オックスフォード通信(31)Oxford University が世界一の秘密(2)Open Seminar

オックスフォードに来て、何がこの大学を世界一にしているのだろうと考えています.

秘密の2つめが分かりました。オープンセミナーという公開講演会と様々なランチタイムセミナー(私が興味を持っているのは応用言語学セミナー、質的研究セミナー、量的研究セミナーです)が開催されていることです。昨日は昼1つ、夕方1つ参加してきました。

公開セミナーというので大々的なものかと思っていたら、昼は5名、夜のセミナーでも10名弱の少人数です(入った瞬間に、抜けられないなあという絶望感を感じますね)。昼はハンガリーでの自立(autonomy) 意味についての大学院博士課程3回生の発表、夜は教室環境のデザインについてのプレゼンテーションでした。私の研究と直接関係ないのですが、全然関係ないこともなく、聞いている内に何か自分の研究に関連付けて考えられるようになるのが不思議です。

学内で気軽にこのような知的な交流の場が主として教員に与えられている(ほとんどの、特に夜は先生)のは昨日の話のトピックにあったように、Stimulation(刺激)を与え、そこから個人化(Individualization) され、それがOpenness(公開性)と相まって、 Naturalness(自然)となっているのでしょう。Clever classroom ならぬ Clever univeristy environmentという感じがします。(2018.4.27)

★今回の教訓:案外どこの国のどこの大学でもこのような環境は作れるのかもしれない。教員、研究者が忙しさにかまけて、たこつぼ化(自分の領域だけに没頭してしまう)してしまうことを避ける方策はあるだろう。その意味では同志社女子大学英語英文学会が設立60周年に向けてすたーとした、Special Lecture Series(2018年3月スタート)は軌を一にするものだろう。

オックスフォード通信(24)Thank you!

半径30cmの幸せ

拠点の教育学部(Department of Education)まではフラットのあるサマータウンから徒歩でもdoor-to-doorで丁度20分のほどよい距離にあるのですが、バスに乗ることもあります。昨日はシティーセンター(ダウンタウンとは言わないようです、またCity Centreとreの表記になります、イギリス英語の特徴についてはまたの機会に書きたいと思います)に用事があったので、3回以上バスに乗りそうな時にはバスの一日券(Day Pass)を買います。このDay Passが合理的だとおもうのは日で換算するのではなく、24時間で換算するところです。

例えば、昨日は13:29にバスに乗ってバスの中で買いましたので、本日の13:29まで有効ということになります(以前、Port Medow に行ったときには1分違いでアウトになりそうでしたが、運転手に交渉してOKにしてもらいました。温情に感謝!)。今日は往復乗りましたので(ほんの5分くらいですが、楽です。でももうすぐ自転車を買おうと思っています)、£4.20で4回乗った換算になります(半額くらいですね)。

バスのこちらならではの流儀にいろいろ気づきます。一つはバス停で待っていて乗ろうと思っているバスが来たら手を横に出して、「乗るよ」という意思表示をすることです。これをしないと通り過ぎ去られます。もう一つ。0%くらいのの乗客が降りる際に6運転手さんに “Thank you!” ということです。

これはいい習慣だなあと思います。日本でも言う人はいますが、それは京都市バスであれば老齢優待パスを持っているご老人など立場上有り難いと思われる場合に多いように思います。Thank you! というと運転手さんもThank you! などと返答しています。

ほんの少しのことですが、コミュニティをすがすがしい場にするいい習慣だと思います。日本でもすぐにマネすることが出来ますね。そして不思議ににこやかな人、心に余裕のある人ほどそのように口にだしているようです。逆かもしれません。何事にもThank you! といえるからこそハッピーになれるのかもしれませんね。

さて、私はバスにのると子どもと一緒で2階建ての一番前に陣取ります。日本ではみることのできない光景が目の前に広がります。(2018.4.20)

