がりを見るだけでも価値があると思います。

警備も厳重で10M毎くらいに一人ずつセキュリティーの人がいて(1時間くらいで交替)暴れるひとがいないかどうか目を光らせています。私の席は最前列だったのですが(グラウンドレベル、選手の姿はよく見えましたが、試合の成り行きは上の席の方がいいようです。雨の傘もありますし)、6席くらい右横のおじさんが相手チームに罵声を浴びせたり、大声で叫んでいましたがのでずっと厳しい目で見られていました。またアウェイチームの応援席周辺には厳重に警備の人が配置されていました。

現在サウザンプトンが16位/20位中、ニューキャスルが最下位など関係ありません。特にお客さんのホームのサウザンプトンへの愛情はすごいものがあります。これをお父さんと見に来たら位一度でフットボールファンになることでしょう。

私の横の親子連れは珍しく、男の子ではありませんでしたが(お父さんと娘さん)、最初はつまらなそうにビデオゲームをしていたお嬢さんも途中から観客と一緒に叫んでいました。

吉田は試合にこそ出場の機会はありませんでしたが、練習のアップではその存在感を見せてくれました。サッカーはあまり詳しくありませんが、世界最高峰のひとつのイギリス・プレミアリーグで2人の日本人が堂々と活躍している姿は輝いて見えました。どれほどのプレッシャーがあり、どれほどの競争があるか想像に難くありませんが、世界最高峰のリーグで2人とも堂々とした姿を見せてくれていたと思います。

それにしてもサウザンプトンの “We March On” はいい歌声でした。無条件で地元のチームを応援する何万の人達。自チームがチャンスではやんややんやの大声援を送り、見方が危なくなったり、ボールが判定で相手チームに渡るとブーイングを送るのは単純で気持ちがいいものです。

帰りは車はサウザンプトン市内は大渋滞(駐車場は幸いにスタジアムの真向かいに £10で駐めることができました)、また雨になりオックスフォードに帰ってきたのは午後8時過ぎになりましたが、いい試合を見せて頂きすがすがしい気持ちになりました。

(2018.10.28)

★今回の教訓:世界を股にかけて活躍する日本人の姿を見ると自然と勇気が湧いてくる。いよいよサマータイム(Daylight Savings Time)も今晩で終わり。明日から日本との時差が+1の9時間に。土曜日の晩は1時間長い。f:id:wakazemi:20181027153234j:image

オックスフォード通信(209)慣れることとスキルの関係

車の運転に慣れてきました

イギリスでの生活も半年を超えてくると自分の中でのいろいろな変化に気づきます。到着当初はオックスフォードの石造りの建物に一々感動してましたが今では日本の木と紙で作った家の方が温かみを感じるように思います。

異文化としての車の運転や食生活にも随分慣れてきました。車の運転については何度も書いていますが、ラウンドアバウトのパターンが体の一部なって、自然と(自動的に)手や足が動くようになってきました。パブでのしきたりもすっかり理解できるようになりました(考えてみるとどのパブもパターンが一緒です)。イギリスでの食べものも客観的に見ることができるようになってきました。特にイギリスの食べものが特段美味しいわけでもありません(日本の方が美味しいと思いますが)。

イギリス英語も単語や発音の違いに戸惑っていましたが、まだすっかりとはいきませんがずいぶん波長が合ってきたように思います。

大学での顔見知りの人も増えてきてこのイギリスに住んでいることを実感できるようになってきました。

何事にも「慣れ」というものがありますが、この慣れには「時間」が必要であると実感しています。慣れるとスキルが向上するのだと思いますが、異文化への適応の時間を短縮する方法はないのでしょうか?

例えば、英語の4スキルのなかで「慣れ」が一番重要な部分を占めるのがリスニングだと思います。リスニングの慣れとは、それまで少し時間をかけて考えていたことが考えずに自然と理解できるようになる事だと思います。これには、海外生活では時間、つまり英語を聞いた時間が大きく影響します。今考えているのはこの時間を短縮する方法はないかということです。

日本では日々の生活で英語を使うことはありませんので結果的には「時間切れ」で英語学習が終了してしまうことが多くあると思います。従来型のひたすら聞くという方法ではなくて、listening を Accelerate する方法は無いものかと思っています。あと半年弱の生活と研究の中でその「Tips」を見つけたいと思っています。

もうすぐ Halloween のシーズン、スーパーマーケットにも大きなカボチャが目に付くようになってきました。

PS. 今日は Abington で買い物のついでに Sunday Roastを食べてきました。これまでで最も機嫌が悪そうな女性がレジをしていました。ローストは美味でした。

(2018.10.22)

