オックスフォード通信(266)i-Seminar 第28回目:高名の木登り

オックスフォード通信(266)i-Seminar 第28回目:高名の木登り

高名の木登りといひし男、人を掟てて高き木に登せて・・・

とはじまる文章は高等学校の古文で必ず習う、吉田兼好「徒然草」の一節です。木登りの師匠が、木の高いところに弟子が登っている時には何も言わないでおいて、軒くらいの低いところまで降りてきたときに気をつけろというのを不思議に思ったというお話です。

これは、人生の節目の大切なことをなす時にいつも思い出す言葉です。危ないと思っている時には自分で気をつけているので大丈夫なのですが、もう大丈夫と思った時に限ってケガをしたりするのは本当のことです。

英語ではNoticingといいますが、いつもいつも注意していられないのが人間の性というものです。だからこそ危ない可能性のあるところをあらかじめ知っておくことは重要なことです。

毎年この一節を読んでいますが、本年は、古文、現代文に加えて英訳も試みてみました。

ラーニングコモンズのワークショップスペースでのゼミとなりましたが、インターネットの状態もそれほど悪くなく、割と順調にゼミを進めることができました。

毎年のことですが、いよいよ卒論提出に入ります。アポロ13号でいえばいよいよ大気圏再突入というシーンです。

何度も経験していますが、期待と緊張が入り交じる瞬間です。

高名の木登りの教訓は人生の節目、節目に生かすことができる。

PS. ゼミの冒頭は若ゼミらしく、クリスマスパーティーを開催してくれました。硬軟取り混ぜるとうまくいくことが多いです。

(2018.12.18)

★今回の教訓:今こそ注意すべきである。肝に銘じたい。

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オックスフォード通信(264)卒論に想う(2)

(昨日に引き続き)。一方で実際に会って話ができないためもどかしく思うこともあります。

1. 卒論をこう進めれば・・・と思うことがあってもすべて文字に書いてのコミュニケーションなので、伝わりにくいことがある。

2. 励ますことがむずかしい・・・言葉を労しなくても笑顔で話すだけで励ますことはできるけれど、逆は難しい。

3. 遅れているメンバーにハッパをかけにくい・・・書き言葉のインパクトはそれほど大きくないことを実感します。

にも関わらず、過去最高に近い卒論に仕上がりつつあるのは、彼女達が自律的集団として成長してきたことの証しかもしれません。あと、少し。仕上がりが楽しみです。

(2018.12.15)

★今回の教訓:コミュニケーションとは?いつも考えさせられます。

オックスフォード通信(263)卒論に想う(1)

毎年のことだが、今年は遠隔ゼミをしているだけあってこの卒論に普段とは異なる感慨を感じます。Digital Paper (SONY) — Dropbox — Smartphone (PC/MC/iPad)という連携が上手くいっていることもあり、ドラフトへのフィードバックはかなりスムーズです。

また、時差が9時間あるため、ゼミメンバーが夜遅くまで書いてDropboxに投稿したドラフトをまるでリレーのように昼に読むことが出来ます。もちろん、こちらでの研究スケジュールの合間に読むことになるのですが、無駄な時間がないように思えます。

(2018.12.15)

★今回の教訓:時差が有利に働くこともある。

オックスフォード通信(262)Brexit Brexit 騒動

EUから脱退を意味するBrexitは議論がまとまりそうで全く収束する兆しがありません。オックスフォードではこのBrexitに賛成する人に会ったことがない事実が示す通り、イギリスの明るい未来にプラスになることは何一つないと思います。予定では私達の帰国する3/29に離脱することになっているのですが、このままではまた延期になりそうです。

ただ、この騒動の中でも収穫はあります。
1. 理不尽な Brexitにも議論を尽くそうとするイギリスの民主主義の奥深さ。誰が考えても経済的にも何もプラスにならないのによくまあと思うくらい丁寧に議論をしています。流石紳士の国だと思います。オックスフォードの巷では、Brexitに賛成してるひとには3種類あると:①ゴリゴリのトーリー(保守党)、②ゴリゴリの懐古主義者、③xxxx(ご想像ください)。