★今回の教訓:感謝の気持ちはどこの国でも言葉に出していうといいものだ。2語で半径30cmがハッピーになれる。

オックスフォード通信(23)暑い! 銀行キャッシュカードComments

急に夏がやってきました。

極端です。半袖、短パンの世界です。お昼に街を歩くとなぜか人が一杯。とても働いているように見えません。近くの高校生も芝生の上でランチをしています。午前中にフラットチェックにきたDさんも半袖!半袖!と唸っていました(ビーサンを持ってきていて[さすがに訪問時はきちんとした靴を履いておられましたが] 帰りは履き替えておられました)。また相変わらず歩きタバコをする人は多く、高校生風の男女も堂々と煙をはいています。

気温25℃くらいでしょうか。一昨日まで10℃くらいでしたから本当に夏がやって来た感じです。

さて、こちらでは携帯の契約をするのになぜか銀行のキャッシュカード(デビット)が必要です。銀行のキャッシュカード・クレジットカードの暗証番号は早々に来たのですが、肝心のカードが来ません。しびれを切らして電話をしてみたらH銀行にもいろいろな銀行があるようで、あの・・・は何番の後にオペレーターにそう言われてしまったので、支店に行くのが早いということで先ほど行ってきました。すると口座開設を手伝ってくれたMさんが対応してくれました。覚えてないけど思い出した、なんといいながら、「カードが先に届いているはず」とのこと。Sorry、といいながら再発行の手続きを取ってくれました。

信頼がおけるはずのイギリスでもそうなんでしょうか。ただ日本のような書留がないので本人受取が確認できないのは事実です。そういうこともあろうかと思って暗証番号を別々の便で送ってくるのですね(そうでなければ別送しませんよ)。ということで、早々に再発行になり、次週銀行にピックアップ(こちらではcollect)することになりました。この部分では日本の方が確実安全ですね。

本日の写真はよくガイドブックやオックスフォードというと出てくる写真を。St. Mary教会の塔からです。その昔36年前にヨーロッパを訪れた際、あのバルセロナ聖家族教会の塔を登ったのを思い出しました(パリのノートルダムもニューヨークの自由の女神も同時に思い出しました。自由の女神は1995年です。911以前はあの目の所まで登ることが出来ました)。サグラダ・ファミリアから見えた地中海を見た時なんとも言えない感動があったのを思いだしていました。同じような石段です(といってもサグラダ・ファミリアの1/10くらい)。サグラダ・ファミリアに登ったとき22歳、何を考えていたのでしょうね。地中海の青さだけが脳裏に鮮明に残っています。(2018.4.19)

★今回の教訓:銀行のキャッシュカードは届かなければなるべく早く銀行にコンタクトを取ること。日本郵便、Royal Mailに勝っているかも。日本社会の勝利!?

オックスフォード通信(22)塩けのない生活

血圧が高かった。

というと下がったみたいに思われるかもしれませんが(血圧を測る場所がありません)正直まだ分かりません。でも下がったと思います。というのは食事の影響です。

17日間、放浪の生活(といっても大学の寮住まいですが)をしていた関係で、夕食はすべて外食(=ほぼパブ)で頂いていました。その関係上、口にするものBritishな食事ばかり:フィッシュアンドチップス、ウインナー、チキン、マッシュドポテトなどなど。引っ越しをして、先日久々に家で(フラットで)食事をしました(妻が作ってくれました)。

今回のフラット、Furnishedといわれる家具付きの物件なのですが、よくできていて冷蔵庫や冷凍庫はもとより、掃除機、ソファ、イス、ベッド、カーテン、フォークにナイフワイングラスにコップと何も買い足さなくていい素晴らしい環境です。更にどうも前に住んでいた方は日本人らしく、しゃもじやセイロまで置いていって下さっています。

これは日本食をということで引っ越して2日目にご飯を炊こう、味噌汁を作ろうということになりました(妻が)。しかもスーパー(ダウンタウンとフラットの近く)に行くと味噌もあるし豆腐もあるし、ネギまで売っているのですね。ラーメンはなぜか出前一丁の各種が置いてありました(東京醤油、豚骨、海鮮、ビーフなど、少し日本とは異なります)。

