オックスフォード通信(238) i-Seminar 24回目:卒論台紙授与

本日のゼミではいよいよ卒業論文の台紙が授与されました

ラグビーの試合前にユニフォームであるゼッケンのついたジャージが渡されるように若ゼミでは歴代、この時期に2セットの卒論台紙と綴じ紐が渡されることになっています。

今年も伝統に則り卒論コミュニティから各メンバーに台紙が渡され、K先生から励ましの握手をして頂きました。また、今年初めて3者面談として本人、K先生、私で各自が提案した卒論について教室内で公開で議論をしほぼ最終決定をしました(昨年までは私とC先生で提案されたタイトルについて協議をしていました)。

今週のひと言は、”Try for change” でしたが、「チャレンジすることによって変わることができる」と私は日本語訳をあてました。ほんの小さな違いですが、こころの中には心地よい響きが残っています。昨年までは物理的にもう一人の先生が教室にいなかったためそのようなこのような三者面談風を考えもしなかったのですが、i-Seminarをしている中でこのような企画ができて良かったと思います。

夜のセミナーのあと、ワインのレセプションで世界的に有名なダブリンのトリニティー大学のS先生と同じく世界的に著名なオックスフォード大学名誉教授のE先生と個人的にいろいろとお話をする機会があったのですが、例えば、Stumulated Recall Interviewもインターネットを通して遠隔インタビューができるのではないかという話をしていました。

目的というか志があれば、方法はいろいろとあるものだと、今日のセッションから教えられたような気がします。

これも恒例の卒論必出ダルマも登場し、卒論コミュニティによって片側の目に炭が入れられました。いよいよこれからひと月が勝負の時間となります。EVE祭も楽しみながら、素晴らしい卒論への道を歩んで欲しいと思います。

それにしても本日の卒論台紙授与にしてもだるまにしてもスムーズに事が進んでいます。これは日の当たらない所で地道に台紙を運んだり、だるまようの筆ペンを持ってきてくれたりと多くの縁の下の力持ちがいるから可能になっていることです。私はいつもこのような地道にゼミを支えてくれているメンバーを誇りに思っています。

さて、本日のインターネット接続は4回止まってしまいましたが、先週までの音のハウリングのような現象は一切見られませんでした。FacetimeもLINEビデオとも。すると格段に話やすいものです。微妙な音の作用ですが、コミュニケーションというよりもむしろ思考としての言語使用に大きな影響があるように思いました。

ワークショップでは、APAとUT(University of Toronto)のスタイルミックスしたHeadingsを作成、目次の作成、ナビゲーションウインドウの活用について学びました。卒論も本当にいよいよです。

(2018.11.20)

★今回の教訓:台紙授与のような儀式は大切だと思う。ゼミメンバーはどう思っているか分からないが、ひとつひとつステップを踏んでいくことが重要だ。残りゼミも「30 – 24」となった。一層気持ちを引き締めてかかりたい。オックスフォードでの研究もまとめの時期にかかってきた。こちらも一層頑張りたい。明日は来年度4回生(19期生)、3回生(20期生)の募集締め切り。夢と志をもった若者達と未来に向かって頑張っていきたいと思う。学長選挙も水曜日に行われる。いろいろな意味で未来のかかった日々となる。f:id:wakazemi:20181120192559j:image

オックスフォード通信(237)スーパーマーケット事情

日曜日には買い物というのはどの国でも同じ事のようです

自宅のあるサマータウンには、S&M(少し高級)、Coop(一般的)、Sainsbury(一般的)、Tesco(コンビニのように長時間営業)と4つもスーパーがあり便利なのですが、郊外にでるとWaist Roseという少し品のいいスーパーがあります。今日の日曜日、天気も良かったのでドラブがてらドイツ系スーパーという触れ込みのALDIまで出かけてきました。

高速にのる必要もないのですが、無料ですのでA34に乗ってほんの2マイル、そこから5分程度で到着となりました。場所的にはオックスフォード駅 (GWR)の西側に当たります。

少し大型店舗、例えば、Currys PC World(は大きかったです、アップル製品をはじめカメラ家電とあらゆるものを販売、ヨドバシカメラ風)やThe Oxford Wine Companyやお馴染みのArgoなどがあります。

車でないと来れないこともありますが、日曜日ということもあり家族連れで賑わっていました。お目当てのALDIですが、サマータウンのスーパーよりは大型ですが商品は雑においてあるし(積んであるという感じ)、それほど安価でありません。でも見て回るのは興味深いです。

面白いは卵です。サマータウンのスーパーでは日本のような10個パックにお目にかかったことがないのですが、ここでは逆に10個パックが多くおいてありました。Blue eggというのがあったのでブランド名だと思っていたら中をみると本当に卵が薄青かったので少し不気味でした(購入せず)。サツマイモもどこで取れるのか巨大なものが並んでいます。

街はもうクリスマスへまっしぐらという感じでクリスマスのプレゼント、飾り付け用品だけでなく、アドベントのお菓子などもおいてあります。そうそう写真にもあるようなクリスマスプディングも売っていました。こちらはインスタントという感じでとても美味しそうには見えなかったのですが、クリスマスの定番なのでしょう。

空は澄み切っていてとても爽やかな日曜日でしたが、寒さは随分冬らしくなってきました。若ゼミ4回生の卒論も佳境を迎えているのでそそくさと帰って彼女達のドラフトに目を通すという日曜日でした。

(2018.11.19)

★今回の教訓:スーパーマーケットでは必ずお酒のコーナーにも立ち寄る。そして必ずといっていいくらいアサヒ・スーパードライが大瓶と小瓶で販売してある。営業力の力なのか。f:id:wakazemi:20181118130055j:image

オックスフォード通信(236)ジャパン対イングランド

ラグビーのテストマッチをラグビーの聖地といわれるTwickenham Stadiumで観戦してきました。

前々から予定していたわけではなく、試合があることを木曜日に知って急いでチケットを探して言ってきました。その関係でチケットは郵送ではなく、ロンドンのStubHubのチケットピックアップで受け取りとなりました。 £70に手数料を込みにすると二人で £220しましたが、それ以上の感銘を受ける経験となりました。

Twickenham Stadiumにはロンドン市内からTottenham Court Road駅からピカデリー線に延々と乗りHounslow East Stationで下車。地下鉄車内からすでにバラのマークのイングランドのトレーナーを着た人達が目立ちはじめます。一緒についていくといいことがあると思い(Google Mapでは徒歩30分)付いていくと無事、無料シャトルバスに乗れました(その人達にスタジアムに行くのかと聞くと私達も行き方を知らないとのこと)。

Twickenham Stadium は8万人収容というラグビー専用の巨大スタジアムです。バスを降りるともう人の波がスタジアムに向かっています。本当はグッズを買いたかったのですがメインのショップはスタジアムの反対側ということなのでミニショップを見ましたが、マフラーはきっとこれからも使わないだろうということで公式パンフのみでその他は断念。

足早にスタジアムの中に。席は全然埋まっていなくて本当に8万人も入るのかと思っていましたが、試合開始5分くらい前になるとほぼ満席に。後に掲示板に本日の観客が8万1千人と表示されていました。4階くらいまである客席が本当に埋まっています。

その内1000人くらいはいたでしょうか、日本人の姿も目に付きます。写真を撮ってもらった男性はわざわざ東京からこの試合のために来られたとのこと。

席に着くと、イングランドサポーターに四方を囲まれる感じで、いろいろと絡まれます。特に前に座ったいい感じのおじさんには前半の試合中まで何かとちょっかいを出してきます。>Do you like egg chasing? と聞いてくるので何のことやらと聞き直すとrugbyのことをegg chasing, chaing eggsともいうとのこと。まあイングランドが勝つけどジャパンも頑張りなといった余裕の口ぶりです。口惜しい。

ところで試合の始まる前のセレモニーにはこころを打たれました。国歌斉唱はいいとして(ここでもそのおじさんが日本の国歌はどんあもんだいなどと茶々を入れてきます)、最初に、Promsの最終日にも歌われた Jerusalem(エルサレム)が斉唱 されたのです。この歌詞については以前このブログでも書いた事がありますが歌詞の中にChariots of Fireがでてきます。この段階で本当に来て良かったと思いました。生で聞いたのは初めてです。もちろん全員起立しての斉唱です。