2. メイ首相の毅然とした姿。ブリュッセル(EU本部)と交渉しては議会で否決される、の繰り返しなのに、堂々といつも背筋がピンとしている。この姿はすごい。

(2018.12.14)

★今回の教訓:議論を尽くすことは大事だと実感させられる。一方、大局的観点からものをみることも大事。

オックスフォード通信(261)Bisceter

オックスフォード近郊にあるBisceterという街までドライブしてきました(約20分)

ビスターはオックスフォードから北東に15マイルくらいのところにある小さな街ですが、大きなアウトレットがあることでも有名です。アウトレットは鉄道駅とほぼ直結していてロンドンからも多くの買い物客がやってきています。

近年はここも中国人観光客が多いらしく、買い物した大きな袋を沢山手に抱えたアジア系観光略が目につきます。

お目当てはイギリスの寒さにも耐えられる冬用ジャンパーでしたが、残念ながら気に入ったものが無く、結果的にフラットのあるサマータウンのアウトドアのお店で買うことになりました。でもドライブはなかなか楽しいものです。

(2018.12.13)

★今回の教訓:アウトレットが必ずしも安いわけではない、というのはどこの国でも同じ事か。

オックスフォード通信(260)Sleepingについての最新研究セミナー

Sleepingについての最新研究セミナーに参加してきました。特に、睡眠と意識の関係についてのお話でした。会場が溢れるくらいの参加者でイギリスでもこの睡眠が大きな関心を呼んでいることと伺わせます。レム睡眠とノンレム睡眠と夢の関係、Consciousness vs Unconsciousness、Executive vs Sensory disconnectionなど具体的な研究データを通しての講演でした。結論として睡眠中に意識があるのはホットゾーンにおけるデルタパワーの減少とガンマの増大が理由であるとのこと。

(2018.12.12)

★今回の教訓:睡眠はどこの国でも興味が高いトピックだ。でもこのように実証的データで提示するのには説得力がある。

オックスフォード通信(252)i-Seminar 第26回目:Apollo 13

いよいよ、i-Seminar も大詰め。

本日は伝統の映画「アポロ13」を観ました。この映画を共有することができるとは予想していなかったので、インターネットの威力とゼミメンバーの知恵に頭が下がる思いです。

実際のアポロ13号をフロリダ州ケープカナベラル・ケネディ・スペース・センターまで見に行ったのはまだカナダのトロントに住んでいた頃でしたので2001年の春休みだったと思います。当時は、13号の知識はほとんどなく、11号が持ち帰った月の石を見に行こうと思ったのが当初の動機でした。

ところが着いてみると、月の石はカフェの隅の方のガラスのケースに粗末に置いてあるだけで、むしろ黒焦げになったアポロ13号を大きく展示していたのに驚きました。“Failure is not option.”というボールペンもその場で購入しました(日本の研究室でまだ現役です)。

それ以降ですね、アポロ13号に興味を持って映画を観るようになったのは。2時間近くの長い映画ですので、例年も全部を見ることはできないのですが、ゼミメンバーの表情を観ながら適当にスキャンしてみせることができていました。

ただ、今回はそうは行きません。このi-seminarの極意は「事前準備」に尽きます。教室の変更がないか。ハンドアウトの準備、授業の進行表(インターネットが止まってしまうことがあるので司会者をはじめ全員に授業の流れを理解しておいてもらう必要がある)の共有など。今回の映画についてもどの部分を観るのか、まずイギリス側でAmazon UKでビデオをレンタルし、観ながらどの部分をゼミで使うか、進行時間をメモしながら決めていく→エクセルファイルに転記しゼミメンバーに共有。日本側では当初大学のAVセンターでこの映画を借りようと思っていたところ、まさかのLD(レーザーディスク)でしかないことが判明し、急遽DVD(ついでに20周年記念バージョン・ブルーレイディスク)を購入しました(アマゾンが便利なのは、注文や支払いはイギリスから、配送は日本の任意の住所=今回は大学の事務室宛)