さて、まずメインのスモークサーモンを口にした瞬間出て来た言葉は「塩辛い」。次に味噌汁「塩辛い」。実は特段サーモンが塩辛い訳でも、妻が味噌汁の作り方を忘れてしまって失敗したわけでもないのですね。これまでの日本の普通通りの食事が塩辛く感じてしまうほど、この17日間、ほとんど塩気のない食事をしていたということなんですね。改めて、日本でいかに塩分の多い食事をしていたか、合点がいった気がしました。

すると当然のことながらこの17日間のノーソルトの生活の成果で、血圧が下がったのではないかと推測した次第です。本日のコーヒータイムにいろいろと教えてくれたSさんにヘルスセンターはないかと聞いたのですが、トロント大学にあったような大学付属のセンターはないようなのですね。ですからしばらく血圧を測ることはできそうにないのですが、研究とは全く関係のないところでいい発見をしたなあ、とほくそ笑んでおります。

今日はオックスフォードにきて初めてといえるくらいのいい天気です。気温も予報通り20℃近くあり春になったような気がします。木々も葉が出てきました。春はどこの国でもいいですね。また、本日の午後、Dornyei (2015) を大学の図書館で読んでいました。今後の研究の方向性をじっくりと考えてみたいと思っています。(2018.4.18)

★今回の教訓:日本の食事は美味しいけれど塩分が多い。多すぎる。塩分のない生活をしようと思った洋食にすればいい(言い過ぎ)。

オックスフォード通信(21)いよいよNew Flatへ移動

金曜日についにフラット(アパート)に引っ越しをしました。

Kebleもそうでしたが、Wadham Collegeのフロントも寛大でスーツケースを午後まで預かってくれるとのこと。このUniversity BBは偶然インターネットで見つけたもので、地球の歩き方はもとよりTrip Advisorや名だたるどのホテル予約サイトにも出てこないものですが、このCollege DormitoryのBBがなければどうなっていただろうと、この幸運に感謝せざるを得ません。まず大学なのでもちろんオックスフォード大学です。そして、Kebleの初日に感動したように朝食がハリーポッターのままの食堂で食べることが出来るのです。しばらく朝食を忘れて(すぐに思い出しましたが)その荘厳なダイニングホールに感動しきっていました。High Talbe と思われるところではさすがに座るようにはなっていませんでしたが歴代の教授の肖像画が壁一面に飾られ、窓はステンドグラスで覆われていました。

Keble CollegeのDormitoryには計1週間(当初は1週間もあればフラットは見つかると踏んでいたのです。

事実1週間で見つかったのですが、予想外だったのは、日本と異なり手付金だけでなく[手付金は文字通りその物件をしばらく占有できること] 指定の額が相手銀行に着金するまでは鍵がもらえないこと、そして現金払いはダメで銀行を通して振り込みしないといけないこと、そして銀行口座を開くのが結構大変だったこと、輪をかけて日本からの送金が大変だったことです、通信12, 13などを参照)、Wadahm Collegeは1週間+2滞在しました。本当はKebleにずっと痛かったのですが、予約が埋まっているようで、移動せざるを得なかったのですが、結果的には移動してよかったと思います。

一つには、Wadhamの方が街の中心部に近く、横には有名なKing’s Armsというパブまでありました(2回行きました)。また部屋が圧倒的に広く、ベッドは並んでいるのではなくてリビングからそれぞれ別々のベッドルーム(といってもベッドが入るだけのスペースですが)が設置してあり、生活感のある日々を送ることが出来たことです(妻は自分だけのスペースがあって嬉しいとしきりにいっておりました)。また朝食もクロワッサンが温かく柔らかく美味しいのもいいところです(朝食メニューは90%同じく豪華です)。