★今回の教訓:10/22は時代祭と鞍馬の火祭。火祭りは今年は中止と。来年は是非ゼミメンバーと一緒に見に来たい。
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オックスフォード通信(211)Smatana

ロンドン・シンフォニー・オーケストラ (LSO)の演奏会に行ってきました

9月にプラハを訪れた際、スメタナ博物館に行く機会があったのですが、そこでスメタナのピアノや楽譜を見ることができました。スメタナというと「Ma Vlast(わが祖国)」が有名ですが、恐らく日本で教育を受けた現在の50才以下の多くのみなさんが、モルダウを音楽の時間に聞いたり、クラスや学年合唱で唱った経験があるのではないでしょうか。

私は中学の教師をしている際、3年生の合唱課題曲がこのモルダウだった経緯から毎年中学生の素晴らしいハーモニーを聞くことが出来ました(不思議に9年間の学級担任としてクラスで歌った合唱曲は全て覚えています)。特に学年合唱でのモルダウは人数が200名近くになったため(現在の少子化とは真逆の世界でした)素晴らしい迫力で胸に迫ってきたのを覚えています。

チェコでは残念ながらスメタナのコンサートに(ドボルザークも)行けなかったので残念におもっていたのですが、ロンドンのバービカンホール(Barbican Hall; Barbicanとはもともと見張り台のこと)でLSOがスメタナの「わが祖国」全曲を休憩なしで6楽章演奏するというので、出かけてきました。

当日はあいにくの雨模様で、しかも最寄りのSt. Paul 寺院の地下鉄の駅だけが封鎖でCloseになっていたため、1つ遠い駅から歩かなければならないなど、相変わらずロンドンの地下鉄には苦労することが多いですが(後から分かったことですが、9月から10月の週末、土日は計画的に駅を封鎖しているそうです。またこの日はオックスフォードからバスで出かけたのですが、ロンドンハーフマラソンの影響で市内の多くの道路が通行止めで通常とは異なるルートを通るなど大都市ならではの経験もさせて頂きました。コンサートからの帰りは動いているという地下鉄リバプール駅まで歩くのも億劫だったので奮発しVictoria駅までてタクシーに乗らせていただきました[タクシー・アプリ(ドイツで使ったものと同じもの)を使うと2-3分でその位置まで来てくれます。これは便利です。日本でも使えるといいのですが])。

さて、 Barbican Hallですが、思ったよりも狭いというよりもどの席もステージに近い様子で、聴衆全体がステージに集中できるデザインになっています。

少し面白いとおもったのは、チケットの係員の対応です。大きな荷物はクロークに預けるようになっているのですが、知らずに入ろうとした私に、「うーん、ちょっと大きな感じがするね。預けてもらう方がいいな」といった感じのソフトな言い方で私に対応してくれました。その一言でこのバービカンホールにもロンドン・シンフォニーにも親近感が湧くのが不思議です。

わが祖国はレコード(CDではなく)で全曲聴いたことがあるのですが、休み休み、日をあけて聞いていたので、全楽章を一気に聞くのは初めてのことでした。もちろん、第二楽章のモルダウは素敵で歌い出しそうになるくらいだったのですが、他の楽章も力強く、ドラムとシンバルが迫力のある曲想を演出していてあっという間の90分でした。

やはりチェコに行っておいて良かったなあと思いました。曲を聴きながら何となくですが、チェコの風景が目に浮かぶようでした。第一楽章のハープから始まる美しいメロディーも印象的です。

民族というよりも、誰にとっても故郷は大切だなと実感します。ドボルザークよりもスメタナの方がよりヨーロッパらしい感じもするのですが、チェコの自然と風土を大切に思う気持ちは同じだと感じました。

生で聞く音楽はCDやレコードと違い、五感で音楽を感じるように思います。コントラバス奏者の弓が途中で切れてしまって、奏者がそおっとステージを降りていったハプニングも含めて(すぐに戻って来られました)心に残るコンサートでした。

ビートルズ、モーツアルト、ドボルザークに加えてスメタナもまたこれから長く聴き続けることになるだろうな、と思っています。

2月には同じホールであのウイーンフィルのコンサートがあるので行こうと思っています(マーラーの9番です)。

PS. LSOの常任指揮者にはサイモンラトルが就任。ただ本格的な演奏活動は来年からとのこと。

(2018.10.23)

★今回の教訓:ロンドンとオックスフォードはいい距離にあると思う。ストラットフォードアポンエイボンに行った際、かのシェークスピアは二晩、馬に乗ってロンドンに行ったと博物館で説明があったけれど、オックスフォードならその時代でも一晩で行けた距離だと思う。
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オックスフォード通信(208)Bath