準備万端で臨んだセッションですが、実はスキャンを想定して進行表を組んでいたのですが、教室のDVDのリモコンのスキャンの場所がいま一歩不明という事態に。

ただここからがゼミメンバーの素晴らしいところで、総時間数を画面でカウントしながら、該当のシーンにピンポイントで移動してくれました。私が逆の立場ならスキャンが?となった時点でギブアップしていたかもしれません。

この映画は示唆に富んでいて、管制司令官のGeneがあちらこちらで名言を放ちます。これがこの映画を卒論のこの時期に観る意味なのですが、まだご覧になったことのない皆さんは是非、一度ご覧下さい(サウンドトラックはいろいろなところでよく使われていますので聞いたことがあると思います)。

(2018.12.4)

★今回の教訓:どのような状況でも冷静さと楽観性を保つことは重要だ。

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オックスフォード通信(251)驚くべきChinese Restaurant

前々から行ってみたいとおもっていた中華料理店に行ってきました。フラットからそれほど遠くないのですが、何やら高級そうで少しためらっていました。チャイニーズレストランはサマータウンには2軒、その内一軒は、テイクアウトもできるので頻繁にお世話になっています。もう一軒は最もフラットから近いのですが、正式なレストランで少し高めです。

ということもあり、これまで行く機会が無かったのですが、妻がグループの集まりで行ってみて美味だったというので、一緒に出かけてみました。

行ってみてビックリ。エビが大きい、どれも美味しい。しかもそれほど高くありません。サマータウンの中華にはドラフトビアがなかったにここには生ビールもあります。

歩いて10分。何度も訪れたいいいお店を見つけました。

(2018.12.3)

★今回の教訓:食わず嫌いならず、行かず嫌いではいけない。

オックスフォード通信(250)師走

12月に入り、オックスフォードも慌ただしくなってきました。院生のみなさんはレポートをかかえて睡眠不足の顔をしておられます。オックスフォードの第一学期 (Michaelmas Term) は今週末で終了し、テスト・レポート週間に入っています。

(2018.12.2)

★今回の教訓:12月はイギリスも日本も忙しいですね。

オックスフォード通信(249)Stats

今週はデータ分析方法と統計について深く考える一週間となりました。オックスフォードには(有料ですが)学生・大学院生・研究者・教職員・一般を対象に数々のワークシップが提供されています。今週は質的データ分析のためのソフトウエアとして有名なNvivoの1日ワークショップに2日連続(1日目は基本、2日目は追うよう)に参加してきました。1日といっても朝9時半から5時までみっちりと、大学の授業に換算すると90分、4コマ換算の集中度です。

参加人数は20名弱。オックスフォードは授業週が少ない分、このようなワークショップが年間を通して提供されているのが興味深いところです。実はこのNvivoのワークショップは春にも一度開催されていたのですが、申し込もうとおもったところ既に満員で申し込みを締め切っていましたので、満を持しての参加となりました。

インストラクターは何人もがリレー形式で、自分の得意な分野を教えるという形式です。私の横にいたNickはオックスフォード大学の病院勤務の職員だと言っていました。確かに病院では患者さんのアンケート(自由記述)を分析する必要がありますね。これが終わったら、ユーロスターで今晩はパリだと言っていたのが印象的です。

私も講師の巧みな教え方といいムードのワークショップのお陰で、Nvivoが最初から最後まで使えるようになりました。あとは忘れないように実際の研究を続けることですね。

(2018.12.1)

★今回の教訓:ワークショップスタイルはすぐその場で身につくので効果的な教育方法だ。

オックスフォード通信(248)Magdaren Arms

料理の美味しいレストラン(通常、レストランは料理で勝負なので当たり前ですが)イギリスのベスト10に入っているという評判の Magdaren Arms というパブに行ってきました。