ただWadahmの難点は部屋が4Fでエレベーターがなく、しかも床が微妙に1.5度くらい傾いていることです。20キロ以上に膨れあがったスーツケースを3つ傾いた床に目がクラクラしながら持っていくのがどれだけ大変だったことか(毎日部屋のクリーニングに来てくれる女性、Scoutsと説明書には書いてありました)は上がってくるだけで汗かくわ!ふう、と毎回言っていました。事実、毎日4Fから降りるときには、遊園地のような目の錯覚を楽しみながら、上がるときはまだあと1Fとトレーニングをしているようでした。若者向きに作ってあるからこれでいいのかもしれませんが(ちなみに部屋も傾いていて歩いてるとその傾きがハッキリとわかるほどでした。私のベッドも当然傾いていて真っ直ぐに寝ていても体のどちらかに体重がかかっているのがわかりました)。

でも、回廊 (Cloisters、Kebleは比較的新しく作られた大学なので残念ながら回廊はなかったものの素晴らしい中庭がありました)の石畳を歩き、1600年頃からほとんど全く概観は変わっていないという建物を見上げるのは格別のものがありました。今回は学部のみでcollegeには所属していないのでこの2週間あまりのcollegeの経験は代えがたいものでした。

さて、下りは割と楽で(人生そのものですね)、スーツケースを3つ、4Fから降ろし、いざ、Summer Townへ。

今回居を構える(といってもアパートです)のは、Oxford でも屈指の高級住宅街のSummer Townです。私の名前からしてこの街の名前を初めて聞いたときにはうーん、ひょっとしてと思ったのですが、多くの人の支えがあって幸運にもここに住むことが出来るようになりました。

12時にA社のRさんと待ち合わせ、F社で鍵を受け取りました。その鍵の数6つ。全く使い方が検討も付かないのですが、F社のおばあさん(すいません)社員は行けば分かると。はい、行って分かりました。建物の鍵、部屋の鍵(2箇所)、ただ残りの3つは依然として不明です(自転車置き場も別個にあるのですが、それらの鍵は含まれていないようです、明後日管理人のDさんが来てくれるのでその時に判明するでしょう)。

鍵で面白かったのは、2セットもらったのですが、そのマークの付け方がいい加減なこと(やっと、さすが!イギリス人は雑だ!と言うときがやってきました)。最も重要な部屋の鍵にはAセットには緑の半カバーがしてってそれ以外はマークは一切ついていません。Bセットにもひとつだけオレンジの半カバーがしてあってそれ以外はなし。当然、その緑とオレンジが同じ鍵と思ってなんど試してもダメ。しばらくして、F社に立ち寄って「利かない」というと3日前に全部試した、必ず空く、ただそのマークに惑わされてはいけないと。だったらその紛らわしいプラスチックのカバーはつけるなよ、と言いたくなります(やんわりと言いましたが)。事実、鍵穴のパターンを2セット付き合わせるとそれらしきものがありました(いまだにBセットを使うときは、どの鍵だったっけと考えます)。

BBとフラットの違いは、BBもいいのですが、やはり生活のパターンをコントロールされているか、自分で組み立てられるかの違いだと思います(せいぜい朝食、掃除に来られる時間、調理ができないということくらいですが)。でもそのほんの少しの違いは結構大きいものですね。自由は完全な自由でないと自由と言えないのかもしれません。

というわけで、到着から計17日目にようやくフラットに落ち着くことが出来ました。でも、ひとつ問題が。このフラットにはインターネットWifiがない(Keble、Wadhamは大学のWifiが利用できました)。(2018.4.17)

★今回の教訓:自由は不自由を味わうことによってその価値を実感することができる。

オックスフォード通信(20)若ゼミ(Seminar 18)の新たな挑戦

今学期2回目のゼミが開催されました(日本時間3pm-6:35pm; イギリス時間7am-10:35am)。

本日は最初からiPadの調子が悪く、TA加藤さんのMacbook Air-Line Videoでのインターネット中継となりました。オックスフォード側は、教育学部のR先生の研究室及びそのiMacをお借りして、Wifiではなく有線でインターネットでつながった状態での接続でした。