さて試合はというとこれまでジャパンは一度もイングランドに勝ったことがなかったので、しかも昨年までのヘッドコーチのエディー・ジョーンズがイングランドのヘッドコーチになっていますのでまず勝ち目はないだろうと期待していなかったのですが、ジャパンの動きは前半開始4分でトライ・ゴールを決められたものの機敏でイングランドを圧倒していました。トライも2本、茶々をいれてきたおじさんも知らない間にどこか違う席に移動しています。まわりのイングランドファンも静まりかえり、所々にいる日本人が大歓声をあげるという異例の展開になります。

それでも時々チャンスになるとイングランドの応援歌(Swing Low, Sweet Chariot)が地響きのようにスタジアム全体に鳴り響きます。これは効きます。この歌の効果でしょうか、SHの田中が後半から交代したせいでしょうか、ジワジワと追いつかれついには15-30で敗退。

惜しかったなあと思います。チャンスはいくつもあって、逆に相手の得点もほんのちょっとしたチャンスからのものでした。今日の試合に限っていえばジャパンは十分勝つチャンスがあったと思います。そのわずかなチャンスをどちらが生かしたかということで、もう少し正確に言うとそのわずかなチャンスをどちらがうまく作り出し、チャンスと思えば全員がそこに集中する、この差かもしれません。チャンスの種はどちらにも平等にあったように思います。

論理を飛躍させるつもりはありませんが、8万もの人が集まって手に汗を握るのは、楕円形のボールに象徴されるようなどちらに転ぶか分からないチャンスを上手く生かそう、逆にピンチはいかに防ごうとするか、それは人生の縮図ともオーバーラップするからこそ夢中になるのだと思います。

ジャパンは後半そのチャンスを作り出そうとする気持ちがほんのすこしだけ弱かったように思います。イングランドは Swing Low の後押しもありうまく運を生かしたように思います。

しかしそれにも増して格段の体格差をものともせず、果敢に立ち向かうジャパンには勇気づけれられました。SHの田中などはグランドで走っているすがたはさながらイングランドが大人とすれば子どもの大きさ。その中で互角以上の戦いができるのですから、ジャパンの士気の高さと戦術の巧みさは素晴らしいものがあります。

あのおじさんも知らない間に戻ってきて、残念だったなとハイタッチを求めてきます。右横の女性はコッソリと服のラベルがアサヒスーパードライだと見せてくれて、おじさんしつこいねのようなニヤリとした顔をしてくれます。試合には負けたものの、左横のカップルも(こちらは真剣に)惜しかったと一緒に試合を振り返りました。でもイングランドの人達は礼儀正しくかつ人なつっこくいろいろと話をしてくれて楽しいひとときでもありました。

8万人の観客がどうやって帰路につくのか興味津々でしたが、交通整理も上手くできていて(行きはなんとこの日に合わせて一番最寄りの駅を持つ South Western Railway がストライキをしていて電車は不通でしたが、帰りはReading(レディング)経由でOxfordまで割とスムーズに帰ってくる事ができました。最も帰りの電車は乗客が東京の通勤電車みたいだと言うくらいすしづめ状態でしたが。

(2018.11.18)

PS. 練習している時に、近くに来たリーチに「リーチ、ガンバレ!」と叫んだら親指を立てて答えてくれた。

★今回の教訓:会場には Try fo change の言葉が。確かに、人生も変化を求めてトライを重ねてゆくのだと思う。私自身にも気合いの入ったいい試合を見たと思う。ジャパンに感謝。
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オックスフォード通信(235)インタビュー

インタビューに協力をさせて頂きました

通常は質問紙で調査をしたりインタビューするほうですが、本日はオックスフォード大学で日本語を学ぶ博士課程Fさんと修士課程のTさん2人のインタビューに協力をしました。

準備もよく、手順も妥当なもので、約30分弱の日本語によるインタビューでした。Fさんは中国からの留学生、Tさんはイギリス人ですが、2人ともインタビューをするのに十分な日本語運用能力を持っているのにまず驚きます。

内容は日本の英語教育について。日本の英語教育全般についての考え、問題点と改善点、公立学校と私立学校の違いなどについての質問に答えさせて頂きました。私にとっても日本の英語教育の問題点を簡潔にまとめるいい機会となりました。

逆にこのお二人の日本語能力伸張の秘密は何かと疑問が湧いてきました。最後に逆質問という形でお聞きしたのですが、Fさんはまず読む方は漢字から大体なにを言っているか分かる、そして9才くらいから日本のアニメを見えて育ったそうで、テレビの日本語がインプットでアニメがモチベーションになっているとのこと。Tさんは漢字ファンとのことで漢字の成り立ちを認知的に理解することによっていろいろな漢字の意味が分かり、話をする際にも漢字をイメージして話をするそうです。

それぞれに外国語学習の秘訣があって興味深いものです。

日本においてもこのような外国人が日本語を苦労しながら学んでいる姿をみることがあればそのことによって励まされるのではないかと思います。

(2018.11.17)

★今回の教訓:ロンドンメトロポリタン大学のN先生のセミナーでお話になっておられた、“One size does not fit all” は外国語学習方略にも当てはまるのはないだろうか。sizeをstrategyと置き換えてみると良い。錦織と同様外国の大学で活躍されている方にお会いするだけで勇気づけられる。
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オックスフォード通信(234)晩秋のオックスフォード

ゼミの卒業メンバーがオックスフォードを訪問してくれたので一緒に秋のオックスフォードを散策しました

2期生のMさんのFacebookによるとボストンはすでにマイナス20℃ということですが、オックスフォードはまだそこまでは寒くないのですが(恐らく真冬でも日本と同じくらいの寒さだと期待しています)、秋の訪れは早く既に晩秋の装いです。

クライスト・チャーチカレッジの meadow(メドウ)につながる散歩道は落葉しているせいで回りの風景も良く見渡すことができます。舗装もしていない道を散策するのもいいものです。さすがに鴨や鵞鳥は寒さのせいか姿が見当たりませんがリスを見つけることができました。

クライスト・チャーチカレッジではダイニングルームの見学をしたのですが、この時期それほど観光客も多くなく、ゆっくりと見て回ることができます(とはいえ、団体客は2組同じ時間帯にありました)。どのカレッジの食堂も見事ですが、このクライストチャーチカレッジは映画ハリーポッターの食堂のモデルにもなっただけあって威厳と栄光をはっきりと感じることができます。正面いはエリザベス1世の肖像画の横にイングランド王ヘンリー8世の肖像画が鎮座しています。

このようなダイニングルームで朝・昼・夕食を食べるとどんな気持ちになるのでしょう。存在が意識を決定するといわれますが、素晴らしい環境は人間性の陶冶にも学問研究への刺激にも大きなものがあるのでしょう。

中庭の噴水やその中庭を見下ろすように立ち尽くすトムタワーも回りと上手く調和しているように見えます。

現在、4回生ゼミ(18期生)は卒論と格闘していますが、今回オックスフォードに来てくれた2人もまた5年前のこの時期に七転八倒しながら最後には素晴らしい卒論を仕上げてくれました。卒論が終わった後にはこのような穏やかな時もやってくるものです。2人とオックスフォードの街を散策しながら5年前のゼミのメンバーひとりひとりの姿を思い浮かべていました。卒業時に大学は卒業してもゼミはおわらない、と私の話を締めくくったのですが、あらためてそのように思います。しんどいことを一緒に乗り越えたからこそ、いや大変なことをゼミとして達成しようとしたからこそ互いに帯する尊敬の念が生まれるのだと思います。

そう考えると学問研究は学問研究自体に意味があることに加えて、学問研究をめぐる人間関係を育む豊かな芸術であるようにも思います。

彼女達はこれから結婚や仕事の更なる発展など人生の転機となることがあろうかと思いますが、少し遠くを見据えて淡々とそして時に熱く、自分のゴールを達成して欲しい、そんなことを晩秋のオックスフォードを一緒に回りながら考えていました。

(2018.11.16)