お風呂の語源となったBathに行ってきました

前々から行ってみたいと思っていたのですが、天気も良かったので車を運転して日帰りで往復してきました。時間としては片道2時間弱というところです。行きは亀岡のような深い霧が途中まで覆っていましたが (A34~A420まで)、M4に入った辺りで快晴になってきました。イギリスはトンネルがない上に(一度も経験をしていません)道が真っ直ぐで、しかもほとんどがラウンドアバウト(ロータリー)なので信号が少なく(ラウンドアバウトの前によくあります)運転が比較的楽です(オートマチックの場合、これがミッション車になると全く別の話になります)。

さて、Bathはローマがイギリスを支配していた時代の歴史的な街だけに市内はほとんど車が立ち入ることができないため(歩行者天国又は道は一方通行が多い)Park & Ride を利用しました。街から10分くらいの無料駐車場に車を駐め、バスで移動です(往復 £3と安めの設定です)。

Bathは丁度谷底に降りていくように山の手から一本道の下り坂の底に街があります。天気が良かったせいか、まわりの山々も緑と所々の紅葉が太陽に映えます。街は観光客というよりは近郊の人達が買い物などにやって来ているのか大変な人出でした。

街のシンボルのRoman Bathに行かなくてはとまず、古代ローマ浴場に足を運んだのですが、教会前の建物の前には入場券を求めるかなり長い列(queue)が。ここは、映画「テルマエロマエ」をイメージさせるような大きな浴場(プール)があります。高めの入場券( £16.50 = 約2000円)を買って中へ。簡単にいうと写真のような浴場(本当に今も温泉が湧いている)があるのですが、ここではもちろん入浴することはできず、見るだけです。この浴場を見るだけでは「なーんだ」ということになるし、入場料が高いということになるので、さすがユネスコ世界遺産に指定されているだけあって、ここ自体が美術館になっていて、古代ローマ時代のBathがどのような様子だったのか、発掘された遺跡からの出土品をもとに再現されています。

論文でいうとこの出土品の展示と音声ガイド(無料というか入場券に込み)による説明が第1章~4章くらいの前置きです。この音声ガイドはよくできていてじっくりと展示を見さされます。本当は早く下の温泉のプールの所へ降りていってお湯に触りたい!と思うのですがなかなかそこへ行かせてくれません。論文でも最初から5章のディスカッションと6章の結論を見せるとだれも最初の章を読んでくれないのと同じです。

このプレゼンテーションの方法はなかなか狡猾にいや巧妙に、いや秀逸に構成されていると感心しました。散々ローマ時代の話(例えば、誰かが何かを盗んだことを神様に言いつけする金属片の展示)を見、聞き、そのムードになったところでお目当ての1階の温泉プールに到着となります。

温泉プール自体は手を触れてはいけないことになっていたので触ることのできるところで実際にお湯に手を触れることになります。

いい湯加減です。

これは是非ともお風呂に入りたいところです。古代ローマ支配の時代から現在まで脈々と温泉が湧き続けているのにはロマンを感じます。

実際のテルマエロマエ浴場はこのThe Roma Bathから100mくらいのところにあって、スパに入れるようになっています。様子だけ見に行ったのですが、大人気で60分待ちということでした。

河もきれいで歴史が現在にそのまま息づいているいい待ちだと思いました。予想以上に素晴らしい場所でした。オックスフォードよりも歴史が感じられる街といってもいいでしょう。イギリスに来るなら是非ともとお薦めしたい街です。

それにしても、日本人的には真ん中のいい湯が張ってあるプール状の温泉を見るだけではもったいないなあと思いました。せめて温泉卵でも作って売ったらと、次に行く機会があれば提案してみたいと思います。

(2018.10.21)

★今回の教訓:たかがお風呂と思ったら甘い。これだけで論文が1本書けそう。ローマ支配の古代イギリスと現在の日本の風呂文化の関係性について、などど。
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オックスフォード通信(207)海外生活のトラブル

アパートの家賃について少しもめています

海外で住むのは日本とは異なることはよく承知しているのですが、ルールが違うことはなかなか理解できません。現在住んでいるフラット(アパート)は最初に半年分(!)の家賃 (rent) を支払い残りを月払いするものと思っていました。

事実、10月からスタートする残りの家賃について、督促が来たので不動産業者に支払いに行ってきました。もともとその1週間前にインスペクションとしてフラットの現状を2名の不動産業者が視察に来たときにも家賃の支払い方法について質問していたのですが、その数日後に家賃が未払いになっているので至急支払うように督促メールが来ました。すぐにその支払い方法について尋ねるメールを送ったのですが返答がないので、不動産業者の支店に出向いてデビットカードで支払い、その際11月分からの支払いについても自動引き落としになるように書類を記入提出しました。