(2018.11.30)

★今回の教訓:オックスフォードに集う日本人の会。私が見落としている日本人からの視点をいつも気づかされます。貴重な会です。

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オックスフォード通信(247)同志社創立143周年に思う

本日は同志社の創立記念日です

その関係で授業(日本)は全て休講になっています。同志社全体の共通行事として創立記念の式典が開催されていると思います。通常はそれほどと思わないのですが、外国にいると創立記念日が異なった趣きを持ってくるものです。新島襄が外国で苦労した後に設立した同志社に勤務できることを光栄に思います。

(2018.11.29)

★今回の教訓:原点を確認することは重要だ。

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オックスフォード通信(246)新しいフレームワーク

Martin Schoolで開催された先端科学と人間との関係についてのセミナーに参加してきました

実は、オックスフォードの最初の学期(Term)は今週で終わりです。これは1タームが8週間のためです。Martin Schoolのセミナーは都合2回しか参加できなかったのですが、今日はしめくくりのセミナーとなりました。Martin Schoolの特徴は広い視点から科学の役割について考えるところです。本日のセミナーも人が産み出してきた科学を生かしてゆくのは社会科学(social science)の役割であるという視点からいくつかの観点が提示されていました。

特に面白かったのは、新たなテクノロジーが発明され導入される際には必ず成功(success)と問題点(challenges)が同時に生まれてくるという点です。当たり前のことではありますが、メタ認知することはこれまでなかなかありませんでした。R先生はその差(gap)をいかに少なくするか、そこに社会科学の役割があると提案します。

このsuccessとchallengeのセットはテクノロジーに限らず人の生き方についても当てはまることが多くあると思います。逆に言うとsuccessだけ、challengeだけということはない、ということです。だからこそ、オックスフォードでよく聞く用語である、resilience(反発力、回復力)が必要となってくるのでしょう。

その中で新たなフレームワークが生まれてくるのだと思います。

ここまできてやっと、私の研究だけでなく、私の大学の教師としての仕事にも新たなフレームワークが必要であり、私は実はそれを探しにオックスフォードにやって来たのだということが分かってきました。

折しも、2019年度の新4回生ゼミ、新3回生ゼミのメンバーもほぼ決まりました。現ゼミメンバーである18期生の様々な取り組み、例えば、オープンセミナー(本年度は結果的に開催したのは若ゼミだけだったそうだ)、インスタグラムでのゼミの活動の紹介、ホームページでFAQの公開などが多くのゼミメンバーを若ゼミに惹きつけた原動力になっていたと思います。彼女達が生き生きとゼミで活動する様子に、自分達の未来を見たのだと思います。

私も過去に拘泥することなく新たなテクノロジー、新たなフレームワークを纏いたいと思います。

(2018.11.28)

★今回の教訓:いつも記録を付けているロンドン限定・モレスキンのノートも半分を超した。

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オックスフォード通信(245)キャロル先生のセミナー

いよいよストラテジー研究の大家のキャロル・グリフス先生のセミナーに参加することができました

これまで応用言語学についても数多くのセミナーに参加をし多くの知見を得ることができましたが、私の研究分野についてのセミナーは初めてです。

この日は気合いが入っていたのか、いつもよりも5分だけですが早く会場に到着すると誰もおらず、開始5分前になっても誰も来ないのでてっきり会場を間違えたかと思ったら、続々と人が集まりはじめました(オックスフォードは日本以上にギリギリに人が集まります。開始時間が過ぎてから遅刻で来る人も時々)。

プレゼンテーション内容はAさんとキャロル先生のお二人で。もともとキャロル先生の本を愛読していましたのでご本人にお会いできるだけでも感動、オックスフォードに来て良かったと心底思ったくらいでした。

これまでストラテジー研究に懐いていたいろいろな疑問が氷解するように思いました。またこの続きは書きたいと思います

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(2018.11.27)