★今回の教訓:オックスフォードの紅葉には黄色はあるが赤系統がない。それはそれでもキレイだが秋には紅葉の紅系の色が欲しいものだ。f:id:wakazemi:20181115150134j:image

オックスフォード通信(233)バイリンガルキッズに必要な年数

オックスフォード通信(233)バイリンガルキッズに必要な年数

ESL環境における子ども達の英語能力の発達についてのセミナーに参加してきました

応用言語学の中でもピンポイントのセミナーはなかなかないのですが、月曜日夕刻の教育学部のセミナーはLeeds大学のC先生のまさに聞きたいお話でした。

多様な第一言語 (Home Language) を母語とする子ども達を対象にした大規模な調査研究で、英語能力もSentence Repetitionなど多くのテストを活用しながら、第二言語としての英語の発達に寄与するのは何なのかという壮大なResearch Questionに答える興味深い研究内容でした。

結果として、どれだけ英語を話したかということは英語能力を占う結果にはなりませんでした。英語を早く習得させるために自宅でHome Languageを使うのを控え英語を使うようにしがちだと思いますが、それは関係ナイトの結果でした。では、何が英語能力の発達に寄与するかというと、それは累積的にどれだけ英語に触れたのか(exposure)その期間ということでした。実にそれは42 monthsということですので、3年半ということになります。

アメリカの応用言語学者クラッシェンが提唱した有名なインプット仮説がありますが、まさにその仮説に沿う結果と言ってもいいかもしれません。

ただ、気になるその3年半という期間が時間に直すとどのくらいの時間になるのかということについては、時間数を正確に調査している訳ではないと言うことで換算はできないということでした。
4、5才の子どもと小学生、中学生などの違い、英語が街にあふれている環境と教室やテレビ・インターネットに英語の使用が基本的に限られている日本のような環境との違いはありますが、このように第二言語習得に影響を与えるのは、インプットかアウトプットか(インターラクションという議論はありませんでしたが)という議論は重要だと思います。

それ以上にどのくらいの期間が必要なのかという年数を概算することはある意味では応用言語学の使命に合っていると思います。

累積ということですので、もしこれを今後時間数に直せばどのくらいの「時間」英語に触れれば英語の基本的能力が身につくのかという謎への回答が今後得られる基礎になると思います。

時間なのか、開始時期なのか、インプットなのか、アウトプットなのか、その組み合わせなのか。移民を対象としたこれまでの研究では移民してきた時期(Age of Onset)が重要な意味を持つことが示唆されています。

日本人は従来6年間も英語を学んできたのにと言われますが、このC先生の研究と異なり毎日英語にどっぷり浸かっている(language bath)ではなくちびちび (drip feed)で英語の授業があったのみです。特に、Exposureとなると1000時間どころか、その1/10もないのではないでしょうか。その意味でも学習年齢や環境を超え、日本人の英語能力を考える際この研究重要な意味を持つものと思います。

(2018.11.15)

★今回の教訓:Cumulative exposure to English、一度これまで何時間英語に触れたのか考えてみるといいだろう。

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オックスフォード通信(232)オックスフォード大学が世界一の秘密(12):iSkills

はじめてITセンター主宰の3時間ワークショップに参加してきました

これまで数多くのワークショップに参加してきましたが、オックスフォード大学ITセンター主宰のものは初めてです。本日はレフェレンスの作成ソフトについてです。

私自身はEndNoteというソフトをトロント時代からですのでもうかれこれ19年くらい使っているのですが、高機能で使いやすい反面、高価であるため学生にお勧めできないという難点をかかえてきました。

このITセンターのワークショップは有料(私のようなAcademic Visitorは £20、学生・院生はその半額)なのが他のワークショップと異なるところです。

出席者は職員、教員、私のような客員研究員、学部生、院生です。私の横にすわっていたWさんは大学院生と言っていました。

最初の代表的な4つのレフェレンスの作成ソフト(Endnote、RefWorks, MENDELEY, Zotero)の概要の紹介の後、それぞれのソフトが入った5つのブースに参加者が別れて、好きなソフトを試してみる、試し方については指示書がおいてあり自分で進めてゆき、分からない所があれば手を挙げるとメインの指導者+3名のインストラクターがサポートしてくれる(教えてくれる)という流れでした。

インストラクターは慣れている様子で、流れるように進むのですが、約20名ほどの受講者のレベルがバラバラで特に超初心者の少し高齢の女性がメインのインストラクターをほぼ30分くらい独占してしまっていました。とはいえ、残りの参加者はテキパキしていたため大きな問題にはなりませんでした。ただ、何事もそうですが最初の出だしがなかなかうまくいかないもので手を挙げてもなかなかサポートしてもらえないという状況が最初の30分ほどは続きました。

iSkillsと称する(iSeminarに似た感じがしますが)今回の3時間足らずのワークショップでほぼレフェレンスソフトの概略はつかめたように思います。感じたのはこのソフト群が優れている以上にオックスフォード大学のライブラリーの検索がこのようなレフェレンスソフトに対応していて、いちいちレフェレンスを自分で打ち込まなくていいように連携ができている点です。

またMENDELEYに代表されるようにクラウドとデスクトップの連携が上手くできるのは便利だと思います。実際にレフェレンスを探すのは自宅ではなくて大学などの出先であることが多くあります。

大学が研究を主眼として、レフェレンスソフトを念頭にライブラリーの検索システムを構築してゆく。あくまでも教員、研究者、院生、学生が使いやすいようにシステム構築をしその普及のためのワークショップを有料ではあるけれど提供する、このあたりの Researcher Friendly な環境こそが多くの優れた論文がオックスフォード大学から産み出される秘密なのかもしれません。

早速、このiSkillsの知見を現在卒論を書いているiSeminarのメンバーに還元したいと思います。

(2018.11.14)

★今回の教訓:時代は進化している。

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オックスフォード通信(231) i-Seminar 23回目:オープンセミナー

23回目のゼミはオープンセミナーでした

事実上3日連続のゼミとなりましたが(土・日=冬合宿)、ゼミメンバーには(インターネットで見る限り)疲れは微塵もみられません。若いと言うことはまずそれだけで素晴らしいことです。ゼミメンバーの張り切った様子が少し疲れ気味も私を勇気づけてくれます。

本日のゼミもリトリートセンターのような音声の反響が残っていていました。これまではBluetooth Speaker(BOSE)に接続したためと思っていたのですが、Facetimeの問題かもしれません。オックスフォード側のマイクとスピーカーが適切に切り替わらず、私が話をしている間も同志社女子大学側の音声が聞こえてしまうエラーなのかもしれません。

さて、いつものVermont Talk(Small Talk)、Words of the Weekに続いて、ゼミ紹介ビデオ(1分)とこれまでの歩みビデオ(2-3分)が、ゼミメンバーの紹介に続いて放映されました。この日のConvener(司会者)はMさんとRさんでしたが、K先生に休養していただいているということもあるのかもしれませんが、100%以上の責任をものともせず堂々とした進行ぶりでした。あらためて、学生に任せることが重要だと思いました。教員がいるから学生が力を発揮できない場面も多くあるように思います。

私の失態(?)はゼミメンバーの紹介の際に私も紹介されているのに気づかず、ゼミメンバーから「何か反応してください」とせっつかれてしまったことです。このスライドは実は土日の冬合宿のリモデルだったのですが、その際インターネットが上手く接続されておらずこのスライドの段取りが分かっていなかったことと同志社女子大学側のMacカメラが(気を利かせて)ゼミ参観者の方を向いていたことによります。このMacカメラの視野と人間の視野を比較すると120度:170度くらいの差があるようにも思います。しかし、このようなbumpは何事にもあるものです。

その後、ゼミについてのQ&Aを4つのブースに分かれて、参観者が好きなところを訪問して自由に相談するというスタイルが取られました。これも昨年、中学生を大学に招いてのJ-TEC(Junior high school students Teaching English at College)の応用です。各ブースにはお菓子がおかれています。これは冬合宿で残ったもの、いえその転用です。このようにこれまでの経験を臨機応援に柔軟に活用することができるのがこのゼミの強みでもあります。またあらためていろいろな経験をしておくものだと思います。その経験は分野を超えて上手く応用されていきます(形式陶冶・トランスファー)。まあ考え見ると大学生活そのものが卒業後の生活のための基礎と考えると、大学時代に失敗を含めてありとあらゆる経験をしておく必要があることを実感します。