すると数日前に契約では残りの半年分を一気に支払うことになっているので至急支払うようにという唐突なメールがまた届きました。確かに契約ではそのようになっていたようなのですが、今となってはその契約自体が不当に思えてきます。

日本でも家賃を半年分ずつ支払うなどあまり聞いたことありません。これは外国人だからこのような対応をしているのかと思いたくなります。そう思うと気分が悪くなってくるのは困ったことです。

Sさんとメールで交渉しながらも半年分支払いができるように(まあ、いずれ支払うものですので)準備を進めていますが、先日のインターネットの唐突なサービス停止など、思いやりに欠ける対等に戸惑うばかりです。ルールや契約の重要性は認識しながらも、日本ではそのような対応をしていないはずです。イギリス社会の冷徹な部分を見たような気になります。

(2018.10.20)

★今回の教訓:相手の立場を思いやる姿をオックスフォードの至る所で見かけるだけにこのような対応は理解に苦しむ。
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オックスフォード通信(206)The British Museum

大英博物館に満を持して行ってきました

満を持してというのはいつか行こうと思いつつそのタイミングを計っていたのですが、在英も半年を過ぎ観光シーズンも済んだころを見計らって日曜日の午後に訪れました。

地下鉄 Tottenham Court Road で降りて(とてもきれいな駅でした)徒歩10分くらいで到着。反対側に随分と長い行列をにみつけました。聞かずもがな大英博物館への長い行列でした。雨が降っていたので、Queue も嫌だなあ帰ろうかと一瞬思いましたが、その行列はグングン進みます。何と10分ほどで荷物チェックのところへ。チェックといいながら顔を見るだけでパス(どうも日本人はパスのようです)。

さて、学生時代に一度旅行で来たきりなので実に36年ぶりの再訪ですが、広くて見きれないことだけは覚えていたので、ロゼッタ・ストーンだけは見ようときめていました。流石、エジプトやギリシアから略奪してきたことに良心の恥じらいを感じているのか入館料がFreeというのは有り難いです。

昔はもっと暗い感じだったのにと思うほど、会場は明るく広々とした感じに作り替えてありました。お目当てのロゼッタ・ストーンは(どこですか?と聞かれるのが嫌なのか)1F (Ground Floor)の分かりやすいところにありました。

昔はそのままおいてあったような記憶なのですが、現在はガラスケースにビシッと収まっています。そこに黒山の人だかり(本当)。かき分けながら前へ進むと目の前にロゼッタ・ストーンが。

このストーンは何か謎めいた威厳のようなものを感じさせますが、それ以上にこの暗号のような(暗号です)象形文字をフランスの言語学者 Champollion がよく解読したな、とその情熱と才能に感服しました。紀元前3000年前のものですから実に今から5000年前のものが残っている、しかもその時代に人間が言葉を記録していたということは重要な事実だと思います。

もうこれだけで本当に十分だったのですが、エジプト、シリア、バビロニアと見て回りました。興味深いのは石に彫られていたのはほぼ男性でしかも戦士の姿。弓矢や剣を突き刺すすがたです。それは勇ましいのでしょうが、その時代にはそのようなことの繰り返しだったのかと思うと、現在の文化的で平和な世界はそのような殺戮の時代の基礎の上に成り立っているのかもしれません。

一方、ギリシアのパルテノンの彫刻になると人間の肉体美や優雅さが描かれるようになってきます。高校時代に嶋本先生に世界史で教えて頂いた通りの特徴です。

大英博物館は過去の世界を垣間見ながら未来を見つめるいい場所なのかもしれません。

PS. お腹がすいたので何かたべるものを、と思っていた、何とお好み焼き屋さんが。つい入ってしましました(あべの、というお店でした)。山芋の入ったまさに日本と同じような味でうれしくなりました(ただ、二人でビールを入れて約6000円は少し高いと思います)。ロンドンには他にもお好み焼き屋もあるようで日本食のお店はかなり多いとのこと。ただ一時に比べるとロンドンに住んでいる日本人はかなり減っているとお店の方はおっしゃっておられました。

(2018.10.19)

★今回の教訓:大英博物館の土産物売り場は大行列。入り口付近の土産物売り場がおすすめ。売っているものは同じだけれど行列はゼロ。他の売り場で見付からなかったロゼッタ・ストーンのトランプと、TAのKさんおすすめのロゼッタ・ストーンのUSBを購入。
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オックスフォード通信(200)Thinking outside the box

オックスフォード滞在が200日目となりました

この通信も最初は2-3回書けば、と思ってはじめたのですが、イギリスに住んでみて戸惑い、発見、怒り、喜びなどその時に書いておかなければ忘れてしまうものが多くあったので書いている内に50回、100回と回数を重ねることができました。これも「時々読んでいます」といったゼミや大学の卒業生、又は他大学での受講生の皆さんからの温かい励ましがあったからと感謝しております。