★今回の教訓:夢は叶う。

オックスフォード通信(244)i-Seminar 25回目:ワークショップも大詰め

本日のゼミでは第1章と6章、レファレンスの作成について学びました

現在、イギリスは冬へまっしぐら、12月22日に向けて日没時間もどんどん早まるばかりです。日没はついに午後4時を切りはじめました。朝は7時半くらいにならないと明るくなりません。ゼミの始まる日本時間午後3時はオックスフォードでは午前6時。ゼミの日は朝5時起きとなりますが当然真夜中のようです。夕方も午後6時くらいで日本の午後10時くらいの暗さです。

この日は何度か止まってしまいましたが、Facetimeが順調で、音が二重に聞こえる現象も起きずインターネット状況は順調でした。

ワークショップ用に3つのスライドショー(PowerPointファイル)を用意したのですが、Dropboxで共有しているファイルを司会のダブルMさんに操作をしてもらいながら説明、という形で進みます。割とこの形式はうまくいっているようです。この場合難しいのはカメラの位置なのですが、敢えてスライドショーが投影されているホワトボードではなく、ゼミメンバーに向けてもらっていました。その方が自分でプレゼンテーションしているような気になります。

レファレルンスについてはこれまで高額なのでソフトウエアの紹介を控えてきたのですが、先日参加したオックスフォード大学ITセンターのワークショップで目からウロコ。2GBまでは無料で(Dropboxと同じ)利用できるMendeleyの使い方を教えて頂きました。実は前からアカウントを持ってて時々使っていたのですが、デスクトップソフトウエアとクラウドの連携がスムーズに、しかもPDFファイルをドラッグするだけで簡単にレファレンスを作成できます。この数年のことだと思うのですが、この動きを知りませんでした。

と思ってインターネットを検索すると東大はMendeleyの使い方のPDFを公開しています。このような動きには同志社女子大学のような中規模校でも大学単位で対応してゆきたいものです(自戒)。

このようなソフトの紹介で面白いのは「おおーー」という歓声が上がるところです。事実私も先日のワークショップではそうでした。このPDF機能は日本語の論文や古いフォーマットの論文には対応していない部分がありますが、画期的だと思います。

これで若ゼミの卒論のクオリティーがグンとあがることでしょう。

(2018.11.26)

★今回の教訓:常に最新の研究環境を知っておく必要がある。

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オックスフォード通信(243)暗がりの運転

ジャパン対ロシアのラグビーのテストマッチをグロースター(Glouster)まで見に行ってきました

Glousterは大聖堂で有名な場所で7月に一度訪問しています(通信105参照)。オックスフォードからA40をひたすらに西に車を走らせ50分くらいのところでA417に入ると20分くらいのところにあります。

うっかりすることはあるもので、駐車場が必ず混むのでと思い、いつもより周到に準備をし、車のアイドリングも万全で(2000年製のNISSANなのでアイドリングを怠るととんでもないエンジン音がします、アイドリングを5分、できれば10分すると機嫌良く走ってくれます。昔乗っていたNISSANパルサーやTOYOTAスプリンターを思い出しました)、快調に車を走らせて30分ほど経ったとき、肝心のチケットを入れたかどうかという話になりました。忘れていました。

油断とは恐ろしいものです。パスポートを忘れる人をよく馬鹿にしていましたが、自分が信じられない想いで戻りました。同じ道を戻ることほど空しいことはありません。ドストエフスキーが「死の家の記録」で囚人をまいらせるには無意味なことを続けさせることだと述べています。例えば、煉瓦を右から左に移させて、次の日にはそれをまた右に移させるという仕事です。人間は無意味な仕事をすることができないようになっているようです。同じ道を再び走りながら、これからはカメラとかではなく、一番大事なものを最初にカバンに入れるようにしようと心に誓いました。

本当は市内観光もしたかったのですが、約1万人(先日のTwickenham Stadiumの8万人とは比べものになりませんが)収容のスタジアムということで駐車場はかなり一杯になっているようで、あきらめてPark & Rideで市内から少し離れたところに車を駐め、バスでスタジアムに向かうことにしました。