朝、6時20分にフラットを出発、目の前を2番のバスが通り過ぎる(よくありますね、マーフィーの法則)も、なかなか次のバスが来ず、慣れないもので一本前のバス停で降りてしまい結構歩いて、直前の研究室到着となりました。鍵は肌身離さず頭からぶら下げ(通信16参照)、私用に作って頂いたアカウントでコンピュータにログイン。ここまでは順調。ただ日本で出来てこちらで出来ていないのがFacetimeでの通信(本日のセッションをしながら、iPadは不安定でダメかもしれない、もう新しいマックを日本で買おうと思いました)。新しいマックならそのマック用のFactimeアカウントを作って(そのためには新しいApple アカウントを作らないといけないかもしれません)、イギリスから発信→同志社女子大学で受信とするとうまくいくかもしれません。

今日のセッションはClassroom Silenceについて。

このトピックは何年か継続して取り組んでいるトピックですが、なかなか解決策が見えきらない重要なトピックだとあらためて実感しました。そもそも授業中に静かにしていることが良くないことなのか(授業中は静かにしろと小学校から散々叩き込まれてきています)、良くないのならどのような解決策が生まれるのか議論しました。NETの立場のKathi先生、ゼミメンバーのディスカッション、TAの加藤さん、若本となかなか豪華な布陣が上手くかみあうようになってきた感じがします。ただ、ほんの少し、時差(LINEの場合、0.5秒くらい)と言葉が途切れることがある、特にこちらが話をしている時は相手の声は聞こえない、などの問題はあります。

またカメラが向いていないところで話をした場合、理解力がグンと落ちるのが分かります(メラビアンの法則)。

いままで対面式で贅沢なコミュニケーションをしていたんだな、ということをmediated communication (Playbookを持っている人は393番です)をしてみて実感しています。

またの機会に課題の提出や確認をどのようにしているか、書きたいと思います。また本日、久々に英語英文学科研究事務室に電話をしてみました。(2018.4.16)

★今回の教訓:バス停の確認はバスの中ではなく一度実地に歩いて確認するべき(帰りは歩いてみました)

オックスフォード通信(19)傘をささない!?

雨が降ります

2月から3月上旬の天気もようやく終わりを告げ来週からは20℃台の天候が予測されています。楽しみです。オックスフォードに来てやはりと思ったことがいくつかあるのですが、その一つに雨でも傘をささないことです。

やはりというのは昔トロントに住んでいた頃、びっくりしたことを思い出したからです。ただ、オックスフォードでの状況はなんとなく納得させられるものがあります。一日の内に四季があると言われるくらい(ニュージーランドもそうでした)天気がコロコロと変わります。イギリスに到着してから本日で19日目を迎えますが、雨が全然降らなかったのは3日くらいだと思います。晴れては雨が降り、曇りになってまた日がちょっとだけ差すという感じです。

要するにこのような天気で傘をいちいち持って歩くのは面倒くさいということなんでしょうか?

それ以上にイギリスに在住の皆さんは雨に濡れることに余り抵抗がないようにも思います。私もブリティッシュに習えということではありませんが、いつもフード付きのウインドブレーカーを着ていて(写真はほとんどこの出で立ち)雨が降ったらすぐにフードをかぶるという感じです。

さすがにひどく雨が降る日があって傘を買おうと思い立ち2000円くらいだしてボタンでぱっと開く傘を買いました(ただこの傘の重たいこと。日本だったら1/3くらいの軽くて便利な傘があるでしょう)。

雨に対する個人差も面白いものです。(2018.4.15)

★今回の教訓:雨が降ったら傘をさそう、というのは日本だけか。

オックスフォード通信(18)歩きタバコをする人が多いことについて

スモーカーに優しい国!?