この200日で随分、自分のものの見方も変わってきたと思います。

また、来年度の授業の計画を立てる段階でこれまでとは違うアイディアで授業を見ることができるようになったと思います。言い方を変えると、これまでは「こうでなくてはいけない」という固定観念に知らず知らずの内に囚われていたように思います。授業の講時についても、何曜日でなければならない(例えば、4回生ゼミは木曜日の4時間目でなくてはいけないとおもっていたのですが、現在のゼミメンバーに聞いてみると案外月曜日でもいいという返答が多くありましたこの授業は課題を出さなければならないと思っていましたが(外国語教育論では伝統的にMoodleにコメントを書いてもらっていましたが変更してもいいように思います)、課題なしの講義というスタイルでもいいのではないか、その分、参考文献を提示して学習したい学生が事前に学べる仕組みをつくればいいと思うようになりました。

そんなの簡単なことだと思われるかもしれませんが、なかなか変えることはできないものです。一端はじめたことを途中からリセットするのは面倒くさく、腰が重たくなります。

また毎日、夕食を決まった時間に食べられるようになって、これまで夜の10時くらいに帰宅してから夕食を食べていたことが必ずしも良くないことだと分かるようになってきました(今更?)。仕事量は変わらないと思いますので、これからはそれだけ、仕事にメリハリをつけないといけないということだと思います。

来年度の授業時間割も1つの大学の分を除いてほぼ決まってきたのですが、これまで夜の7時半から9時過ぎまで担当してきたある大学院の授業も夕方の4時半からに変更していただきました。

すこし現場から離れてみることは少し遠くから物事を見ることにもつながるということなのでしょう。

Think outside the box、ということですね。

オックスフォードに来る前にある先生から、Before Oxford (BO) – After Oxford (AO) のようにいわば歴史の時代が移り変わるかのような違いがでないといけないと、助言を頂いたのですが、そのような認識の変化が起きているようにおもいます。あとは行動ですね。

このオックスフォード通信も365回まで綴ることができれば、是非「アフター・オックスフォード通信」として続けてみたいと思っています。

引き続き、御愛読の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(2018.10.13)

★今回の教訓:10月はセミナーも多く、コンピュータ関連の講習会にも数多く参加する計画を立てている。オックスフォードの真髄発揮というところか。
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オックスフォード通信(199)Causal Effect

Causal Effect、いわゆる因果関係についての(実験)心理学のセミナーに参加してきました

Causal Effectはピアソンの積率相関係と一緒によく議論される概念で、2つのものの間に相関関係があるからといって因果関係があるとは限らない、と習うと思います。そう聞くとこの2つのものは無関係のように思うかもしれませんが、そうではなくて「限らない」ということです。つまり、相関があるといってすべてのものに因果関係があるわけではないのですが(たまたま他の要因と結びついたもの同志に相関がある場合:[例] 大学入学試験になると雪が良く降る、これは入試があたかも雪を呼び込むような迷信=superstitionsですが、入試が冬に行われ、雪は冬にふる、この二つの関係セットで相関を見ているのであたかも雪と入試に関係がありそうに思ってしまいます。試しに、夏に入試をしてみてそこで雪が降れば、この2つの因果関係は証明されますがそうはならないということですね)、逆に言うと、因果関係のあるものは必ず相関があると言えます。ですから、相関関係のあるものの中で因果関係があるのはどれだ、と考えてみるといいわけです。またはそのような統計分析(例、回帰分析やパス解析)を取るわけです。

さて、本日のランチセミナーは、R先生によるものでしたが、7つの関連した実験を通して、どの刺激又は刺激がないこと(Empty Time)が学習 (広い意味でのLearning)に貢献するか実証した者でした。普段、応用言語学の分野であまり実験をしないため、実験心理学のような緻密なプランによる実験によって効果を確かめる手法がまず面白いと思いました。

質問紙による調査に頼らざるを得ないことが多いのですが、その場合、他の要因が影響している可能性を完全に排除することができず、更に質問紙自体がやや一般的なことについて聞くことが多いこと、そして何よりもそのデータが参加者自身によって回答されていることがデータの信頼性にとって問題となることがあります。

その点、今回のR先生のような反応をみる実験であると、もちろん参加者からの反応によるのですが、言語化していない(Verbal Reportでない)点がすっきりしている点です。

本日の、Contingency Learning(刺激に対する反応)を見る実験はシンプルですが、結果がハッキリとでるところが気持ちいいところです。そのなかでstreaming procedureという手法を取る中で空白の絵=Empty timeの効果を見ようとしたということですが、結果を断定するには至らないとのことです。