この日のゼミではすべて学生が自分達で進めていったのですが、ひとりひとりの顔がいつも以上に輝いて見えました。それは自分達で進めているという緊張感と責任感も作用していたのかもしれませんが、自分達がこれまで積み上げてきたゼミを誇りに思う気持ちから来ているのではないかと思いました。その誇りが、後輩となる次期4回生や3回生に自信を持って自分達のゼミを薦めることができたのではないかと思います。教員としてはこれ以上に満足感を覚える瞬間はありません。

この秋学期、セッションでは各チャプターの発表をしながら、ゼミ写真撮影、スポーツフェスティバル、シェークスピアプロダクション、冬合宿と怒濤の行事の連続でした。その行事ごとにリーダーグループが入れ替わってきました(固定リーダーを作らない方がいいことの方が多いです)。ゼミメンバーは大変だったとおもいますが、一方で得るものも多かったように思います。

このいい伝統をこの日のオープンセミナーに参加してくれた中から応募してくれるであろう次期19期生、20期生が受け継ぎ、更に発展させてくれるものと信じています。

ゼミ伝統のバトンは確実に未来のゼミメンバーに受け継がれたと思います。

(2018.11.13)

★今回の教訓:風の噂でしか知らなかったことだが今年はなぜかこのオープンセミナーを学科として実施していないらしい。きっとシラバスをじっくり読めばゼミの内容が分かるとかの考えから来ていることだろうが、学生軽視(教員中心)の詭弁もいいところである。では講演会はなぜあるのだろう。本をじっくり読めばいいわけだが、そうではない。その人の声を聞き、雰囲気を味わうことで伝わってくるものがあるはずだ。特に、本年度、i-Seminarをしていて、Face-to-face の重みを実感している。またたった1回のゼミで何が分かるかという議論もあるかもしれないが、就職活動の面接官はほんの1分話をするだけでその人の人となりが大体わかるものだ。それは大学の推薦入試の面接でもしかりだ。学生の直感はするどい。ほんの1分でもそのゼミに足を踏み入れるだけでそのゼミの空気が分かるだろう。そもそもゼミは講義と違って、議論やインターラクションに価値があるわけだから、教員と学生、学生同士がどのようなやり取りをしているか、どのような人間関係を作っているかを見ないと見誤ることとなる。そのようなことはシラバスからは分からない。シラバスを読めばという意見はゼミの本質が分かっていないからではないか。結局、風評(どのゼミが厳しいとか、そうでないとか、風評というと私の来年度ゼミは開講されないとの噂だったそうだ)を頼りに登録をしてしまうことになる。結局損をするのは学生だ。自分の予想と期待と異なるゼミで1年過ごすことになるからだ。オープンセミナーをしないのなら、大学のオープンキャンパスもやめればいい。大学案内を読めばいいからだ。何事もクローズよりもオープンの方が発展可能性がある。1ミリでも毎年進化しないといけない。これはこの若ゼミにも当てはまることで現状に満足したところから後退が始まる。なぜなら現状があるのはまだ結果に表れていない前向きな努力のおかげである。前向きな姿勢を失った瞬間から組織の後退が始まるのは企業も大学も人間も同じ事である。自戒としたい。

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オックスフォード通信(230)錦織とフェデラー

テニス Nitto ATP Final Tour をロンドンまで見に行ってきました

冬合宿あけでかなり体力を消耗していたところではありましたが、いつも学生諸姉に “Never miss an opportunity to be fabulous!” と言っていますので、第一日目の好カード「錦織対フェデラー」を逃してはいけないと思い、体に鞭打って出かけました。

11/11は Remembrance Day ですが、本年は第一次世界大戦 (WWWI) 終了から100年目の記念日ということで仮眠から目覚めてBBCをつけるてみるとエリザベス女王からチャールズ皇太子、ウイリアム、ハリー夫妻といったイギリス皇室の面々がテレビに映し出されていました。100年目ということで恐らく例年よりも盛大な式典になっていたのでしょう。最後はイギリス国歌斉唱ですが、エリザベス女王だけは歌わないのですね。God save the queen と言っているわけですので歌える訳はないのかもしれません。戦争でなくなった人を弔うのは当然のことですが(フランスには先進国の指導者も集まっていました)少し違和感も感じるものがありました。それは出てくるのは軍人ばかりで戦争で亡くなった一般市民はその弔いには入っていないという点です。第二次世界大戦に比べて一般市民の死者は少なかったのは事実ですが、かなりの数の市民が犠牲になっています。以前のブログにも書きましたが、この国(イギリス)では100年前からパラダイムシフトすることなく同じ思想がつながっていると思います。それは戦争に負けたことがないため、戦争を反省する機会がなかったのでしょう。

さて、その式典がロンドンで行われているので交通規制が多くなされているだろうと予想しながら、Thorn-Hill Park からバス(Tubeが丁度来たのでそれに乗りました・このブログも同じTubeのバスの中で書いています。ロンドンでのバスの降乗車にはMarble Archが便利です。X90とTubeという同じロンドン=オックスフォードのバスが停車します)に乗りました。多少の混雑はあるものの1時間半で到着。到着してみると Remembrance Day の跡形は全くなく、Marble Archから歩いたBond Streetの辺りはもうクリスマス一色という感じでした。日曜日ということもあったため、かなりの人出で混雑していました。

ATP FinalツアーはO2アリーナというロンドンでは少し西にあるコンサートホールで開催されていました。チケットは午後12時~、午後6時~、または両方という設定です。午後6時からのチケットを選択したのですが、最初がダブルス、その後シングル1回戦という順番です。

会場はほぼ100%、ところどころにいる日本人(しかしかなりの日本人が見に来ていたように思います)を除けばフェデラーの応援でした。フェデラーがサービスエースを決めると割れんばかりの大声援です(Make a noiseというサインがでて、何dbなのか表示がでるようになっています。錦織がいいプレイをしてもそれは出ませんでした)。

淡い期待をもちながら、横に座ったスロバキアから来たというアンドレといろいろと話をしながらダブルス→シングルスと試合を観戦。そしてついにその時が。アンドレはフェデラーをみるためにわざわざスロバキアから飛行機に乗って昨日到着したと言っていました。恐らくそのようなファンが大多数だったのでしょう。アンドレ(英語が上手くいろいろと話をしたのですが、きっかけはiPhoneの充電用ケーブルを持っていないかというものでした。ついでに充電器自体も貸してあげる羽目に)。アンドレにiPhoneでの写真の撮り方もご指示頂きながら(Live撮影がテニスの試合には向いているとのこと。あとからショートビデオの中からいい部分だけを写真として切り取るそうです。いいのですが、ただ、どこからどこまで写真を取っているのか、テニス会場のようなうるさい場所ではその判断が難しいです)、いいショットだった、あそこにスロバキアの旗が見える(フェデラーの奥さんはスロバキアの出身で後にスイスに移り、シドニー五輪でフェデラーと知り合ったそうです)、あそこにフェデラーのお父さんがいる(彼は2003年にフェデラーの試合を見て以来ぞっこんとなったそうです)、などと解説を聞きながらゲームに集中していきました。

第一セットはタイブレークの末,7-5で錦織の勝利。そして第二セット。あきらかにフェデラーがいらだっているのがわかりました。調子が悪かったといえばいいのでしょうか?錦織にサービスを破られ、錦織の勝利まであと1セット。後のインタビューでも答えていましたが、small change をしてみようと(そのchange自体の中身については語っていませんでした)この試合に臨んだ錦織の勝利で、セットカウント2-0で見事錦織の勝利となりました。

会場は割れんばかりの大声援です。

あらためてベスト10以内のプレーヤーのテニスは面白い、しかもその人の調子よっていくらでも下剋上はあり得ることが証明された日でもありました。

この日の(生で見るのは初めてですが)錦織は多少のムラはあるものの落ち着いていたようにおもいます。海外で活躍している日本人を目の当たりするのは(何度も書いていますが)勇気づけられるものです。海外で日の丸を見ても違和感を感じることはありません。それは恐らく純粋に日本人を応援しているからであって、軍国主義を復活させようとか、戦前や教育勅語を復古するような邪険を感じさせないからでしょう。