オックスフォードにはパブが沢山あって、本当にどこのパブに行っても(注:晩ご飯代わりに行っているだけで本格的に飲みに行っている訳ではありませんよ)ビールもご飯も美味しいし、さすが分煙どころか、パブの中ですらタバコを吸う姿はみることができません。必ずパブの外で吸っておられます。

タバコを吸わない身としては素晴らしい、さすがイギリス!と絶賛したくなるのですが、一方で京都市内ではほとんど見ることのない歩きタバコはザラにみかけます。タバコを器用にすいながら歩いておられます。

規則があればそれに従うがなければ構わない(それは日本も同じか!)ということでしょうか。歩きタバコでもsecond-hand smokingの害は同じだと思うのですが。その点、カナダ(トロント)は両方上手くコントロールされていたように思います。タバコについてはイギリスもまだまだなんでしょうか。(2018.4.14)

★今回の教訓: 規制があるからしないのもいいけど、そもそもなぜタバコが規制されているのか考える方がよい。

オックスフォード通信(17)マニュアル車

自動車はイギリスを語る上で欠かせない

オックスフォードでいろいろと不動産業者を回っていろいろな家をみせていただいたおかげでいろいろな不動産業者の皆さんの車(公用車、私用車)に乗せて頂く機会がありました。たいていの場合、Sorry, my car is really messy. などと言われるので、No problemと答えるのですが、結構Problemsがあるの場合もありました(本当に)。

まあ、それはいいにしてもびっくりするのが日本では絶滅した感のあるマニュアル車(mission; gear box car) に乗っている人が多いことです。

B社で乗せて頂いたミニ (Mini)もマニュアル。ああ、昔、鬼の京都の宝ヶ池自動車教習所で仕込まれたあの半クラをしながらぐいぐいギアを変えていきます。見ているとなかなか心地いいものです。私に今、マニュアル車を運転しろ!といわれたら多分できると思います。だって見ているだけで、普段は使わない左足がピクピクしていましたから。

このブログを読んで頂いているこころ優しい皆さんの中にはそもそもマニュアル車って何?と思っている方もいるでしょうね。もちろん、レンタカーを借りる際には真っ先にオートマ、しかも日本車を選びたいと思います(こちらでは、メルセデス、VW、アウディ、FIAT、ミニが多く、滅多に世界のトヨタもNISSANも見かけません。意外です。

ただ、ミニに一回乗せて頂くとすっかりファンになりますね。室内がいかにぐちゃぐちゃでもミニはすごい。ただ帰国後ミニに乗り換えたりしたら、大学関係者はもとより居住地のある亀岡市のH町のみなさんからも総スカンを食らうと思いますので、車に大枚をはたくことは止めておこうと思います)。(2018.4.13)

★今回の教訓:車の免許はオートマでも取っておいた方がいい。将来イギリスで車の運転をする可能性のある人は是非ミッション車免許を。そういえば市役所などの公用車もミッションだったような気がする。

オックスフォード通信(16)研究室について

日本の大学の先生の研究室は恵まれている!?

今回、オックスフォード大学の教育学部のR先生(最近論文や本を沢山出版されておられます。刺激になります)に大変お世話になっています。研究分野が近いということもあり、週に1回もペースでお会いしていろいろと議論しています。自分の研究分野(外国語学習者の個人差、学習者方略、学習スタイル)について専門的な話ができるのは本当に有り難い機会でこれまでの研究を振り返りながら今後の研究の方向についても考えることができるように思います(まだはじめですが)。ここでじっくりと議論しておいて、オックスフォードの街をブラブラしているときに、ふといろいろと思いついたり、ヒントが得られることがあるのが不思議です。

今回の滞在では数が足りないので私のようなVisiting Research Fellowには最初から研究室が割り当てられないのですが、R先生はこころ優しく、必要な時は使ってもらっていいよと、研究室の鍵を渡して頂いています。

教育学部事務室のある建物(といってもヴィクトリア調のお屋敷ですが)の向かいにR先生をはじめ教育学部の先生方の研究室の建物(といってもこちらもお屋敷ですが)があります。