ただ、この因果関係を探す中で、入試と雪のような、迷信(superstition)の蒙昧を解くような作業が期待できるのが面白い所です。

関係ないですが、今回の会場となった Worcester College は奥に美しい芝生があり、新築された Sultan Nazrin Shah Centre は緑の中に映える美しいオーディトーリアムでした。

(2018.10.12)

★今回の教訓:応用言語学で実施できる実験を考えてみると面白い。R先生が最初におっしゃっておられた 記憶の研究も Learning における因果関係の研究の枠組みに含めることができるのだろう。
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オックスフォード通信(195)マラソン

本日は、オックスフォードマラソン(ハーフ)が開催されていました

参加した、わけではもちろんないですが、幸い現在住んでいるアパート(フラット)の前がルートに入っているというので、朝10時前に表に出てみました。

先日、テニスを一緒にしたTさん達が走ると言っておられたので探していたのですが、それどころではないすごい数の皆さんが走っておられました。

恐らく人生でマラソンを生で見るのは初めてではないでしょうか。ちょうど折り返し地点の手前のだったので、折り返す直前のランナーと折り返して来たランナーの両方を見ることができました。

すごいですね。迫力というか、個々のランナーを見るのはほんの1-2秒のことですが、それぞれのランナーから何か訴えかけるものを感じます(いわゆるかぶりもののランナーはほぼ皆無で[1名だけいらっしゃいました]みなさん真剣そのものの表情でした)。マラソンが好きで走っている胃人、何かを賭けて(お金ではない)走っている人、健康増強のために走っている人、仲間と一緒に走っている人、タイムをかけて走っている人(先頭ランナーも見ることが出来ました)。それぞれぞれのモチベーションが違うけれど同じロードをマラソンランナーとしてこれだけ多くの人が走っているのがとても興味深かったです。

その中で一人の女性がKeep Calm and Run onという紙を掲げて「Come on Guys! … (何か言っておられたようにも思いますが覚えていません)」と声援を送っておられたのが印象深かったです。もちろん、「Keep Calm and Carry on」のもじりですが、いい言葉ですね。

マラソンにも人生があるのですね。

(2018.10.8)

★今回の教訓:関係ないと思ってもまず足を運んでみることは大事だ。何か感じるものがある。
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オックスフォード通信(193)A&J さん

お隣のAさんJさんご夫妻と楽しいディナーを楽しみました

以前お招き頂いたので(通信88参照)、今晩は我が家においで頂きました。日本では隣といっても玄関を出てと少し面倒ですが、フラットの場合はほんの10歩くらいの距離なので和気あいあいとできるのは楽しいものです(実際、帰りはAさんは靴も履かず、持ったまま帰られました)。

だし巻き卵にいなり寿司、鮭の白味噌焼、デザートは白玉とあんこ・バニラ、お酒はビールに日本酒(澤の鶴)と日本食全面のディナー、AさんもJさんも喜んで平らげてくださったので良かったです。しかし、日本食の世界への浸透度は着実に進んでいるようで、本日のメニューでオックスフォードで手に入らなかったのはいなり寿司のお稲荷さんでした(8月に遊びに来てくれた東京のIさん夫妻が持ってきてくれました。ありがとうね)。

フランス人と英語で3時間半くらいはなすのは楽しいです。お互い第二言語ということ以上にフランスや日本のこと、それぞれの歴史や地理(これが一番盛り上がりました。方言の話をしている中でフランスは南北の移動はできるけれど東西の移動ができないと、中部には大きな街もないと、これは定かではないようですが)、イギリスのEU脱退問題など話が多岐に及んだのがよかったのだと思います。

その背景には互いの国も文化も心から尊重し、尊敬の念を持っているところがあったと思います。フランスと日本、どちらがいいわけでもなく、それぞれのいいところを聞きだそうという姿勢があったので清々しく楽しい会話になったのだと思います。(英語母語話者と話をするとなかなかそうはならないのはなぜでしょう)。何となく互いの文化を尊重することの意味が分かったように思います。まず第一歩は相手の文化に興味を持つこと。当たり前ですが、その興味を質問や会話で示すとなると少しハードルが高くなります。でもここがポイントだと思います。

それにしても日本料理ができるというのは大きな特技になると思います(私ではありません)。それについていろいろと説明をしながら、そうだよな、日本ではこうなんだな、ということを確認できるところに、愛国心とか望郷の念が沸いてくると思います(これから留学やワーキング・ホリデーで外国に住む人は三品くらい日本料理できるようになっておくといいかもしれません)。

このようなお話をお聞きするとフランスへ行かざるを得ません。機会を見つけてフランスに行ってみたいと思います。

PS. サマータウンに新しいパブができたとAさんJさん(早速行ってきたらしい)。行ってみようっと。

(2018.10.6)