昼食をとったスタジアム近くのパブは半分が日本人、スタジアムで隣に座った日本人女性に聞いたところロンドンから電車で2時間で来られるそうで、恐らくほとんどの日本人はロンドンから来ていたようです(グロースター在住の方もいらっしゃったようですが)。

試合は前半がロシアリードでしたが、後半テンポを上げた日本チームが見事逆転して「32-27」で日本チームの勝利となりました。いい試合だったと思います。ただ、気になることがありました。ひとつは観客のマナーの悪さです。恐らくイギリス人、地元の方々だと思いますが、試合中に大声で話をしてうるさい、ビールを度々買いに行くのでそのたびに途中の通路の人達が経たなくてはならない、あげくのはてに同時に行われていたイングランドーオーストラリアの試合をスマホで見始めるなどなど。ひとことで言うとリスペクトが足りない。ラグビーの聖地と言われたTwickenham とは観客の態度が全然異なります。これは日本チームだったからそう思ったのではなく試合自体を馬鹿にしているような態度が気になったのだと思います。

とはいえ、スタジアム全体の70%くらいは日本の応援で、スタジアムのスタッフもフレンドリーで写真を撮ってやろうかといいながらカメラを持ち去ろうとするジョークなど茶目っ気たっぷりでいい土曜日を過ごさせて頂いたと思います。
日没はほぼ4時前。帰路についたのは4時半くらいですが、ほぼ10時くらいの暗さです。行きと一転、何と運転のしにくいことか。道路に街灯が全くと言っていいくらいありません。暗闇の中を自分のライトをたよりに80キロくらいで走らなければなりません。他の車は100キロくらいで(70マイル以上)走っていたと思います。

イギリス人はこの暗さが気にならないのかと思っていたのですが、ハタと気づきました。眼球の虹彩の色が違う。虹彩が黒の場合には明るさが気になりませんが、欧米人のように青の場合にはまぶしくしてしかたがありません。事実、私の子ども達がカナダの小学校に通っていた頃、外で遊ぶ際にはサングラスをかけましょう、と先生が指導されていました。逆に青の虹彩は暗さに強い。私が真っ暗と思った道も彼らには煌々と明るく見えていたのではないでしょうか。

これについての解決策は今のところありません。もう少し矯正視力の強い眼鏡をかけることくらいでしょうか。

(2018.11.25)

★今回の教訓:ジャパンの勝利は喜ばしい。でも気のせいかフルメンバーではなかったような。いずにせよジャパンが勝ってスタジアムを後にするのは気持ちがいいもの。ところで大きな日の丸を振って応援していた日本人が何名かいたけれど、外国では日章旗ではなくてジャパンの旗くらいの呼称にすると信条にピッタリあうのかも。

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オックスフォード通信(242)Wedding 4

11期生のYさんが結婚されました。おめでとうございます!

単なる偶然だと思うのですが、この11期生の結婚式は今年で4回目。お年頃ということもあるのでしょうが、4回目というのは面白いものだと思います。3回目ということでもう結婚式については書き尽くしたので(通信152、147参照)もう付け加えることはあまりないのですが、率直に結婚式のお話を聞くとうれしくなります。

それはひとつに結婚には未来が感じられるからということ、そしてその結婚式に多くのゼミメンバーが集結し素晴らしい笑顔を見せていることに感動するからだと思います。今回のYさんの結婚式の写真をLINEで見せて頂きながら、卒業後もいい人間関係を発展させてくれているなあと思います。
毎年ゼミはあり卒論完成をゴールにゼミを進めていきますが、それぞれの期でもちろんメンバーも特徴も異なり思い出もそれぞれ格段のものがあります。

新婦のYさん、集まった11期生の笑顔をみながら7年前のゼミの風景が頭をよぎっていました。

PS. Wedding 3はMさんでした。ご結婚おめでとうございます!