日本と異なっているのは、建物の出入りはすべてIDカード。実は後から知ることになったのですが教室もまたこの研究室棟の中。しかも、教室それぞれもIDカードでロックされていて、トイレに行くにもIDを忘れると戻って来れないそうです(現在博士課程在学日本人院生のAさんの経験)。

ただ研究室は同志社女子大学の1/3程度の広さしかありません。シンクがないのは当たり前のことで、書棚も限られたスペースです。そう考えると同志社女子大学の研究室はいかに恵まれているか実感します。

毎週月曜日のゼミはこのR先生の研究室をお借りしてお送りすることになります。(2018.4.12)

★今回の教訓:日本に帰ったら研究室をもっと整理しよう。まだまだ甘い。

「私が大学時代に考えていたこと、今の大学生に思うこと」

一昨年8月末に大学時代の友達4名と久々に会う機会がありました。大学を卒業して今年で32年経ちますが会うとそれぞれ年は取って大いに変わっているはずなのに「全然変わってない」と互いに思ってしまいました。高校時代の友人も中学時代の友人もそれぞれ大切ですが、私にとっては大学時代の友人がその中でも格別の思いがあります。なぜ大学時代の友人は、大学時代は格別の思いがあるのでしょうか。今日は短い時間ですがそのことを一緒に考えてみたいと思います。

私もみなさんと同じようにこの京都の地で大学生活を送っていました。大学の3回生、4回生の2年間は寺町今出川ですからこの同志社女子大学今出川キャンパスから徒歩で5分くらいの至近距離に住んでいてこのあたりでご飯を食べたり喫茶店でコーヒーを飲んだりしていました。

今のみなさんを見ていると男女の違いはあるものの昔と今も変わらないものがいくつもあるように思います。もっとも昔は携帯電話がありませんでしたし、インターネットもパソコンもありませんでしたので、情報を検索したり友達と連絡を取るのは大変だったのは大きな違いです。

▼みなさんにひとつ質問があります。みなさんにとって大切なこと又は気になることを10個あげてみてください。サークル、アルバイト、片思いの恋人、コンパ(飲み会)、旅行、映画、授業、卒論、就職、そして心に秘めた悩み。この心に秘めた悩みというのは後から述べることにしておいて、どうでしょう、何個くらい一致したでしょう。 多分わたしの大学時代と半分以上一致するのではないでしょうか。

私の大学時代サークルは4つ同時にはいっていました。その中で一番時間を割いたのがテニスサークルかもしれません。これをいうともう二度と宗教部から奨励に呼んででもらえなくなるかもしれませんが、テニスサークルは正式名称、アトランティス、現在の通称アトランというサークルに入っていました。この名前に聞き覚えのある方もいらっしゃるでしょう。ひょっとしたら現在入ってらっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。現在もこのサークルは京大を中心に脈々と活動を続けていて2年前に創立30周年記念パーティがあり参加してきましたがその中には同志社女子大学で教えている学生の方もいてビックリしたのを覚えています。1期生なんです。といっても私が参加したのはアトランティスの原型が出来上がってサークル名を決める頃、1回生の秋くらいでした。高校時代の友人がその中核のメンバーで誘われた形で入れてもらいました。当時は(今は必ずしもそうではないようですが)よくテニスをしていました。荒神口に関西電力のいいコートがあって週に2回くらい汗を流し、夏には山中湖や軽井沢まで出かけて合宿をしたりしていました。コンパは時々で、明るく汗を流し、青春を謳歌していたように思います。

アルバイトもみなさんが現在アルバイトに励んでいるように、私も様々なアルバイトを経験しました。家庭教師を2-3件を掛け持ち、引っ越し屋さんの臨時の手伝いから北白川にある写真屋さんの焼き増しの手伝いこれは3年間ずっとしていました、時にはウナギやさんの注文聞き、また京都国際会議場で当時行われた国際学会のアシスタントをしたこともあります。このようなアルバイトによって普段見ることのできない世界をかいま見たおもいがします。