試合がおわって日本人と顔を合わせるとみなさん晴れ晴れした様子でした。自然と「よかったね」といいながら見知らぬ者同士がハイファイブをしたり握手したりしていました(私も)。

(2018.11.12)

★今回の教訓:海外で活躍するためには英語も必要なのは事実。

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オックスフォード通信(229)i-Seminar Winter Overnight Special(コンテンツ・メッソド編)

インターネット合宿は学生の自主性を高める

今回、K先生もTAのKさんも2日間ともご参加頂いたのですが、実質的な合宿の計画・進行・運営はほぼすべて学生自身の手で行われました。これまでは「待てずに」私が指示を出したりすることが多かったのですが、インターネットではさすがにそれはできないので(カメラの前の状況しか分からないため)学生自身が自分達で動かないといけないと思ってくれたのだと思います。これはゼミにとってもとてもいいことだったと思います。

教師はなかなか「指示病」からぬけることができないものです。時にそれを義務と考えてしまいますが、学生や集団としてのゼミの成長を奪ってしまっていたのかもしれません。

今回の合宿で特徴的な点をざっと挙げておきたいと思います。

1. ゼミメンバー17名全員が遅刻もなく(これも例年にないことです)参加できたこと

2. ひとり30分の発表(質疑応答を含め)を実に17名分、最後のK先生と私のコメントを入れると9時間の発表に真剣に参加することができたこと

3. 発表は全て英語、質疑応答も時々日本語が混じったがほぼ英語でおこなったこと

4. 卒論の最初から謝辞まで全編を通して発表することができたこと

5. 最後のK先生のコメントにもあったように大学院に迫るような質の高い研究内容であったこと

6. K先生が細かな質問ができるほど緻密に構成された卒論になっていたこと

7. いい質問がフロアからでたこと

8. 司会(Convener)、指定討論者(Discussant)が上手く機能し、時間を有効につかうことができた

9. 時間を守り、時間の管理もきちんとできたこと

10. 楽しく合宿をすごすことができたこと

11. 開会式(私はインターネット接続問題でミスしたけれど)と閉会式がとてもよかったこと

もちろん問題点もあったと思います。これについては月曜日のゼミで議論する予定ですので、その後アップロードしたいと思います。

2日間という短期間でしたが、ゼミとしては卒論のめどをつけることができた秀逸な合宿になったと思います。合宿については後日もう少し書き足したいと思いますが、あらためて2日間お世話になったK先生、TAのKさん、びわこリトリートセンターの皆様、ゼミの合宿コミッティーの皆さん、そして熱心にご参加頂いた18期生全員に感謝したいと思います。

PS. 閉会式で流されたスライドショーには感涙でした。

(2018.11.11)

★今回の教訓:冬合宿、成功裏に終了!f:id:wakazemi:20181114011615j:image

オックスフォード通信(228)i-Seminar Winter Overnight Special(インターネット関連編)

冬合宿に同志社びわこリトリートセンターに来ています

この時期の合宿は若本ゼミの伝統行事で3期生からスタートしていますので、今年で実に16回目となります。さて、もちろん生身では参加できませんので、インターネットの接続状況が一番の気がかりでした。

この18期生は春合宿(本年3月)に一度来ていてWifi接続状況がよくなかったことをTAをしてくれているKさんが私にリマンインドしてくれました。そこで有線LANケーブル接続を考えたのですがMacBookの問題点はUSB-Cの口が一本しかないことです。有線と充電、最低2本のジャックが必要となります。そこで購入を検討したのがUSB-C用のアダプタです。

最終的にはSatechi V2 マルチ USB ハブ Type-C パススルー(充電 4K HDMI出力 カードリーダー USB3.0ポートx3)というものでした。これに更にミニジャック用(Type c 変換 アダプター ジャック 変換 ケーブル 2 in 1 イヤホン 充電 アダプター タイプC 3.5mm ヘッドホン 変換 ケーブル 通話対応 音楽聞きながら充電 (シルバー))を購入し、Bluetooth対応のBOSEスピーカー(研究室配備済)がつながらない際に有線で出力できるよう万全の体制で臨みました。

結果として有線LANはマックではつながらない(リトリートセンターの問題)、スピーカーへの優先接続はそもそもミニジャック用のアダプタがUSB-Cアダプタに上手く接続できないということで今回購入した2点はほとんど出番がありませんでした。

ただ、Wifi接続は素晴らしく向上していて大学で接続するよりも安定していました。2日間、約9時間のセッションで止まったのは2-3回のみという優れものでした。音声は無事、Bluetoothから出力できたのですが、Facetime-Bluetooth接続の問題点も出て来ました。それはBluetoothスピーカーから音声を出力する際、大学の教室で行っているApple TVと比較して1秒程度のずれが生じることです。すると、私が話す(この時はオックスフォード側Macのスピーカーは自動的にOFF)→リトリートセンター・・・ズレ・・・1-2秒経って私が話をしたことがBluetoothスピーカーから流れる、すると毎回ではないのですが、この自分の声がリトリートセンター側で話をしたこととしてリトリートセンター→オックスフォードへ送信されるという状況が生まれてしまいました。

手短にいうと、自分で話したことを聞きながら次の話をする、自分が話をしたことを1-2秒後に聞きながら話し続けるという奇妙な状況がうまれてしまうということです。これはとても話しにくい。特に、英語で話をしていると、自分の話した英語をつい、聞いてしまうので話し続けられなくなってしまいます。この奇妙な状況はまた別の目的で利用することもできると思うのですが、究極の選択として、自分が話をしている時にはスピーカの音量をゼロにするようにしていました。

こうすると話し続けることはできるのですが、聞いている人の反応が全く判断できずこれもまた話しづらい事実を認識しました。

とはいえ、最初はインターネットで参加することすら駄目だろうと思っていましたので大成功といっていいと思います。
こうやって合宿ですらインターネットで参加できる時代になったのだと、先日のCerf さんの講演を思い出していました。

(2018.11.10)

★今回の教訓:コミュニケーションしている際には自分の話した声を0.000X秒くらいのズレ(骨伝導)で聞きながら話をしているが、インターネットを介すると時にその誤差が大きくなりコミュニケーションできにくくなる。f:id:wakazemi:20181114011956j:image

オックスフォード通信(227)エジンバラ紀行(3)エジンバラ大学

エジンバラ大学に行ってきました

本当はこの大学のG先生にお会いしたかったのですが予定が合わず大学のみの見学をしてきました。最初に訪れたのが図書館。エジンバラ大学はオックスフォードとは異なりユニバーシティになっているようで全体でひとつの大学のようです。その分、オープンで一体感が感じられます。図書館も近代的で巨大な、私達が想像しやすいものが用意されています。

ビジターの登録をして中にはいるとどの机も学生・院生・研究者で埋め尽くされています。コンピュータのあるところはウインドウズマシンとマックが半々くらいの割合で。同女のラーニングコモンズのようなグループ学習スペースも所々に用意されていたり、ワークショップが常時開催されているのでしょう、特にIT関連の(恐らく)無料コースが用意されているようです。

インフォメーションで教えて頂いた学生会館もまたいい感じです。バーとカフェテリアが合体したような構造になっています。ここにも各自のパソコンを広げた学生の姿が。

日本のラーニングコモンズも図書館も最近では学生で賑わってきていますが、このエジンバラ大学の比ではありません。オックスフォードもそうですがあらためてイギリスの大学が学生によく勉強するように仕向けていることが分かります。

大学は実は街のメインストリートとつながっていて、大通りを歩いて行くとエジンバラ城の前の通りに出て来ました。エジンバラの街では所々でバグパイプを演奏している人を見かけます。