★今回の教訓:気の合う隣人がいるのは有り難い。イギリスのこれからの冬も楽しく過ごせそうだ。
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オックスフォード通信(192)Lawn Tennis

イギリスに住んでいる間にしてみたかったことのひとつに芝の上でのテニスがありました

オックスフォード大日本人研究者グループの皆さんと本日約2時間、Lawn Tennisを堪能させて頂きました。先週パブで集まりがあった際に(通信185参照)世話人のK先生が、シーズンは終わっているけれど、できればもう一回とおっしゃっておられたのですが、そのK先生のご尽力で本当のラストに参加してきました(K先生にはラケットまでお貸しいただきました。ありがとうございます)。

さて、気合いをいれてUniversity Parkのテニスコートに午後5時前に到着しました。午前中は曇りがちでしたが午後になって日本的に言うと秋晴れのすがすがしい天気に。雲ひとつない、という形容がぴったりの絶好のテニス日和になりました。

芝でテニスをしてみて、予想以上にボールが跳ねないことを実感しました。多分最後の瞬間までボールを見ないで勘で打っているのでしょう、ラケットの真ん中に中々当たりません。最初に辛抱強く相手をして下さった別のK先生のおかげで徐々に感覚がつかめるようになってきました。とはいえ、ネット際のボールはほとんど取れない。跳ねないのでその位置のボールはほとんどが絶好のドロップショットになります。

でも、芝は優しく、足が疲れません。走っても地面から足をサポートしてくれているようなふんわりした感覚が心地よいものがありました。子どもの頃、家の前にあった農林試験場の芝生で遊んでいたことを思い出しました。

本日は総勢で9名の参加。それぞれ所属やしている研究は異なるものの、日本では決してお会いすることのできない優秀な研究者の先生ばかりです。

その先生方と大笑いしながら楽しくテニスをできたのが最高の思い出となりました。イギリスではテニスをする際には(芝だけ?)Tennis Whites といわれるように上から下まで白ずくめでないといけないそうです。何とかかき集めて白っぽく見せたのですが、T先生がこの日のために白のウエアを揃えられたように(K先生は錦織のユニクロモデルを着ておられました)、ラケットも揃えて本格的にテニスをしてみたいとちょっぴり思いました。

これで日本に帰ったら教務次長のS氏から必ず聞かれる「芝でテニスしましたか?」という質問に「もちろん」と自信を持って答えられそうです(2時間だけですが)。

オックスフォードの芝コートの風景は一生忘れないだろうと思います。

PS. 筋肉痛は3日後くらいか?と茶化されていましたが、帰宅後しばらく立ち上がれないくらいの全身痛(筋肉痛ではないかも)。

(2018.10.5)

★今回の教訓:思いっきり体を動かすのは気持ちのいいものだ。若ゼミメンバーよりも先にスポフェスに参加した気分。
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オックスフォード通信(190)愛犬、まるのその後

イギリスに来る際、我が家で大きな問題になったことのひとつに今年で14才になる犬(ビーグル犬、まる)の処遇でした

先日、オックスフォード研究者の会でお会いした一橋大学のY先生はネコを連れてこようとしておられましたが、長年飼ってるペットをどうしたらいいかというのは実は大きな問題です。

私はよくいろいろな人に言っていますがあまり動物が好きではありませんでした。小学校の時に当番でクラスで飼っていた金魚の水替えがあったのですが(家が小学校の真ん前だったので休日の当番はよく当たりました)、魚釣りにはよく行っていたもののあの金魚がどうも苦手で、妹に頼んで一緒に来てもらったくらいです(よく覚えています)。

また私が小学生の頃には私が住んでいた綾部市には野良犬が沢山いて、追いかけられて(走るから追いかけてくるんだと兄がよく言っていましたが、じっとしていても噛みつくような感じでした)よく恐い思いをしましたし、中学生の時には通学路の途中に恐ろしい顔をしたブルドック(今から考えるとみんなそんな顔をしています)がいて通行人に丁度触れるくらいのリードの長さでその前はよく走って通っていました。

そのような経緯があったので我が家で犬を飼うかどうかが話題が話題になったときには真っ先に反対したのですが、民主的な家庭で、一人一票でしたので、1対3で敗退してビーグル犬のまるを飼うことになりました(名前は、ちびまる子ちゃんから来ています)。

しかし飼い始めると、いろいろと悪さはしましたし脱走して警察のお世話になったこともありましたが、これほど可愛い犬はいないのではと溺愛するようになりました。人間の変化は恐ろしいものです。渡英が決まった際にも、当初は一緒に飛行機に乗せて連れてこようと思ったのですが、イギリスの検疫が半年であることをしって泣く泣く断念した経緯があります。