▼しかし、大学時代を振り返って印象に残ること、思い出に残ることは、このようないわば「かたちあるもの」だけではありません。今お話をしたサークルやアルバイトは形として残っているため話もしやすいし、話をしていて楽しいですが、これら以上に重要な事は、実は心に秘めた悩みだったのかもしれません。この心に秘めた悩みというのは大学生にとって大切なもので人間は死ぬまで悩みが消えませんが大学時代の悩みというのは格別です。当時はあまりはっきりと意識はしていませんでしたが、ずっと考えていたのは「どうやって生きていこうか」ということだったと思います。別の言い方をすると将来に対する不安と期待といえるかもしれません。教育学部に在籍していましたので将来は先生になる人も結構いましたが、必ずしもそうとも決まっていませんでした。丁度英語英文学科の学生のみなさんが将来必ず英語を使う仕事につくとは限らないこととよく似ています。

Appleコンピュータを創設したSteve Jobsは、大学を中退して初めて自分が何に興味があるかはっきり自覚したと、スタンフォード大学の卒業式の式辞で述べていますが、実は自分自身が何に興味があるのかと考えるのは、哲学的な言い方をするなら自分とは何者なのか、何者になろうとしているのか模索することなのかもしれません。

その疑問というか悩みの解決又はさらに輪をかけて迷走させてくれたのが友人との無駄話、ダベりだったと思います。当時学部の地下に学部生や大学院生が集まる場所があって授業に出なくても必ずそこに行って友人を探していたように思います。何を話していたかすっかり忘れてしまいましたが、そこで話していたことは偉そうに言うと少なくとも大学の授業2年間分くらいの価値があったように思います。京都大学の名物教授であった数学者森毅先生は「人生、無駄にこそ意味がある」と喝破されましたが、ひょっとしたら無駄な時間だったのかもしれません。ただ正直に真面目に今考えてみると、その友人や先輩とのダベりの中には無駄な話も多かったのですが、人生とは何かとか、男女に愛は成立するかとか、神は存在するのか、遺伝と教育はどちらが優勢かとか、日本社会はどうあるべきか、そして私たちはいかに生きるか、という深遠な話が少し含まれていたように思います。そしてそれ以上に重要であると今から思うのは、授業と異なり、「自分の口から話がスタートしていたこと」です。授業でのディスカッションはトピックが先生から与えられたり、先生の質問に反応することが多いのですが、自分から話を始めることの価値は大きいと思います。

▼先の森先生は著書の中で「20年前の自分は他人だと思えばいい。それぞれが新しい人生なのだから、昔の人生にこだわらなくてもいい」とおっしゃっておられますが、今ある自分を作ったのは大学時代の友人との何の話か分からない無駄話だったように思います。

もうすぐ大学生活を終えようという4回生からこれから佳境に入っていかれる1回生まで様々な皆さんですが、大学時代とは授業にどれだけ真面目に出たとか優や秀をいくつ集めたかということも重要ですが、それだけでなく、友人と、しかもいろいろな友人と、たわいもなく思える話を存分にしておくことが重要であるように思います。その中から自分がいかに未熟で物事を知らないかということも思い知ることもできると思います。そのような中から実は何に興味があって、自分は何がしたいのか発見できるのかもしれません。これからやってくる就職、結婚、という人生の大きな選択だけでなく、大学卒業後の人生にも生きるのではないか、と思います。

みなさんにも大学を卒業して30年経っても大学時代、大学時代の友人を懐かしく思える時間を過ごしていただきたいと念願しています。難しいことはありません。今日からすぐに始めることができると思います。よきサマリア人はみなさんのすぐそばにいます。

最後に敬愛する森毅先生の至言で締めくくりたいと思います「自分の一生を考えてみた時、だぶん7割くらいはムダに過ごしてきた気がする。それが人生の流れであった・そしてムダなようであってもその流れが自分の人生を特に自分にとっての人生の味を作ってきたような気がする」

(2015.1.7 同志社女子大学 栄光館 ファウラーチャペルでの奨励)