イギリスにありながらエジンバラは独自の文化(言語=ゲール語、音楽、考え方)を保持しているように思います。だからこそ多くの観光客を引きつけるのでしょう。

エジンバラの街を歩きながら、すこし突拍子もありませんが、日本人が目指すべき英語のモデルを見つけたように思います。それはヨーロッパ人の英語です。ヨーロッパでは多くの母語がありますが、それに加えて英語、また近隣の言葉を話します。(このブログは後日書いているのですが)、例えば、ATPファイナルツアーの錦織の試合でであったアンドレは、スロバキア語(母語)、英語、チェコ語、ドイツ語の計4ヵ国語を話します。英語にはそれほどの思い入れも買いかぶりもなくインターネットのようにコミュニケーションのための基盤という感じです。それほど力が入っていないため、失敗してもそれほどガッカリすることもなく、完全でなくても、インターネットが遅くなったり止まったりすることがあるように当たり前のことのように思います。

日本であれば、英語の教師だったら、英文科卒だったら、6年間も英語を学んだのだからと力の入ることが多くありすぎます。その力の入り方は、心理的にネイティブ・スピーカーに対するコンプレックスになっていきます。ヨーロッパの人達の話す英語を見ていて、コンプレックスのかけらも見当たりません。イギリス人が偉いわけではないと思っているようです。

日本人で英語を使う人はどこかでアメリカ人やイギリス人を崇拝してしまうところ、そこまで行かなくても英語のネイティブ・スピーカーが言ったことならそれが正しいとおもってしまうところがないでしょうか。

ひとことで言うと、ヨーロッパの人のように英語を使う、このモデルを掲げて、ヨーロッパの人達がどのように英語を学び、使っているか、ドイツ、フランス、オランダ、スイス、ベルギー、チェコ、オーストリア、スロバキアなどの国で英語をどうやって使っているのかを検討してみると言いように思います。ひと言でいうと、「日本人の英語ー欧米へのコンプレックス」という図式で表すことができるかもしれません。

なぜならいつまで経ってもネイティブ・スピーカーになることはできず、その必要もないからです。逆に、日本語を話す外国人に日本人と寸分違わぬ日本語を話すことを期待することはないでしょう。

逆に、エジンバラのように、私達も独自の固有の文化を保持しながら英語を使いこなす、そのようなことが求められるのではないかと思います。ヨーロッパ人の英語をグローバルリンガフランカとしての英語(EGLF)のモデルにということです。

エジンバラ城の見学の最後に牢獄を見せてもらいましたが、ナポレオン、フランス・アメリカ独立戦争の古来より使われてきた牢獄に見入りました。ここでもエジンバラはヨーロッパのひとつであることを実感します。

日本も世界のひとつであることを実感しながら着々と英語能力を身につけていけばいいと思います。

(2018.11.9)

★今回の教訓:世界遺産の Forth bridge(フォース川にかかる橋)もエジンバラに。わざわざ見に行かなかったが、飛行機からチラリと。このイギリス自体が旅のようなものだが、そこに安住することなくいろいろな場所に出かけることが重要だ。

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オックスフォード通信(226)エジンバラ紀行(2) CranachanとスティーブンソンComments

エジンバラの人は気さくで親切です

旅行をしていてそれほど多くの方と話をするわけではないのですが、でもホテルで、パブで、観光地で少し話をすることがあります。その端々からその人となりが伝わってくるのは面白いものです。

最近はまずホテルに着くと<span class=”deco” style=”color:#FF0000;”>ホテルのスタッフにその街の美味しいレストランを聞くことに</span>しています。そしてなるべくその地方の料理を食べることのできるお店を。その際に料金で高いところから手頃なところまで3つほど教えてもらうと完璧です。

エジンバラでも到着してすぐにホテルに向かい、美味しいランチの店を教えて頂きました。これまでの経験に違わずリーズナブルな料金で(2品どれでも £11といった感じです)エジンバラの美味しいランチを頂くことができました。このテクニックは日本人がバイブルにしている「地球の歩き方」よりも安くて美味しい店に確実にたどり着く方法だと最近は確信しています(9月ウイーン・プラハ・ドイツを訪問した際にももちろん活用しました)。

このお昼をたべたHowiesもまたそのようなお店でした。11:30くらいに行くと12時からなので出直すようにと。でも気になって戻って12時に念のために予約をしておいて良かったです。12時少し前に戻ると日本の人気レストランのように外に人がイスに座って待っています。中に入ると結構広い店内はどんどん人で埋まっていきます。

ここでも店員さんの受け答えがオックスフォードやロンドンよりも親しみがこもったもののように思います。するとビールも料理も美味しく思えるから不思議です。

夜に訪れたDeacon Brodie’s Tavern では更に人情味のある女性店員に会うことができました。この店は予約ができないということだったので、小雨が降る中お店に急ぐと続々と客が入ってきます。1Fがパブで2Fが食事ができるレストランという構造。2Fに行くと40分待ちとその愛嬌のある店員が。14分では?というと強調して40分と。あきらめて帰ろうと思ったのですが、そういえば昔トロントのレストランでよく一杯飲みながら順番が来るのを待っていたことを思い出し、一杯のパブで席を何とか譲ってもらって待つことに。再度2Fに行くとニヤリとしてその店員が40 minutesといいながら日本のレストランであるような順番が来たらブザーで知らせる Pager のようなものを渡してくれます(イギリスで初めてみました)。ビールを飲み始めて待つことなんと5分少々でブザーが鳴ります。2Fにいくとその店員が<span class=”deco” style=”font-weight:bold;”>短い40分だったねえと笑いながら席に案内</span>してくれます。この辺りが旅の面白いところです。

店内には Robert Louis Stevenson の絵がいくつも。聞いてみるとこの店に来ていたかどうは定かではないけれど、この店の近くに住んでいたとのこと。そう Treasure Island (1883) や Strange Case of Dr Jekyll and Mr Hyde (1886) で有名なスティーブンソンです。

デザートで勧めてもらったのがクラナカン(Cranachan)というヨーグルトに蜂蜜とウイスキーが少し入ったものです(よく考えるとホテルの朝食のデザートにも似たものがありました。ウイスキーは入っていなかったけれど)。その店員さんにエジンバラは好きですか?と聞いてみると私はエジンバラから少し離れた街の生まれでずっとそこで育った、エジンバラは大きな街ですきではないとのこと。

なるほど、なるほど、と思いながらクランカンを頂きました。

(2018.11.8)

★今回の教訓:訪問するとその街で生まれた作家や作品を読んでみたくなる。その意味では文学は奥深い。私もかすかにスティーブンソンの名前を知っていたからこそ、Tavernでああ、と思うことができたのだろう。そう思うと文学概論などの授業はイヤでも大学生に教え込む必要があるのだろう。ただし、私のような体験談付きで(後日役に立ったよ、と)。f:id:wakazemi:20181108204324j:image

オックスフォード通信(225)エジンバラ紀行(1)

エジンバラに来ています

最近はすっかりEasy Jet での移動です。これまで日本で LCC に乗ってこなかったが不思議なくらいです。飛行機はいつも満席(格安の上に余った席は直前に更に安く売りさばくのだと思います)。LCCの問題点は飛行機に乗るのがゲートから直接ではなく、バスで移動やタラップをあがっていくということくらい(このブログはエジンバラから帰った後に書いているのですが、帰りの飛行機のように雨が降っている場合には、雨よけがあってもある程度は雨の中を歩かなければなりません。でも旅行でもそんなことはザラにあるので私には問題ではありません)。

エジンバラの空港からはトラムでCity Centreに向かいます。オックスフォードやロンドンと異なるのは車掌さんが常駐していてチケットを確認していること(もっともオックスフォードにもロンドンにもトラムはありませんが)。

バスに乗り換えてスーツケースを足下においているとおばさんから「そこに置くのではなくてスーツケース置き場に置くこと」と厳しいご指摘が。イングランド同様、見知らぬ人にも分け隔てなくビシビシと注意されます。これはイギリスの美徳かもしれません。ただおばあさんの英語はかなりスコットランドアクセントがあって2回聞かないと言っていることが分かりませんでした。

バスの中からは壮大なエジンバラ城が。エジンバラやグラスゴーの天気はいつも雨マークの印象がありますが、この日も雨の降った後の曇りの状況。でも山の頂上に鎮座するお城は気品のある感じがしました。