(2018.11.24)

★今回の教訓:Yさん、結婚おめでとうございます!またお二人で研究室にあそびにおいてください。どうぞ末永くお幸せに。

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オックスフォード通信(241)EVE祭

第143回EVEが開催されました。

今年の若ゼミ18期生の出し物は「スープ餃子」です。昨年の知恵と経験をもとに着々・スムーズにみんながそれぞれの役割を果たしていい形で模擬店の出店となっています。

EVEには7期生から(京田辺時代には、スポーツフェスティバルで3期生から出店をしていました)ので通算では16年連続の出店となります。よく先生方から「1号店」「2号店」と2つも若ゼミの模擬店があるとからかわれていましたが、今年に限っては4回生のみです。

しかし、昨年の経験があるからとはいえ、自分達だけの力で計画・準備・運営と全てをこなすところはすごいと思います。サークルやクラブ、またゼミでも有志で出す所はあると思いますが、ゼミの行事として全員参加で(昨年までのメンバーも加えて)取り組むところに意義があると思っています。

ただ、今年は、写真やインスタグラムを見せてもらうだけで何もできないところはなんとも言えない気持ちです。時差が9時間あるため、模擬店が始まる午前10時(日本時間)は午前1時(イギリス時間)、逆に起床の午前7時(イギリス)は日本の午後4時くらいでほとんど終わりの時間です。

しかし、教員が全くタッチしないというのは実はいいのかもしれません。近くにいると過保護でhないのですが、ガムテープがいるといわれたら出し、気になって時々見に行ったりと何かと手を出そうとしていたのかもしれません(実際には何もしていないのですが)。これを機にEVEは完全100%ゼミメンバーで運営することという方針に転換するのもいいのかもしれないと思っています。

ゼミメンバーの成長と若ゼミ18期の成熟を感じるEVEです。

(2018.11.23)

★今回の教訓:職員のMさんのFacebookに模擬店に行ってきたけれどまだ準備中だったということだったので書き込みをしたが、その後のMさんと友人の大学時代の模擬店の回想が面白かった。無断で主要部分を再現させて頂きます。

Mさん:また今出川にも来てねー!!
Kさん: 私たちがパイナップル売ったのは何年前?(笑)
Mさん:ぜんざいやったよ!両方やったっけ?
Kさん: 両方やったかも。私ら人数多かったもんね
Tさん: 横から失礼します🙇⤵️🍍パイナップルだったよ☺️ 善哉では、なかったと…
Kさん:やっぱりそうか。パイナップルに割り箸刺したのは覚えてる😀 あまりに昔のことで(笑)記憶が曖昧になってるわ😵
Mさんと私は年は恐らく3-4才くらいの差。当時、私は同女の近くに住んでいてEVEにも来たことあるような(この時点で記憶があいまい)。確か、そのパイナップルも食べたような(もっと記憶があいまい)。

現在店を出している彼女達も30年経ったら、スープに入っていたのが餃子だったのか、つみれだったのか、このような会話をするのだろうかと思いながら微笑ましくやり取りを読ませて頂きました。ところで模擬店をだした若ゼミは卒業してから最大でもまだ15年くらいしか経っていないけれど「何を」だしたのか覚えているのだろうか?今度誰かに聞いてみよう。

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オックスフォード通信(240)Thank giving Day & Black Friday

ケロッグカレッジ (Kellogg College)のサンクスギビングディナーに参加させていただきました。金曜日の夕刻から開催のThanks Giving Day の特別ディナーに大学院生のAさんにご招待いただきました。Black Fridayとはショッピングモールやお店のセールのことです。

Kellogg Collegeはあのケロッグがスポンサーになって設立されたカレッジですのでオックスフォードでは比較的新しいグループに所属します。サンクスギビングだけあってターキーなど肉中心のメニューになっていました。

(2018.11.22)

★今回の教訓:格式高いディナーを忘れることはできません。