現在は京都府丹波町にある老犬ホームで預かって頂いています。親身丁寧に24時間態勢でみていただいています。FBにも毎日写真やビデオをアップして頂いているのでオックスフォードから毎日その姿を追っています。1年半前に一端は歩けなくなった状態から奇跡の復活をして自力で歩けるようになったのですが、半年前から腎臓の機能が低下しているようで、最近その機能が一層低下していると御連絡を頂いています。9月の三連休には息子と娘がそろって会いに行ってくれています。

現在14才、何とか来春、再会できるのを楽しみにしているところです。

命は愛しいものです。

(2018.10.3)

★今回の教訓:イギリスでもたまにビーグル犬を見かけることある。自然に目が行ってしまう。
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オックスフォード通信(188)Stonehenge

世界遺産のストーンヘンジに行ってきました

行くべきかどうか、行くまでに何名か行ってこられた方々に聞いてみたのですが賛否両論でした。ある方は素晴らしい、来客が日本から来る度にお連れしている。ある方は時間の無駄。思ったよりも小さいし、大体近くに寄ることもできないと。

9月最後の日曜日、丁度時間もあったので思い立って行ってみることにしました。オックスフォードからは高速A34で南下し、1時間くらいのところで(Sutton Scotney)西にA303に入って30分、計1時間半ほどで到着しました(途中その西に折れるところを間違って戻ってきましたが)。

さて、結論から。高速A303を走ってそろそろかなと思う頃に、草原の真っ只中に突然、そのStonehengeが現れました。そう、突然。これは虚を突かれた感じなのですが不思議な感動がありました。そして、思ったよりも大きかったです。確かに触ることはできませんが、近くで見ることができます。私は断然行く価値があると思いました。インスピレーションが湧いてきます。

ここは世界遺産ですが、同時にイギリスのNational Trustという自然保護財団が管理しています。Visitorセンターという受付や駐車場はストーンヘンジ自体からはかなり離れた場所にあってそこに車を駐め、シャトルバスで移動することになります。

入場料は £20(3000円くらい)とかなり高いですが National Trust の年会員になっておくとむりょうで入ることができます(K先生のおすすめで6月に会員になりました)。

さて、シャトルバスで3分くらい揺られると到着です。ストーンヘンジを大きく取り囲むようにルートが設定され、確かに石に手を触れたり円の中に入ることはできませんが(夏至と冬至の日は特別に許されるようです)、印象としてはかなり近くで見ることができる場所があります。

「今日は混んでますか?」と受付で聞くと「Very Quiet」という返事でしたがかなりの観光客が来ていました。チケット売り場で自動再生のガイド(ditch, barrowという英語が何度も出てきました)を借りると「楽しい一日を」(うろおぼえです)と日本語で返ってくるほど日本人観光客も多いようです。

何が良かったかというと、これだけ有名で、世界遺産にもなっていて、いろいろな研究がなされているにも関わらず、このストーンヘンジが何のために作られたのか、分からないという謎に惹かれます。どうやってつくったかについては説明がなされていましたが(すべり台のような台を設置してひもで引っ張る)5000年~3000年前の人類がもし本当にこのような知恵を持っているとしたら驚異的だと思います。その目的ですが、夏至の日に光が一直線になるように作られているため自然を頌える又は自然を観測する施設、祭殿、何かのシンボルなどいろいろな意見があるようですが、ピラミッドのように絶対的な権力者(例えば王)がいない状況でこのような巨大建造物をどうして作ろうとしたのか、そこには作らないといけない理由があったとと思います。確かに祭殿かもしれませんが、自分の命を賭けてまで、遠くから石を運び、石の上に石を積み上げる一大建造物を一般国民が作ろうとするか、疑問です。

恐らく私達の想像を超えた理由があったはずだと私は考えています。

その疑問以上に感動したのは、紀元前5000年前にそのような知性をもった人類がいたことです。この原稿を書いている現在は2018年ですが、紀元後(AD)としてもまだたかだか2000年ほどです。紀元後にしても人類が生きてきた長い時間のほん1/4程度ということです。まして一人の人間が生きることができる時間というとほんの一瞬ということになるかもしれません。

自分の想像をこえた、人知を超えた何かを目の辺りにするのは自分の存在がいかにちっぽけなものかを実感させます。と同時に、そのようなちっぽけな人間でもそれぞれが命をつないできたからこそ現代の人類が存在するのだとも思います。

ひとはどこから来てどこに行こうとしているのか。そしてその壮大な人類の歩みの中での自分の役割は何だろうと、などと考えていました。

(2018.10.1)

★今回の教訓:手塚治虫は漫画「火の鳥」の中でストーンヘンジと奈良県の石舞台を比較していた。彼はそこに何を見ていたのか。
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