前日朝3時までゼミメンバーのドラフトを読んでいたため睡眠時間50分くらいで飛行機に乗ったためかなり眠かったのですが、ホテルで荷物を預けた後すぐにエジンバラ城に向かい、その途中にある Whiskey Experience というアトラクションに行ってみました。

ここではアミューズメントパーク風に、ウイスキーの作り方から最後は試飲までさせてくれるのですが、そのプレゼンテーションの仕方がイギリスで見た中で完成度が最高のものでした。最初はゴンドラ風のブースに乗ってウイスキーのでき方を見て回り、次にインストラクターが約20名の参加者に説明をしたりしながら、ブレンディングルーム風の部屋で実際に5地域のウイスキーの試飲をさせてくれる。最後にはこの写真のウイスキーのコレクションルームでさらにウイスキーの試飲(ウイスキーグラスお土産のにいただきました)。以前、インバネスを訪問した際にウイスキーの蒸留所でウイスキーの製造過程を見学したのとはまた趣の異なる見学となりました。

街に出てみるとウイスキーショップが至るところにあります。一軒、中に入ってお話を聞いてみるとやはりスコットランドの地域によって例えばスモーキーかどうかなど特徴は大きく異なるそうです。アイラ島(Islay)はスモーキーで有名なところ。試飲させていただくとその特徴がよく分かります。 一本買って帰りたいところですが、今回LCCで手荷物なし(機内持ち込みのみ)できているため、大きな便は飛行機に持ち込みが出来きません(このあたりがLCCの辛いところ。もちろん料金を払って手荷物ありにすればよかったのですが、料金に加えて荷物がターンテーブルからでてくるのを待たなくてはいけません。しかし結果的には帰りの飛行機、行列に並ばず最後の方に搭乗口を通ったため、先に機内に入った乗客の機内で荷物が一杯になってしまったようで、タラップのところで(無料でしたが)荷物を預けさせられました。

これは翌日2日目ですが、昼食の際、ドリンクの欄を見ると、ビール、ワインにならんでウイスキーも。昼からウイスキー?とも思ったのですが、郷に入りては・・・を固く信じているので、注文しようとすると、アイスがいるかどうかと聞いてくれました。オンザロックは日本だけかとお思ったのですがこちらでもそのような飲み方はあるようです(ただ水割りはありません)。

Whiskey Experienceで教えていただいたように、色を見る、匂いを嗅ぐ、グラスを回してウイスキーの筋がどのくらいの太さでできるか見る、味わう、という手順で飲んでみたのですが、お店で注文する際にはへたをすると一気に飲めるくらいの量しか入っていないのでそのチビチビのむというのが難しいようです。

オックスフォードのあるイングランドはエールビールが主流、エジンバラはビールももちろんあるもののとウイスキーが根付いていることを実感しました。

(2018.11.7)

★今回の教訓:街のシンボルは重要だ。エジンバラ城はお城という以上にスコットランド人の精神的シンボルなのだろう。日本でそれにあたるものは何だろう。そのシンボルに歴史がありドラマチックであり多くの人が共感するストーリがあればあるほどその求心力は増すものだ。さながら京大では時計台、同女では栄光館、京都では鴨川といったところか。f:id:wakazemi:20181107145111j:image

オックスフォード通信(224)楽観主義者の悲観

Romanes Lecture: Dr Vint Cerf さんのレクチャーに参加してきました

このレクチャーの中身もそうですが、最初の挨拶にもあったように1892年(日本の明治時代中期)に始まった伝統のレクチャーらしく、講師は2名の大学の杖を持った人が先導し(レクチャーの間中、杖をフロアに立てて聴衆の方に向かっていました)、入場と共に、”Please rise” と全員が起立し、入場が終わると “You may sit” と座らせてもらえるなど格式を感じます(終わりも同様でした)。

シェルドニアン・シアター自体重みを感じる場所ですが、一層という感じがしました。しかも写真は厳禁、素直に指示に従うことにしました。レクチャーが始まるときには最前列に座っていたガウンを着た2名の大学関係者(おそらくどこかの教授)が帽子を取って挨拶をします(レクチャーの終わりにも)。

Dr Vint Cerf はインターネットのCo-Founderという肩書きが示すようにかなりの高齢でしたが、話し方はハッキリして時々ジョークも交えながらの30分間のお話でした。春がヒラリークリントンで(インターネット中継で見ました)その時はヒラリーだから30分で質疑応答もないのかとおもったのですが、このロマンスレクチャー自体がそのような形式のようです。

インターネットの進化の歴史を縦軸に個々の出来事を横軸にした論理的なお話でした。インターネット自体がアメリカで戦争を想定し軍事用コンピュータを接続したところからスタートしたことなど時々年代が聞き取りにくかったのですが、インターネットは約50年間の歴史を持っていることをあらためて実感しました(実際の開始は1980年代ですが)。

なかでも2007年のiPhoneの発売以来、スマートホンのインターネットへの占有率は高まる一方で現在では50%に上ると述べておられました。またあらためて、Cyber-Spaceという言葉について考えるきっかけになりました。SNSをはじめ、現実を投影するひとつの世界が存在しているということです。その中でSNSは、misinformation/disinformationにあふれている、このセキュリティーをどうするのかという話にも言及がありました。またインターネットは電気に依存していることも事実です。電気が使えない状況ではdisasterに陥るというのはコンピュータを自宅以外で使っていると実感するところです。

新しい話というよりは、インターネットを作った伝説の人から直接、これまでの経緯と今後の課題をお聞きしたというところに意義があるのだと思います。オックスフォードならではの「大物」のお話を拝聴した晩となりました。

(2018.11.6)

★今回の教訓:サイバースペース、どこかで(既に?)現実世界と逆転する時代がくるのだろうか。Vint Cerf は自分は楽観的な人間だがインターネットの将来については Not Optimisticと言っておられた。ところで楽観主義者の悲観と悲観主義者の楽観ではどちらが楽観的だろう?f:id:wakazemi:20181106173852j:image

オックスフォード通信(223)iSeminar 22回目

いよいよ今週末は伝統の冬合宿、その準備のセッションとなりました

ワカモトゼミでは3期生よりこの11月の時期に冬合宿と称して(3-4回生の夏合宿は主としてレクレーション [本年度は私が不在でもゼミメンバーでBBQに出かけていました。さすがです]、春合宿は4回生の卒論の準備、そして冬合宿は卒論全体の包括的な発表の場となります)同志社びわこリトリートセンターの特別室をお借りして合宿を行っています。

過去のさまざまな思い出が去来しますが、この冬合宿はどの期も思い出深いものがあります。時期もいい頃で比良山山系の紅葉が綺麗な時期でもあります。

今年はついにiSeminar合宿としてインターネットで私も参加することになっています。センターのWifiは春合宿時に(TAのKさんがよく覚えていてくれました)接続が悪かったため、MacBookのひとつしかないType-C USBのアダプタを購入しました(アマゾンがあるのでイギリスから日本のアマゾンに注文→同志社女子大学事務室に到着→TAのKさんがピックアップといい連携が取れています)。

本日の後半のゼミで試してみましたが、アダプタを付けてもスルーでUSB-Cを通して充電できることがわかりました。また従来から研究室配備の BoseスピーカーにBluetooth経由で接続も確認。

春学期はこのチェックなどに時間がかかりましたが、TAのKさんを中心にゼミメンバーのAさん、Mさんがよく動いてくれるのでテキパキとチェックも進みます。Boseスピーカーの特徴は「時差」です。Apple TVやHDMIと比較して転送に1-2秒の時間がかかるようで、自分が話した音声を一緒に聞く感じがします(Apple TVなどの時には自分の声はエコーのように聞こえることはありません)。多少の問題はありそうですが、何とかびわこリトリートセンターでもiSeminar冬合宿が実施できそうな目処は立ちました。

さて、本日もFacetimeは3度、LINEビデオも3回フリーズしました。少し気恥ずかしいのはフリーズした際に再接続するようにLINEにメッセージを送るのですが(同志社女子大学側はフリーズしていることに気づかない事が多い)、間違って1回前のメッセージのやりとりをしていた人にそのメッセージを送ってしまうことが有ることです。以前はAさん、本日はTAのKさんに送っていたことに後から気づきました。

iSeminarでは教師の役割だけでなく、大げさにいうとディレクターやADの役割も一人でこなさないといけないところが難しく面白いところです。

いよいよゼミは卒論タイトルを決め、天王山のChapter 5(Discussion)に入ります。これが終わると大学は学園祭、EVEです。そこまでに卒論のめどを付けなくてはいけません。

Now is the time! です。

(2018.11.5)

★今回の教訓:人生にはここぞという時があるものです。気合いだけでは乗り切れませんが気合いがなければ乗り切ることもできません。f:id:wakazemi:20181105204413j:image

オックスフォード通信(222)冬の花火、Guy Fawkes Day

公式には5日ですが週末ということもあり金曜・土曜日の晩(11/3/4)に花火が上がっています

Guy Fawkes Day とは1605年にカトリックの復権を狙ってプロテスタントに反旗を翻し、爆弾を仕掛けようとしたGuy Fawkesが逮捕されたのを記念して始まったお祭りだそうです。Guy Fawkesは処刑されたそうですが、このお祭りでは彼を見立てた人形 (effigy) や木の塊に火を付けて燃やすそうです(オックスフォードではSouth Parkでそのお祭りが開かれているようですが寒いのでいくのを止めました)。またこれに合わせて花火がイングランド中で上がるそうです。

フラットは幸い3F(イギリス的には2F)にあるため昨晩も今晩もベランダから花火が上がるのが綺麗に見えました(ちょうど木の葉っぱが落葉して見やすく好都合です)。しかし、妙なお祭りだと思います。花火はいいとして bon fire (たき火)にしてGuy Fawkesが逮捕されたのを祝うとは。

私からするとプロテスタントもカソリックもキリスト教で多少の宗派が異なるだけのように見えるのですが、イギリス国教会のローマカトリックに対する並々ならぬ執念を感じます。しかし考えてみると北アイルランド紛争(20年前の1998年に一応の終結)はプロテスタント(北アイルランド住民)とアイルランド(カトリック)の戦いでもありました。普通に考えると北アイルランド地域はイギリスから独立してアイルランド に併合されるのが筋だと思うのですが、それを許さなかったのが宗派の違いなのでしょう。おなじ宗派の中の違いの方が、仏教とキリスト教のように大きく異なるよりも協力しにくいのは他の枠組みの中でも頻繁に見られるパターンです。

ただおかげで季節外れの花火を楽しむことができました。

花火は日本と同様の打ち上げ花火ですが、やはり連発の技に関しては日本に一日の長があるようです。

ちなみに、Hi, guys! のguyはこのGuy Fawkesに由来するという説があるそうです。

イギリスは折しもBrexit、EUからの脱退を巡って混沌としていますが、その言い出しっぺの張本人のBoris Johnson の人形をこの日、燃やすところもあるようです。

新聞Gardianもクリスマス特集を組んでいました。まあ、本格的な冬の訪れを告げるお祭りなんでしょうね。

(2018.11.4)

★今回の教訓:そういえば外国でみる花火はニュージーランドのお正月以来。花火はどこでみてもいいもの。

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オックスフォード通信(221)Resilience

Resilience(回復力)に関するContinuing Education棟で開催のセミナーに参加してきました

まあ、オックスフォードは行っても行ってもはじめての学部や建物ばかりでスマートフォンの地図を見ていくのですがなかなか行き着きません。本日も余裕を持って出かけたはずなのに到着は1分前でギリギリでした。

アットホームなムードでコーヒーとクッキーを頂きながらのセミナーです。ただトピックが日本が数々の災害からいかにResilience(回復力)を持って復興してきたのかというものだっただけにいつもよりも集中してお話をお聞きしました。

Resilience はsustainability(持続可能性)と並んでいろいろな分野で重要なキーワードになっています。特に環境問題や災害復興の分野では定義は難しいものの(何かとよく似ています)有効なキーワードであると説明されていました。

本日のセミナーには参加していた日本人は私一人だったのでもし誤解があるのなら指摘させていただかないといけないという変なプレッシャーもありました。少し普段とは違うマインドセットになりました。

話は雲仙普賢岳の火砕流の話から始まり、なぜか阪神淡路大震災を飛ばして東日本大震災の話になりました。

恐らくロシア系の研究者で現在はオックスフォードにポストを持っている見識のある研究者だと思うのですが、事象の報告と、建物の復興=Resilienceというやや表層的な見解に終始しているようにも思いました。実際に現地に足を運んで調査をしておられる点は評価できるのですが、なぜ復興したのかという、Resilienceの部分についての見解をもう少しお聞きしたいようにも思いました。

今回、あらためて、私達日本人は世界でも飛び抜けて、火山や地震、災害のの多い国に住んでいることを再認識させられました。併せて債務の飛び抜けて多いことや人口減についても言及されておられました。オックスフォードで日本についてのレクチャーを受けるとは妙な気持ちです。

終わった後、中国からの大学院生2名と地震の怖さはイギリス人には分からないだろうなと話をしていました。逆に言うとイギリスに住んで7ヶ月、やや暑い、11月にしては寒いということはありますが、これと言った災害のないのがイギリスなのだと実感しています。

世界から注目されているからこそ世界の英知を集めたResilienceの在り方が今後も議論されるといいと思います。

(2018.11.3)

★今回の教訓:Resilienceは第二言語習得の分野でも、大学教育においても重要なキーワード。いろいろとインスピレーションが湧く言葉だ。f:id:wakazemi:20181102174625j:image

オックスフォード通信(220)Trade off

経済学部のセミナーに参加してきました

物事には両面あるもので、例えば品物を購入する際にその製品の全体像(Object)を知る方がいいのか、それともその特徴(Attribution)を知る方がいいのか。もちろん、両方知ればいいのですが、時間的制約が有る場合には、どちらかを取ればどちらかを犠牲にしなければなりません。これを一般的に Trade Off(トレードオフの関係)と言っています。

これについて経済的な観点からの確率論のお話でした。全体像は物事の広がり(breadth)であり、特徴はその深層情報(depth)ということができます。久々にお目にかかる、例えば積分のインテグラル(∫)の式など後半は数式のオンパレードで経済ではこのような数式やtheorem(定理)を使って、トレードオフの関係にあるとき、どちらを取るべきかを確率で示すところが興味深かったです。

プレゼンテーションが終わったときはすべての終了時ということで、プレゼンテーションの間に多くの確認の質問が飛び交っていました。文系というよりは理系に近い雰囲気です。またこのセミナーは午後1時スタートだったのですが、なかなか美味しいサンドイッチとコーヒーが無料で提供されていました。

気づくのが遅いと言われそうですが、イギリスのランチタイムは午後12時ではなくて午後1時から2時の間のようです。事務職員の方がランチに出かけるのも午後1時からということが多く、それまでは気のせいかと思っていたのですが、オックスフォードだけかもしれないのですが1時間ずれているようです。

さてこのトレードオフは私の研究する学習者方略においても重要な位置を占める概念です。例えばリスニングでも細かく聞いていると次の話を聞くことが出来ずどこかで見切りを付ける決断=選択をしなければなりません。この、今分からない話を考えるか次の話のために断念するかというのもトレードオフの関係にあります。

私達は日常生活においては経験則でトレードオフに対応してきましたが、本日のセミナーの結論で示されたように、サンプルが少ない場合でxxの状況においてはこちら、サンプル数が多い場合にはこちらと数式で確率が提示されるのは新鮮でした。AIならこのような確率で判断をしてゆくのだと思います。私達も経験則だけでなくこのような確率で判断してもいいのかもしれません。

考えてみると、判断とか決断というのは、ひとつを選択して他のものを切り捨てるトレードオフをしているのだと思います。この点についてはもう少し考えてみたいと思います。

PS. 夕食にオックスフォードのウエストゲートにあるベトナム料理店Phoに行ってきました。Phoは日本のきしめんをラーメン風にしたようで美味しかったです。さすがお米で作った麺は美味です。

(2018.11.2)

★今回の教訓:トレードオフは日本語では「あちら立てれば、こちらが立たぬ」とか二律背反と言われる。

本日は英語英文学科のシェークスピアプロダクションの公演日。Break a leg!f:id:wakazemi:20181101170542j:image